532:名無しNIPPER[saga]
2017/02/28(火) 19:54:37.03 ID:8KHAwi4Wo
マコト「そうか……。なら、閣下に裁定を下してもらう必要はないな」
長らく宙を舞っていたヤヨイの機体はやがて建造物をなぎ倒しつつ地面に落着した。
マコトはハッチを踏みつけて足元のヤヨイを見下ろす。
対するヤヨイはコクピット内からマコトを見上げたまま、不敵な笑みを崩すことなく言い放った。
533:名無しNIPPER[saga]
2017/02/28(火) 19:55:36.46 ID:8KHAwi4Wo
今や両者の間に隔てるものは何もない。
マコトはむき出しとなったヤヨイの体に向けて、拳を握り込んだ。
遠くから、アミたちの叫びとキサラギの足音が聞こえる。
だが双方、互いから目を離すことはない。
この後の未来はもはや確定しており、
534:名無しNIPPER[saga]
2017/02/28(火) 19:57:06.04 ID:8KHAwi4Wo
地表のすべてを置き去りにし、
ヤヨイの乗る怪ロボットは凄まじい速度で上昇を始める。
その勢いに然しものマコトも体勢を崩し、
機体に片手をかけて振り落ととされぬようしがみついた。
535:名無しNIPPER[saga]
2017/02/28(火) 19:58:33.54 ID:8KHAwi4Wo
ヤヨイ「ごめんなさい、閣下……。今回は、今回だけは……地球を諦めてください」
呟いたヤヨイの声は、ハルシュタインに届くことはない。
同じくマコトにも、ハルシュタインが今ハルカイザーに搭乗しているか、
自爆による攻撃を防ぐ手段はあるか、確認する手段は無い。
536:名無しNIPPER[saga]
2017/02/28(火) 20:02:19.96 ID:8KHAwi4Wo
マコト「そうは……させるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
凛とした涼やかさという仮面の下に潜んでいた激情が、
主君の誇りが傷付けられようとしている現実に際し、吹き出した。
急上昇により全身にのしかかる重力を振り払うようにマコトは立ち上がる。
537:名無しNIPPER[saga]
2017/02/28(火) 20:03:21.98 ID:8KHAwi4Wo
ヤヨイは機体に残されたもう一つの翼を操り、
マコトの体を抱きかかえるようにして捕捉する。
ヤヨイ「どうやら私が思ってたより、ダメージは大きかったみたいだね……!」
538:名無しNIPPER[saga]
2017/02/28(火) 20:04:12.04 ID:8KHAwi4Wo
ちょっと少なめですが今日はこのくらいにしておきます。
続きは多分今週中には投下します。
539:名無しNIPPER[sage]
2017/03/01(水) 06:20:15.57 ID:jIHsSurXO
おつんつん
540:名無しNIPPER[sage]
2017/03/01(水) 15:02:45.44 ID:28M2NgqEo
乙
541:名無しNIPPER[saga]
2017/03/03(金) 20:34:17.81 ID:XOtx5OrXo
飛翔したキサラギよりなお高い遥か上空での爆発が、
大きく見開かれたアミとマミの瞳に映った。
遅れて爆音が耳に届く。
その時になって、二人はあの爆発の意味するところを理解した。
542:名無しNIPPER[saga]
2017/03/03(金) 20:35:22.99 ID:XOtx5OrXo
マミ「ア……アミ! あれ!」
ただならぬ声色がアミの顔を上げさせる。
するとマミの視線と指の指し示す方を見たアミの表情が、がらりと変わった。
崩落する宇宙船の外壁に混じって何かが落下している。
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