184: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/01/23(月) 16:42:52.21 ID:OnpW/7Ud0
手を取り合うと、満潮と朝雲は、そこを離れる。
満潮が、朝雲に鎮守府を案内しているのだ。
185: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/01/23(月) 16:43:22.27 ID:OnpW/7Ud0
「・・・お姉ちゃん、今の人、誰?」
姉に対しても高圧的な霞。いつもは呼び捨て、今はお姉ちゃん。
186: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/01/23(月) 16:43:54.84 ID:OnpW/7Ud0
「熱を測りましょう」
朝潮は体温計を渡した。今朝は38.8度であった。
187: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/01/23(月) 16:44:27.47 ID:OnpW/7Ud0
朝潮は霞を立たせ、毛布を巻き、体を支えながらゆっくりとトイレまで歩く。
廊下は寒いが、仕方がない。
188: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/01/23(月) 16:45:03.89 ID:OnpW/7Ud0
***
夜になる。昨日と同じく、食事やトイレ以外は、朝潮はずっと霞のそばにいた。
189: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/01/23(月) 16:45:32.80 ID:OnpW/7Ud0
「それは良かった。ちょうど明日の出撃に欲しくてな」
提督は、朝潮の手を取り、握手する。
190: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/01/23(月) 16:46:33.36 ID:OnpW/7Ud0
朝潮は明日の出撃に備えて、部屋でしっかり寝ようと、私物を持ち、個室を出る。
個室には、霞が一人だけ、残されている。
191: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/01/23(月) 16:47:10.72 ID:OnpW/7Ud0
「あの、朝潮お姉さん。霞って、どんな感じ?」
「まだ復帰はしないけど、順調に治っているわ」
192: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/01/23(月) 16:47:51.23 ID:OnpW/7Ud0
「怖くなんかないわ、ただ、厳しいだけ。本当は優しい子よ」
朝潮は朝雲に対して、優しく微笑みかける。
193: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/01/23(月) 16:48:20.13 ID:OnpW/7Ud0
***
夜中に、朝潮は、はっと目を覚ました。辺りは真っ暗で、何も見えない。
194: ◆zPnN5fOydI[saga]
2017/01/23(月) 16:49:25.56 ID:OnpW/7Ud0
「霞!」
真っ暗闇の中で霞が、泣いていた。
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