過去ログ - 花丸「はなまるぴっぴは善い子だけずら」
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12:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/25(日) 22:20:50.84 ID:O8fGFwM8o
「善男……くん?」

 花丸は戸惑いを隠せぬまま、呼称を言い改めてみた。不思議と違和感はなかった。
考えてみれば、髪の長さはともかく、
背丈や体格まで変わった人物を善子と呼ぶ方こそ違和感がある。
そうして今になって気づく。性別も変わっているのだ、と。女の子から、男へと。

 認識を改めて眺め直して、目の前の人物にも合点がいった。
もし善子が男になったのなら、善男のような人物になっていただろう。

「そう言っただろ?おや?」

 善子、否、善男は何かに気づいたらしく、視線を前方へと向けていた。
釣られて花丸も、善男の視線の先を追う。
緩慢な足取りでこちらへと近づいて来る、二人の姿が映った。

 顔立ちには見覚えがある。鹿角聖良、鹿角理亞。
彼女たち姉妹は『セイントスノー』という名のユニットを二人で形成し、
北海道を本拠地としたスクールアイドル活動に勤しんでいる。
そしてセイントスノーは、花丸の属するAqoursとはライバル関係にあった。

「こんばんは」

 花丸達とは距離を保って立ち止まり、姉である聖良が余裕のある口振りで言った。

「こんばんは」

 反射的に花丸も挨拶を返すと、それが合図となったように妹の理亞が動いた。
花丸達を目掛けて、急に走り出したのだ。
弾丸のような向こう見ずの勢いが小さな姿に篭っている。
衝突の危険を感じ、花丸は身を竦めて衝撃に備えた。



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