59:名無しNIPPER[sage]
2016/12/14(水) 20:44:11.75 ID:QAX6bhc20
乙
60:名無しNIPPER
2016/12/24(土) 16:45:13.68 ID:NRwNKGCf0
目を覚ますと街の中にいました。
恐らくはベンチだったそれは、所々欠けてはいますがまだ用は成せるみたいです。
既に枯れ果てた噴水。囲むように並ぶベンチ。手入れがされなくなった木々は各々が望むように伸びて、力強く根を伸ばしています。ここは広場だったのでしょう。
建物は既に崩れ蔦に覆われ、恐らく街を明るく彩っていた街灯ももう輝きません。
61:名無しNIPPER
2016/12/24(土) 17:01:05.12 ID:NRwNKGCf0
見上げると一面灰色の空。
雨が降る・・・程でもなさそうですが、厚ぼったく広がるそれは、太陽の光を遮って世界を暗く濁らせていました。
足元を眺めると、綺麗に敷き詰められていたはずのレンガは砕けて窪み、気をつけて歩かないと転んでしまいそうです。
62:名無しNIPPER
2016/12/24(土) 17:01:31.32 ID:NRwNKGCf0
街の外れの方へやってきました。
中の方と比べて、より一層寂しい雰囲気を感じるのは。
やはり墓地があるからでしょう。
墓を囲う鉄柵は形こそ保っていますが、錆び付いて。
63:名無しNIPPER
2016/12/24(土) 17:01:57.62 ID:NRwNKGCf0
ここの墓地にはどれだけの死者が眠っているのでしょうか。私にはわかりませんが。
せめて安らかに眠れるよう、黙祷を捧げていきましょう。
ーーー。
64:名無しNIPPER[sage]
2016/12/28(水) 05:08:58.79 ID:ex87G4nC0
乙
65:名無しNIPPER
2017/01/02(月) 17:42:44.92 ID:eYqwq5Ea0
街を離れてしばらく歩くと、綺麗な平原にやってきました。
いつの間にか空も晴れて、青い空と白い雲、緑色の平原が美しく彩られています。
そしてその中に小屋が一軒。
木造の小綺麗なその建物は、この今まで見た物の中で珍しく風化していませんでした。
66:名無しNIPPER
2017/01/02(月) 17:50:00.64 ID:eYqwq5Ea0
きぃ、と音を立てながら扉を開けると香るコーヒーの匂い。
カフェだったのでしょうか。並べられたテーブル、カウンター、奥のキッチンには瓶に詰められたコーヒー豆。
大きく作られている窓からは、外の景色を良く見ることが出来ます。
椅子に腰掛け、机に寝そべると微かに感じる木の匂い。
67:名無しNIPPER
2017/01/02(月) 17:50:35.98 ID:eYqwq5Ea0
とても優しい空気が流れています。
一人でも、孤独を感じさせないような。暖かく包まれているような。
まるで時間の流れから切り離されているかのような、とてもゆったりとした気持ちになります。
やらなくてはいけないこと、急がなくてはいけないもの。
68:名無しNIPPER
2017/01/02(月) 17:51:08.61 ID:eYqwq5Ea0
意識がぼんやりとしてきました。
大きく息を吸って、吐いて。
目を瞑ると視界が遮られて、匂いと音が強く感じられて。
そして。
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