過去ログ - 高垣楓「私、猫になりたいんです」
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10:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:37:55.95 ID:1sM9NdHQ0
「なーおぅ」
目を覚ました私に驚いたのか、前足をゆらゆらとさせています。
それが少しソーラー招き猫の挙動に似ていて、思わず笑ってしまいました。
11:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:38:24.89 ID:1sM9NdHQ0
今回も何か手がかりはないか部屋を見回したところ、
部屋の中央に段ボールが放り出されていました。
中にはタオルが敷き詰められています。
アルコールでひたひたになった脳みそでも、大体の事情は察することが出来ました。
12:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:39:03.03 ID:1sM9NdHQ0
とりあえず、ずっと呆けているわけにもいかないので立ち上がります。
キッチンの方へ移動すると、猫もそれにあわせて付いてきました。
水を飲もうと蛇口を捻ると、猫はたんっと軽やかな音と共にシンクへ跳躍。
私のコップを顔でどかし、蛇口からの水をべろべろと舌から貪り飲んでいます。
13:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:39:48.27 ID:1sM9NdHQ0
キッチンの窓からみる住宅街は、まだ半分眠っているご様子。
冬から春に切り替わりつつある朝は、
光は柔らかいのに風は冷たいというちぐはぐさで、ちょっとおもしろいです。
いつもは欠伸をすると、どこまでもその空気の振動が伝わっていきそうですけど、
14:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:40:19.46 ID:1sM9NdHQ0
「にゃーおぉ」
「おそまつさまでした」
満足して人心地……いや、猫心地ついたのか。
15:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:40:47.03 ID:1sM9NdHQ0
洗面所と部屋をばたばたと往復。手早く準備をしなきゃ——あっ。
段ボールを覗き込み、携帯電話でパシャリ。
「猫が、ねころぶ。ふふっ、ふふふっ」
16:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:41:15.84 ID:1sM9NdHQ0
2
モデルというお仕事の季節は、世の中とずれていることが多々あります。
本日の撮影は公園でしているのですが、冬の残り香で肌寒いのに格好は夏真っ盛り。
17:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:41:51.74 ID:1sM9NdHQ0
ポージングだってぎこちなく、ひたすらカメラマンさんに怒られてばかりでしたが、
今となってはお手の物……というほど大したものではありませんけど、
スケジュールを押さない程度にはこなせるようになりました。
最初はこんな仕事続かないな、と思っていましたけれど、もうこれで三年目。
18:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:42:21.26 ID:1sM9NdHQ0
というわけで、今日も綺麗に変身させて頂けました。
夏物のホットパンツに、ぱりっとした白色のシャツ。
シンプルだけど高そうなイヤリングなんかも。素敵です。
「高垣さん、いけるゥ?」
19:名無しNIPPER[saga]
2016/11/12(土) 19:42:48.73 ID:1sM9NdHQ0
「じゃ、いこっか」
「お願いします」
一礼して、撮影開始。
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