241: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/06/15(木) 23:19:47.43 ID:GaJlpGK70
最初にその違和感に気づいたのは西切だった。大型駅エリア攻略の為、工作班に割り振られた、フェアリーを除くメンバーが途中までの侵入路の確保、周囲の確保及び状態の確認を行っていた。
ゾンビの数は相変わらずだったが、変異体の姿は奇妙なほど見当たらない。パラノイアがバリケード内に確保していることは予想されたが、それにしても奇妙といってよかった。
変異体は、ゾンビの更なる変異状態だ。言ってしまえば、ゾンビいる限りその脅威は常に内包している。今この時も、探索しているエリア内に変異体に生まれ変わっていることさえもありうること。
242:名無しNIPPER[sage]
2017/06/16(金) 06:47:59.33 ID:RE9pQv0E0
乙!
どれだけの防衛線が張ってあるのやら
243: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/06/18(日) 04:16:50.14 ID:ZTwUq8oo0
メンバーのいる地点は、前後が十字路に繋がっている道路。大型駅エリアに近いからか、道幅そのものは広い。左右は大型の建物が連なっていて、逃げ込むことはできる。しかし、考え方を変えれば、十字路を抑えられれば包囲と挟撃を余儀なくされる位置。
前進したとして、待ち伏せの奇襲を受ける危険。この場に留まれば包囲される危険。内容は違うだけで、策謀の渦の中にいるのは間違いはなさそうだった。
山中は素早く後退の判断を下した指示をする前に、甲高い、いや、表現しがたい高音が背後から響き渡る。ほとんどのメンバーが振り向いた頃には音は止み、爆ぜる音がして頭部がないゾンビが倒れるのを目撃した。少し遅れて、エコーが地面に片膝をつく。
244: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/06/18(日) 04:32:41.48 ID:ZTwUq8oo0
後方の十字路にたどり着くころには、音で招き寄せられたゾンビと、正面からは早足で近づいてくる強化ゾンビの姿があった。自身に迫る予想された危険に晒されていることを、全メンバーはしっかりと自覚する。それをこれまでに培ってきた信頼を持って、山中はこの場での迎撃を指示した。少し戸惑っているのは、新参のエコーだけ。
確かに今、後方についてはゾンビの姿は見えない。更なる後退が可能なように、見える。しかし、この襲撃はソードマンが仕向けたと言っていい状況だ。こんなに都合よく挟撃できる位置にいた状態で、コールゾンビが背後で鳴き、正面でスプレーゾンビが爆発することは、そうそうあり得ない。
林道の読み通り、自分達の思考が読めないとしても、コマンダーゾンビとしての知能がある以上、逃げる先を誘導している可能性は十分ある。3方向から攻撃を受けると言う事態は本来避けなければいけないが、全ての勢力が自分達に集中する前に、現時点の危険を排除する方が賢明。それが彼女が下した判断だ。
245: ◆e6bTV9S.2E[saga sage]
2017/06/18(日) 04:35:10.31 ID:ZTwUq8oo0
>>240
それ消しちゃうとこのSS進行しなくなっちゃうからねぇ。
>>242
まぁ、面倒なことはしてくれてるでしょう。
246:名無しNIPPER[sage]
2017/06/18(日) 05:22:06.74 ID:K4aoeLuc0
乙!
始まった、か。
247:名無しNIPPER[sage]
2017/06/18(日) 08:51:52.65 ID:M+aD84cSO
こちらにソードマンが来たって事は放浪者の方にはパラノイアが来てるのか?
それともまだ小競り合いか…
248: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/06/21(水) 02:15:41.44 ID:dYGpou9Q0
DJフレンドがいる工場地帯にいたWWPの調査隊は、もうすでに姿を消していた。WIPのサルベージに来た部隊の残した記録や、サンシャインの破壊状況を確認しにきたと考えて間違いない。
WIPの情報に関しては、バレットパレード時点でエクスのハッキングにより研究所にデータを移動させてから、ビジョンの能力によって端末はすべて破壊している。WWPにとってその痕跡を確認できるのは、融解したサンシャインが全てと言っていい。
もちろん、派生のプロジェクトや他にバックアップを取っている者が残っている可能性は高い。しかし、それを担当していたであろう研究者が存命しているとは思えない今、サンシャインが再現される可能性は、ごくわずかなことだ。
249: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/06/21(水) 03:18:42.14 ID:dYGpou9Q0
「それで、どうする気ですかストーク」
いつものアジトで、アイビスは彼に回答を求めた。彼女が聞きたいのは、千護とロバートの2人についてだ。少なくともレジスタンスとしては、千護の持つ戦闘能力、ロバートの持つ研究可能な知識、どちらも貴重なものだ。千護と気が合わないということを、彼女として置いておけばだが。
「どうするもこうするも、仲間ってことでいいんじゃないか?」
250: ◆e6bTV9S.2E[saga sage]
2017/06/21(水) 03:29:11.92 ID:dYGpou9Q0
>>246-247
はてさて
でもまぁ、どう考えたってその時は今でも、近くでも不思議じゃないからねぇ
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