51:名無しNIPPER[saga]
2017/02/03(金) 22:43:17.40 ID:uFUXzjsH0
飛鳥「…。ボクには、何も見えていなかった」
一呼吸置いて、独白を始める。
52:名無しNIPPER[saga]
2017/02/03(金) 22:46:38.64 ID:uFUXzjsH0
飛鳥「ココロ惹かれる何かにも出会えなかったし、将来の夢なんて訊かれても答えられなかった」
逃れようのない濁流のような日常に流されながら、諦念に近い状態で退屈を過ごしていた。
53:名無しNIPPER[saga]
2017/02/03(金) 22:49:58.42 ID:uFUXzjsH0
P「そこで俺と会った、と」
飛鳥「そこから先は知っての通りだよ」
54:名無しNIPPER[saga]
2017/02/03(金) 22:53:12.97 ID:uFUXzjsH0
流石にしばらくは反省した。なんて愚かで、危険な行為だったろうと。
でも、高揚を知ってしまった衝動はもう止められなくて。10日ほど期間を空けた後、もう一度家を抜け出したのだ。
55:名無しNIPPER[saga]
2017/02/03(金) 22:55:40.73 ID:uFUXzjsH0
そうして遭遇と会話を何度か重ねる内に、学校のことや世間話、いつしか悩みですら話してしまう不思議な関係になったのは…我ながら油断しきっていた、と言うべきなのだろうか。
それだけキミとの時間は魅力的で、刺激的だった。
56:名無しNIPPER[saga]
2017/02/03(金) 22:57:47.37 ID:uFUXzjsH0
飛鳥「ボクが話せば、キミはいつもキミなりの答えをもって返してくれた」
P「当たり前のことだと思うけどな」
飛鳥「キミはボクの知らない答えを。鍵を。何でも持っているような気がして」
57:名無しNIPPER[saga]
2017/02/03(金) 23:01:39.83 ID:uFUXzjsH0
飛鳥「つい悩みを吐き出した時。ボクをすごい奴だと、キミは言った。覚えているかい」
P「…そうだったな」
58:名無しNIPPER[saga]
2017/02/03(金) 23:04:03.26 ID:uFUXzjsH0
P「…昔のことよく覚えてるなぁ」
飛鳥「フフッ、当然さ。ボクにとっては殺し文句だよ?」
59:名無しNIPPER[saga]
2017/02/03(金) 23:06:08.47 ID:uFUXzjsH0
飛鳥「止まない歓声。感動。自信。不安に後悔、挫折。それに…」
過去の自分を思い浮かべては指折り数える。両の手で足りなくなる頃には、その姿はまるで祈りを捧げるようで。
60:名無しNIPPER[saga]
2017/02/03(金) 23:08:39.10 ID:uFUXzjsH0
飛鳥「…でも、まだだ」
――答えは見つかったのか
61:名無しNIPPER[saga]
2017/02/03(金) 23:12:54.04 ID:uFUXzjsH0
アイドルとしての日々は、ボクに数多の煌めきを与えてくれた。これまでも、そしてきっとこれからも。
飛鳥「果たしてボクは何者で、何をするために生まれたのか」
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