過去ログ - ありすは激怒した。 プロデューサーをぎゃふんと言わせねばならぬと決意した。
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11: ◆E055cIpaPs
2016/11/20(日) 12:27:21.73 ID:qqktYKOO0
「大丈夫、美味しい」

ありすは、満足のいく味に仕上がったことにうなずいた。

時計を確認すると、まだかなり時間に余裕があることが分かった。
以下略



12: ◆E055cIpaPs
2016/11/20(日) 12:28:38.41 ID:qqktYKOO0
タブレットの目覚ましアプリが起動し、ありすは跳ね起きた。

ちょうど良い時間である。

これから支度をして出発すれば、約束の刻限に十分間に合う。
以下略



13: ◆E055cIpaPs
2016/11/20(日) 12:32:32.92 ID:qqktYKOO0
それでも、走らなければならぬ。

私を信用してくれた文香さんのために走らねばならぬ。

とときら学園はバラエティーである。
以下略



14: ◆E055cIpaPs
2016/11/20(日) 12:33:33.19 ID:qqktYKOO0
改札をくぐって、電車に飛び乗った。

ありすは額ひたいの汗をこぶしで払い、次の駅に着くのをまった。

待ちながら、考えた。
以下略



15: ◆E055cIpaPs
2016/11/20(日) 12:34:27.43 ID:qqktYKOO0
見よ、前方の広告を。

同じ事務所の別の部署。

押しも押されぬ人気アイドルの佐久間まゆが、お弁当を作っている様子が描かれたスターライトステージの広告を前に彼女は茫然と、立ちすくんだ。
以下略



16:名無しNIPPER
2016/11/20(日) 12:35:23.14 ID:qqktYKOO0
「私はきっとあんなふうにはなれません」

「あんなに可愛くないし」

「あんなに美味しいご飯もつくれっこないし」
以下略



17: ◆E055cIpaPs
2016/11/20(日) 12:55:11.32 ID:qqktYKOO0
一人、自分だけに聞かせるつもりでこぼした言葉に応える声があった。

「そんなことはない!シャキっとせんかい!」

「巴さん!」
以下略



18: ◆E055cIpaPs
2016/11/20(日) 12:55:42.42 ID:qqktYKOO0
「プロデューサー、文香さん。約束のとおり、いま、帰って来ました」

車の中で巴に勇気づけられたありすは、そう大声でプロデューサーと文香さんむかって叫ぶつもりであったが、やはり自分の数少ない得意料理をプロデューサーに食べられる前、と

いうことで緊張してしまい、うまく声は出せなかった
以下略



19: ◆E055cIpaPs
2016/11/20(日) 12:57:25.11 ID:qqktYKOO0
ありすは眼に涙を浮べて言った。

「私を殴ってください。私は、途中で一度、ずるいことを考えました。文香さんがもし私を殴ってくれなければ、私は抱擁する資格さえありません」

 文香は、すべてを察した様子でうなずきながら優しく微笑んだ。
以下略



20: ◆E055cIpaPs
2016/11/20(日) 12:57:58.21 ID:qqktYKOO0
おしまいです。
読んでくださった方、ありがとうございました。


21:名無しNIPPER[sage]
2016/11/20(日) 13:06:43.47 ID:195g4dU40


次は人間失格だな


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