732:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:20:06.95 ID:ha7ZcpN9o
果南は力強く頷き、狂気に飲まれてしまった同僚を見上げている。
四天王の中では新参だが、人当たりの良い希とは既に仲が良い。果南にとってもこの対峙は、友人を救うための戦いでもある。
対し、希にとってこの会敵は想定内。覇気に満ちた果南の接近を、数分前から感じ取っていた。
真姫たちを“サイコキネシス”で即座に殺めることもできた。
733:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:20:57.65 ID:ha7ZcpN9o
…
にこ「ぐ…げほっ…!」
734:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:21:31.06 ID:ha7ZcpN9o
腹立たしげに呟き、闘志は未だ健在。
熟年刑事ならここで気付けにタバコをふかすか、スキットルからウイスキーを一口、そんな場面だろうか。
だがにこはそんなオヤジ趣味なものは嗜まないので、風邪気味の時に買ったままコートの内ポケットに入れっぱなしだったロキソニンを数錠口に放り込んでガリゴリと噛む。
痛み止めだ。多少はマシになるかもしれない。骨折だのの激痛を抑えられるかは微妙だが。
735:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:22:22.16 ID:ha7ZcpN9o
蹂躙劇は酸鼻を極めている。
市中、ミュウツーの念波動に倒壊したビルは二十に迫る。
戯れに車両を空へと放り、ハイウェイへと圧を掛けて横倒しに。
交通の要衝、幹線道路へと掌を落とせば凹み、大陥没。
736:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:22:57.24 ID:ha7ZcpN9o
それに、この女の言う通り、壊されるのは体だけではない。
ことりが歪んでしまったのは非力なうちに綺羅ツバサと接触してしまったせい。
海未もオハラタワーでの敗北が心に棘として残り、危うくマイナスへと傾きかけていた。
言うなれば害種。触れただけで全てを負へと引き込む暗黒星。
737:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:25:10.25 ID:ha7ZcpN9o
にこ(うぎゃあ!!こ、鼓膜がやられる!!)
にこは身を伏せ、その前にメガクチートが立ってトレーナーを守っている。
耳を塞がずにはいられない、チェーンガンの砲火はそれほどの轟音!
738:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:25:36.69 ID:ha7ZcpN9o
遠隔バリアとは別にもう一枚、バリアを“着ている”。
それはオハラフォースの情報にもない能力、ヘリ内に動揺が走る。
彼らは手持ちのデータを大幅に修正しなくてはならない。
ミュウツークローンは綺羅ツバサとの精神リンクで、力だけでなく卓越した技術をも身に付けているのだ。
739:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:26:11.40 ID:ha7ZcpN9o
直後、立て続けに飛来する数発の対地ミサイル。
ミュウツーはその一発へと右手の三指を翳し、握る。ミサイルは圧を掛けられて空中で爆華。
もう片方の腕を回すように泳がせれば、残る全てのミサイルは踵を返して弾頭を空へ、ヘリへと目掛けて来た道を戻り…着弾。
その誘導性能を遺憾なく発揮し、戦闘ヘリを全て撃墜。
740:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:27:33.52 ID:ha7ZcpN9o
反転、にこはまろぶように全力疾走!!
墜落したヘリが炎上する校庭を抜け、角を曲がって一直線に走る。
どうせ生命反応だかなんだかでキャッチされているのだ、路地へと駆け込んでも意味がない。だったら走りやすい大道を駆ける!
背後に見えるツバサたちを振り切るように走り、走り、壊れかけている全身に鞭を打ち、角を曲がり、直線を進み、階段を駆け上る。
741:名無しNIPPER[sage saga]
2017/03/25(土) 16:28:31.02 ID:ha7ZcpN9o
にこ「だらあっ!!」
ツバサ「無駄」
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