過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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58:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:51:40.40 ID:sXivYPE/0
予定通り、美嘉が裏手からコッソリ入ってきた。
「えっ、え――美嘉ちゃん!?」
59:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:54:34.31 ID:sXivYPE/0
きっかけは、プロデューサーとの話を機に、周子の意識が明らかに変わったのを確認した時だった。
与えられた役割に徹するというのは、確かに正解の一つかも知れない。
60:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 11:57:25.89 ID:sXivYPE/0
「つまり」
周子が呆れたように深いため息を吐く。
「あたしを痛い目に遭わせようと、プロデューサーさん達ともグルになって仕組んだって事?」
61:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 12:01:47.50 ID:sXivYPE/0
周子はケラケラと笑った。
「でもま、そんなお子ちゃまみたいなドッキリのおかげで、いつも以上の踊りができたってのもあるかな?」
「随分、好意的に捉えてくれるのね」
「ううん、全然? 今度はあたしが、どんなドッキリを奏ちゃんにかましてやろうか楽しみやなーって」
62:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 12:03:50.40 ID:sXivYPE/0
城ヶ崎美嘉に比肩する大型新人ユニット、現る。
私達が出演したイベントの噂は、SNSを中心に若年層の間で瞬く間に広がっていった。
63:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 12:06:32.88 ID:sXivYPE/0
「アタシのおかげ? いやいや、何言ってんの。二人が頑張ったからだよ」
今度は、美嘉が私に対して意地の悪い表情を浮かべた。
「奏ちゃんが仕組んだイタズラのせいでもあるだろうしね★」
64:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 12:09:13.93 ID:sXivYPE/0
鞄を肩に掛け、颯爽と事務所の本棟へと向かう美嘉の後ろ姿を、周子はジッと見つめる。
「うーむ、やっぱりな」
「何が?」
65:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 12:11:12.39 ID:sXivYPE/0
「新ユニット?」
事務室へと呼ばれ、彼の口から聞かされたのは、8月末頃に開催されるサマーフェスの事だった。
「たぶん知ってると思うけど、ウチの所属アイドル総出で行う一大イベントだ。
66:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 12:25:46.40 ID:sXivYPE/0
「さすが、速水さんはよく研究しているな」
サマーフェスは、346プロが配信する公式のテレビチャンネルだけでなく、大手動画投稿サイト内にも特設ページが設けられ、一部始終が生放送される。
67:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 12:28:05.17 ID:sXivYPE/0
「ぶっちゃけ俺もそう思うけどね」
「ぷ、プロデューサー!?」
そういう気の抜いた事、言って良いの?
68:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 12:36:05.84 ID:sXivYPE/0
私の目の前で、ガチャンッ、と落とされた携帯。
ショートボブのブロンドに負けず劣らぬ、ギョロリと一際主張する碧眼。
およそ日本人離れした顔立ちの下は、白とベージュのニットセーターと、片手に下げたのは蛍光ピンクのハンドバック。
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