過去ログ - 【モバマス】P「なぁカミサマよ、願わくば」
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42:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:29:33.28 ID:KJCAM6rl0

翌日。
空は突き抜けるように青く、まさしくライブ日和といったところだ。演出として外に出るパートもあるから、これは最高の天気だと言っていいだろう。

ホテルで身支度を済ませ、会場である教会へと向かう。懐かしい道のりだった。一年前に何度となく歩いていた。
以下略



43:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:30:50.58 ID:KJCAM6rl0

クラリスさんの反応は随分薄かった。

「……あの、ゴメン気に入らんかった?」

以下略



44:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:31:25.05 ID:KJCAM6rl0

クラリスさんのステージは、圧巻の一言だった。

心を溶かすような澄んだ歌声が、教会の中を、観客たちを包んで満たしてゆく。
こんな歌声を毎日のように捧げられていたとは、神様に嫉妬しそうだ。
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45:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:31:54.92 ID:KJCAM6rl0

ライブは大盛況のうちに幕を下ろし、溢れんばかりの拍手が彼女に贈られた。

その、言うなれば夢の跡。

以下略



46:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:32:37.41 ID:KJCAM6rl0



ライブ後はそのまま兵庫でもう一泊し、次の日の朝一番の新幹線で東京へと戻った。

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47:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:33:50.06 ID:KJCAM6rl0

『……お前なぁ、なんの見返りもない頼みが通ると思てんのか? 甘いんじゃ』

「頼む、兄ィ。……後生や」

以下略



48:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:35:11.44 ID:KJCAM6rl0

兵庫出張へ持って行っていたトランクを開ける。
中から大きめのサイズの二つの封筒を取り出した。

言わずもがな、片方には猫耳アイドルこと前川みくさんのサインが入っている。電話の後すぐに頼みに行ったところ、快くOKしてくれた。
以下略



49:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:36:22.51 ID:KJCAM6rl0

空を見上げると、ぼんやりとした月が浮かんでいた。

(……どないしてたら、明日からもあの人と一緒におれたんかな)

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50:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:36:58.99 ID:KJCAM6rl0



じわじわという蝉の鳴き声がひたすらに鼓膜を揺さぶる。首にかけたタオルで額に滲む汗を拭った。
夏真っ盛りの昼下がり、熱した鉄板を前にしているのはなかなかに辛い。
以下略



51:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:37:40.54 ID:KJCAM6rl0

そう言って、少女は不敵な笑みを浮かべながら手持ちサイズのポーチに手を突っ込んだ。取り出したのは、ごく小型のシンプルなシルバーのラジオだった。

「……なんやそれ」

以下略



52:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:38:11.56 ID:KJCAM6rl0

「おお……ハイカラな歌じゃのう、相変わらず」

ラジオから流れてきたのは、聞いたことのある曲だった。『おねだり Shall We〜?』。思い出すところがあって、少し笑ってしまう。

以下略



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