670: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/02/18(日) 03:19:09.64 ID:pu06BU290
素早く、ウェーブソード・デュエルを横に一閃する。狙いは、最前列のゾンビ達の脚部。移動する為の部位を失ったゾンビは、切断面を滑るように倒れていく。その上を、後方のゾンビが踏みつけ、転倒してその上に連なっていく。
足止めは終わり、後方にある窓ガラスを蹴りわり、放浪者は外へと飛び出す。そのまま身体を反転させ、スパイダーウィップを壁に食い込ませ、ファントムブースターで姿勢を整えた後、一気に今度は上へと飛びはねる。
キングが非常階段に入った際、階段で移動する音はわずかながら聞こえ、それは上に行ったと放浪者は確信していた。しかし、本来のコマンダーゾンビに共通するのは、自身の危険を感じた際に逃げ出す。ならば、上の階層を目指すのは得策ではない。逃げ道が限定化する上、袋小路に陥る可能性すらある。そして、知恵あるキングがそれをわからないはずはない。
671: ◆e6bTV9S.2E[saga sage]
2018/02/18(日) 03:22:32.28 ID:pu06BU290
>>667-668
まぁ、基本的に表情豊かではないからねぇ
>>669
そしてそれもここまで。後はダイスのみぞ知る。
672:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/18(日) 12:48:17.73 ID:JwAd99430
乙乙!
遂に最終局面かっ!?
673:名無しNIPPER[sage]
2018/02/18(日) 23:42:23.76 ID:UDQDvY8X0
意外と整えられてた舞台
674: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/02/19(月) 01:27:54.58 ID:YQIgNZab0
電撃弾を撃ち込まれたマッスルゾンビは痙攣し、膝から崩れ落ちながら痙攣する。油断するなと、襲われかけた一ノ瀬へ井門が冷静に声をかけたあたりで、工作班。いや、全てのメンバーと仲間達がゾンビに対して違和感を覚えた。
今までの取れていた、統一のある動きではなく、それこそそれぞれがそれぞれに蠢くように、自分達に襲い掛かっている。少なくても、パラノイア(キング)の支配下にいるゾンビ達とは思えない。
誰かがパラノイアを放浪者が処理したと呟き。そして、冷静な者はそれはないと否定した。もし、彼が任務を完了したのであれば、絶対に報告を入れてくる。例え持っている無線でなくても、何かしらの合図はある。
675: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/02/19(月) 02:21:58.42 ID:YQIgNZab0
剣戟による金属音が、室内に響き渡る。キングは全身全霊を持って放浪者を把握し、それを基に攻撃を仕掛ける。放浪者はそれを意に返さない、殺意無き斬撃を放つ。
お互いにひかない。両陣営の大将同士の戦いは、意外にもたった二人きりだった。放浪者も、また自身を罠として誘っていると、キングのことを思っていた。今まで自らの戦いを放棄していた存在が、今の今になって正面から戦うことなどあるかどうか。そういう印象をキングに持っていたからだ。
『なぜ我々の楽園が奪われねばならぬ!』
676: ◆e6bTV9S.2E[saga sage]
2018/02/19(月) 02:25:20.26 ID:YQIgNZab0
>>672
多少の前後はあるとしても、もうその段階だね
>>673
整っている。それが意味するのは。
677:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/19(月) 15:51:25.13 ID:EpTkzPGs0
乙!
なんと、前スレ>>1000のはまだ使われてなかったのか
678:名無しNIPPER[sage saga]
2018/02/20(火) 09:31:39.53 ID:EYGEZvf90
糾弾も どこ吹く風の 放浪者
679: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/02/20(火) 14:53:03.43 ID:WwhLp3bQ0
事実を言うのであれば、どちらの力も強大すぎる。キングは一例をあげるのなら、まずその支配権の広さ。距離によって程度があると言っても、バリケードを超えてキングはゾンビの群れをつくり、工作班や回収班、その他のメンバーを苦しめた。
放浪者は、確かにファントムシリーズを装着しているという事実はある。だが、それを除いたとして彼の力が無くなるかと言われれば、それはありえない。もはや常人で追うことすら難しいであろう、気付けない無の動き。剣技を持つとは言えないキングが斬りあいを出来ているのも、相手を読めるコマンダーゾンビの能力があるからに過ぎない。
それほどの高みに、彼は立っている。そして何より恐ろしいのは、彼にとっては驕ることや誇示することではない。当たり前のことだと認識していることだ。
680: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2018/02/20(火) 15:10:45.94 ID:WwhLp3bQ0
だが、強大さには決定的な違いがあった。それは、どこどこまで言っても、キングの能力そのものは個であり続けたということだ。己の思考の下、ゾンビや変異体を操る。美しき世界を守るための手駒、当人はそう考えていないかもしれないが、それは誰がどう考えてもそういう結論に至れる。
一方、放浪者はその力を支配には使っていない。あくまで、自分を信じてくれる拠点のメンバーや仲間の為に振るわれる守護の為のものだ。どんな時でも、彼は見捨てず最高(さいぜん)を尽くした。それを知っているメンバー達は、それに惹かれて募っている者が大半だ。
数は確かに、キングの方が圧倒的だ。人間の方が少ない今、多数のゾンビを従えられる。数の暴力に、太刀打ちできる人間は限られる。しかし、観点を変えれば、それらは全てキングであり、単一。放浪者側はそれぞれが考え、動ける集団。今は、そちらの数の暴力が勝った。
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