359:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 05:56:48.00 ID:ha7ZcpN9o
“鳥面”。
その存在が悪党たちの間で囁かれ始めたのは数ヶ月前、ダイイチシティからことりたちが姿を消した少し後から。
綺羅ツバサに負け、イーブイを奪われたことりはドラゴンタイプの力に魅せられた。
360:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 05:57:39.00 ID:ha7ZcpN9o
アライザーの片割れは、どうやらかなりの実力者らしい。
オノノクスを繰り出して即座、命じた技は“りゅうのまい”。
龍としての本能を呼び覚まして攻撃性と速度を高め、臨戦の眼光がことりとドラミドロを捉えている。
361:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 05:58:07.18 ID:ha7ZcpN9o
男が怯えてバタつかせた手が、ことりの注射器を弾き飛ばした。
割れるガラス、溢れて地面へと吸い込まれる薬液。
けれどことりは事もなげ、小首を傾げて呟いた。
362:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 05:58:34.97 ID:ha7ZcpN9o
穂乃果「ところでさ、花陽ちゃん。この山の伝説のポケモンってどんなのが出てくるの?」
ことり「あ、それ、ことりも気になるなぁ」
363:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 05:59:01.23 ID:ha7ZcpN9o
一般に、伝説と呼ばれるポケモンは人々の前に滅多なことでは姿を見せない。
しかし稀に、各地方で立て続けに伝説の存在が目撃されることがある。
その条件は動乱。
巨大な悪の組織が現れ暴威を見せた地方には、必ず何かしらの伝説のポケモンが姿を見せるのだ。
364:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 05:59:28.28 ID:ha7ZcpN9o
真姫曰く。
ジョウト地方のエンテイ、ライコウ、スイクン。
ホウエン地方のラティアス、ラティオスなど。
365:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 05:59:55.28 ID:ha7ZcpN9o
ことりの中に友達思いの優しさは残されたままだが、しかしそれと同じくらいに力を求める心も育ってしまっている。
ドラゴンタイプに拘りを持っていることりだが、しかし“伝説”という存在は魅力的だ。
それを保護しようという花陽に同行してこそいるが、その内心は虎視眈々。
366:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 06:00:24.88 ID:ha7ZcpN9o
ことり「うふふ、ばれちゃったかぁ…はい、花陽ちゃんもどうぞ♪」
花陽「いいの?ありがとう♪」
穂乃果「わぁい!クッキーだ!」
367:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 06:01:33.50 ID:ha7ZcpN9o
…
ロクノシティ刑務所。
368:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 06:03:29.86 ID:ha7ZcpN9o
そんな刑務所の中、鹿角聖良は窓なき部屋の天井を見上げ、静かに思考に意識を傾けている。
独房ではなく殺風景な一室、机を挟んで聴取人。
あくまで粛々と、確認のために何日も何日も幾度も幾度も同じ問いを繰り返される。そんな一種の拷問めいた取り調べの最中だ。
369:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 06:04:19.02 ID:ha7ZcpN9o
言葉を切り、聖良の瞳はその頑なさから、少し印象を違えている。
妹、理亞を想う。
自らを犠牲にしてまで逃した妹の姿を思い浮かべ、静かに微笑を浮かべる。
978Res/1221.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。