過去ログ - 掃除機、さくらんぼ、カスピ海
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1: ◆mMuVgEBA.s
2017/05/07(日) 20:32:07.48 ID:GzMxKLQs0
「あんたは本当に存在しているの?」

 部屋のソファーに仰向けに寝そべり、首から上を床に垂れ下げ問う。

 彼・・・か彼女かは定かではないが、とにかく床のあいつに問う。

「何を言う。ここで元気にうぉんうぉん動いているでしょう。そこからじゃ見えませんか」

 返事が返って来る。

 それを存在の証明としてしまえば話はもっと簡単なんだろうけれど、私の頭はそんなに簡単な造りをしていなかった。

「そういう意味で言ったんじゃないよ・・・」

 漫然と目を閉じる。

 瞼の裏の暗闇に、何か濁りのような物が視界をうろちょろする。

 今日は脳を無謀に使ったものだから、きっとすり減った脳のカスが眼球まで下りてきているのだと思う。

「では、どういう意味で言ったのです」

「もういい」


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2:名無しNIPPER
2017/05/07(日) 20:32:40.83 ID:GzMxKLQs0
頭を持ち上げ、体をソファーから起こす。

 あんまり頭を下にして、濁りがまた頭に戻っては困ると思ったのだ。

 こういう時、私はお風呂に入る。
以下略



3:名無しNIPPER
2017/05/07(日) 20:33:59.58 ID:GzMxKLQs0
小さい頃から、物にも魂があるという考えをしていた。

 どんな物にも、大事にされて嬉しいと感じる心があるし、乱暴に扱われて悲しいと感じる心があるのだ。

 おかしいとか、気持ち悪いとか言われたこともあるけど、間違っていると考えたことはない。
以下略



4:名無しNIPPER
2017/05/07(日) 20:34:29.54 ID:GzMxKLQs0
「・・・そんな日々を続けていたら、パズル学者。ということになっていました」

「・・・ということになっていました。って、曖昧だなぁ。そこはあまり話したくないのかい」

「いえ、本当に、よくわからないのです。気付いていたら、なっていました」
以下略



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