過去ログ - |w´‐ _‐ノv空に軌跡を描くようです
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5: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/03/26(日) 21:47:13.73 ID:ark0cRN00
空を飛びたい。

それは例えば幼子がよく抱く、鳥のように飛びたい等の憧憬の念ではない。
私は自身が母の胎内から放出され呼吸を始めてからの経過年数が片手で足りる時分より、「戦闘機であれ旅客機であれ、空を飛ぶ職に就き空を駆けてみたい」という明確な目標意識とそれを達成するための計画を既に胸中に抱いていた。

以下略



6: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/03/26(日) 21:48:32.67 ID:ark0cRN00
|w´‐ ‐ノv「……」

風防ガラス越しに、私は眼下の海を見下ろす。今し方飛び立った防空指揮艦【かが】の横には、大洗女子学園の巨躯が横たわっている。
私は挨拶するように学園艦に向けて軽く左手を挙げてから、隊長機に続いてその場を飛び去る。

以下略



7: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/03/26(日) 21:50:24.06 ID:ark0cRN00
退役済の型落ち機体を急遽下請け・改装した代物とはいえ、巡航速度の時点でマッハに近い速度を叩き出せる第4世代ジェット戦闘機。
大洗港から青ヶ島までというなかなか途方もない距離であっても、到着にかかる時刻は14、5分に過ぎない。

だが、時の流れは状況によって速く感じることも遅く感じることもある。今の私たちにとって、音速を超えての飛行すらまるで亀の歩みだ。

以下略



8: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/03/26(日) 21:52:50.92 ID:ark0cRN00
《旗艦龍驤より青ヶ島鎮守府全域に通達!!増援来る、増援来る!!!》

反響はすぐだった。無線からきこえてきた龍驤の声は、恋い焦がれた相手に告白された乙女もかくやの華やぎぶり。さっき富佐隊長が通信を繋いだときの、ドドメ色一色といった具合の声色からえらい変わり様だ。

しかし、無理もないか。私が同じ状況だとしたら、例えそれが役割だと解っていても最低生米一俵は積んで貰わなければ間違いなく敵前逃亡しているね。
以下略



9:名無しNIPPER[sage]
2017/03/26(日) 21:55:44.76 ID:hS0NJ1erP
支援
いいね、ミリタリー


10: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/03/26(日) 21:58:07.69 ID:ark0cRN00
「Hit Hit Hit!!」

より深く、より長く、私たちは群れの中に槍を突き入れ続ける。M61バルカンの六連装銃身が唸りを上げ、貪欲かつ愚直に進路上の敵機を薙ぎ払っていく。

今度は、深海棲艦たちも無視しなかった。
以下略



11: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/03/26(日) 21:59:07.48 ID:ark0cRN00
戦いは相手次第。生き様は自分次第

────小野田寛郎


12: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/03/26(日) 22:07:36.99 ID:ark0cRN00





以下略



13: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/03/26(日) 22:08:46.31 ID:ark0cRN00
(;´Д`)「─────よぉおおお〜〜〜〜〜かっっっっったぁああああーーーーー………」

その報告を聞いて僕────青ヶ島鎮守府提督、八頭進(はっとう・すすむ)一等海佐相当官は、ようやく安堵の息をついて椅子に座り込んだ。

小躍りどころの話じゃない。ずっと早鐘のように鼓動していた心臓が、今の報告を聞くや肋骨の中で跳ね回り始めている。
以下略



14: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2017/03/26(日) 22:11:24.08 ID:ark0cRN00
(´Д`)「各艦隊で現在損耗を受けている艦は中破以上は艦種を問わず全艦鎮守府正面海域から退却!

それと、龍驤さんと瑞鶴さんも下がって!艦載機の予備を其方に回す、沿岸で悪いけど受け取って!」

《解ったで!》
以下略



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