過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―5―
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982: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2018/03/11(日) 19:29:16.96 ID:YQSvpWbd0
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 セレモニーが終わり、屋敷に戻るとカザハナとツバキはすぐに部屋へと戻る。それは自分たちに出来ることは今なにもないと言っているようにも感じられた。
 二人は多分信じているんだろう、サクラ王女がいつかきっとそのことを話してくれる。だから、今は静かに待つのが私たちに出来ることだということを。
 そして、私はその理由をサクラ王女から聞くべきだと思った。
 少しの間、書斎で資料の整理を行って時間を弄んだ。終わりの来ない時間の渦があるとするなら、それは思考の中にあるのだろうとサクラ王女を見て思う。
 あの時、サクラ王女の思考に浮かび上がったものは何だったのかはわからない。だけど私が関係している気がするのは、自惚れではないと思う。だって、私はサクラ王女の悩みを聞いているのだ。
 月の印象が変わらないという話、その原因である何かをサクラ王女はさっき掴んだのかもしれない、ならそれを聞くのは私の役割だった。
 なぜなら、私はそれを最初に聞くと約束しているのだから。
 どれくらいの時間が過ぎただろうと、私は腰を上げる。他の扉には目もくれず、私は中庭への扉を叩いた。
 自分の居場所だというのに、今日の扉の感触はいつもと違うものに思える。それはこの先にサクラ王女がいることを予見させるには十分すぎる物だった。
 重々しい中庭への扉、それを開いた先にサクラ王女はいた。


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