過去ログ - 花丸「はなまるぴっぴは善い子だけずら」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2016/12/25(日) 22:21:34.79 ID:O8fGFwM8o
対する理亞は怯む花丸の姿を笑ってから、頭を翻して撥条のように跳ねた。
花丸の頭上を、理亞が前転しながら通過してゆく。
花丸は呆気にとられて、奇行を見守る他なかった。
柔らかい新雪の上では、いくら勢いを付けても地面との反発は作用しない。
以下略
14
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/12/25(日) 22:22:45.08 ID:O8fGFwM8o
善男は花丸を守るように抱き寄せてから、理亞を睨み付けながら叫ぶ。
「おらぁっ。イブにケーキでもターキーでもなく喧嘩売るってどういう了見だぁ?
俺のツレを怯えさせてんじゃねーぞ」
以下略
15
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/12/25(日) 22:23:30.91 ID:O8fGFwM8o
「綺麗な景色ずらね。沼津じゃまずお目にかかれないずら。
降雪に立ち会えなかったのは残念だけど、雪積もってるだけでもロマンずらー」
善男と二人きりになって間の持たない花丸は、必死に燥いでみせた。
景色に夢中になっていないと、善男に口説かれてしまう。
以下略
16
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/12/25(日) 22:24:29.38 ID:O8fGFwM8o
「言っただろ、口説くって」
善男の指が花丸の顎を掴んで、無理矢理に正面を向かせた。
顔の動かせない花丸は、目だけ逸らして抗議する。
以下略
17
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/12/25(日) 22:25:09.82 ID:O8fGFwM8o
*
一変した景色が花丸を一瞬だけ混乱させた。
だが、すぐに状況を飲み込んだ。善子言う所の寝落ち、というものをしていたらしい。
以下略
18
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/12/25(日) 22:25:52.65 ID:O8fGFwM8o
冷静になって目を凝らせば分かる。そもそも遠方には雪も何も降っていないのだ、と。
花丸の部屋の窓の直前にだけ、白い粉が落ちてきているようにしか見えない。
「いたずら?」
以下略
19
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/12/25(日) 22:26:44.92 ID:O8fGFwM8o
「へっ?」
屋根の上に立つ善子から間の抜けた声が返ってくる。
大きな頭陀袋を背負う善子の姿は、遠目にはサンタクロースに見えないこともない。
その手から白い粉が零れ落ちていった。
以下略
20
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/12/25(日) 22:27:36.37 ID:O8fGFwM8o
「何久しぶりに話したみたいに言ってんのよ。って、こうして話すのは久しぶりなのかしら。
その、今までごめん」
善子が顔を伏せて詫びた。花丸も善子に倣って頭を下げる。
聞きたい言葉なら聞けた。
以下略
21
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/12/25(日) 22:28:28.17 ID:O8fGFwM8o
「あー、あんた、雪に憧れてるみたいだったし。
それでまぁ、お詫びって訳じゃないけど。その、演出みたいなものよ」
「堕天使ヨハネに付き物の演出ずらね」
以下略
22
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/12/25(日) 22:29:22.32 ID:O8fGFwM8o
「大丈夫ずら?」
常備しているポケットティッシュで鼻を拭ってやりながら、花丸は問う。
「んー、大丈夫、だと思う。ちょっと屋外に居すぎたかしら」
以下略
23
:
名無しNIPPER
[sage saga]
2016/12/25(日) 22:30:09.71 ID:O8fGFwM8o
「こっちは病人なんだから、優しく看病しなさいよ」
花丸のベッドに身を横たえた善子が恥じらいながら言う。
これからは看病という語が、二人の間で褥のサインとなりそうな予感がした。
以下略
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