過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―5―
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◆P2J2qxwRPm2A
[saga]
2018/03/11(日) 19:48:48.45 ID:YQSvpWbd0
「……」
それを優しい言葉で繕うことは簡単だ。なぜなら、弱まった心にはそういった言葉が良く浸透する。
状況が状況だ、仕方ない、あなたの立場を考えれば仕方のないことだ、言葉の形は色々だけど、その本質は同情という名の逃げていいという口実で、今のサクラ王女はそういった言葉を求めているわけじゃなかった。
サクラ王女は慰めてほしいからこういう話をしているんじゃない。ただ迷っているだけ、ならそれに少し手を差し伸べるのが私に出来る事だ。
いつか、私がカムイを守るために強くなろうと決めた時のように……。それは自然と自分の胸に浮かび上がる物なのだから。
「そう、それが貴女の思う理由という事ね」
「ごめんなさい、こんな話をされても迷惑でしたよね……」
「これは約束だもの、迷惑でも何でもないわ。ねぇ、サクラ王女」
「なんでしょうか、カミラさん」
「あなたには、もう変われる力があるわ。こうして私に心の内を話せていることもあるけど、何よりあなたはそれを自覚して変わりたいと願っているもの。それはね、一番単純だけどとても重要な事。サクラ王女はそれを知っているのだから、そんなに怯えなくてもいいのよ」
変わるために必要なのは今までの自分を知って、なりたい自分を思うことだと私は思う。
サクラ王女は自分のことを知っている、そしてなりたい自分の姿も知っている気がした。
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