385:テスト ◆71vVbFpf.c[saga]
2017/01/18(水) 16:25:23.66 ID:itApp5of0
カラン。
優香「あらいらっしゃい。」
僕「ロックで」
こじんまりとしたお店だ。
前の店ほど充実していないが、落ち着いたいい店だった。
常連客「あら、若い子が来たな。」
僕「失礼します。これからたまに顔を出すので、よろしくお願いします。」
常連客「礼儀正しいな。こちらこそ。ママ、知り合い?」
優香「知り合いも何も、前のお店でお世話になってた方で、もう15年の付き合いですよー。」
常連客「うわぁ凄い。僕の方が新参だ。よろしくお願いしますね!」
僕「いやいや・・・僕ここ2回目ですから・・いろいろ教えてください。」
常連客「じゃあ、僕は先に帰るから。またよろしく。」
優香「もう帰っちゃうの?あ、10時ですものね。いつものお時間。今日もありがとう。また来てくださいね。」
僕「いい店にはいい客が入るね。」
優香「そうですね。いいお客さんばかり。あ、一杯戴いても?」
僕「どうぞ。」
彼女は、一気に飲み干した。ストレートを。
せき込む彼女。
僕「ちょっとw大丈夫?」
優香「竜也さん強いの飲んでるんですね!げほっ!げほっ!」
むせながら、外の明かりを消す。
優香「ふっふっふ。今日は帰しませんよ!」
僕「ええ・・・」
優香「以前、介抱したことありましたよね?その逆です。」
僕「ああ、あったなぁ。」
彼女は、この10年を語りだした。
前のお店のオーナーは、旦那さんだったらしい。
この旦那さん、お店を出したものの働かない。愛想を尽かして別れたと。
今はやりたかったことをやれてる。
従業員さんも何人かいて、気楽らしい。
優香「ひっく・・・あの当時、本当につらかった・・・」
僕「そっかそっか。優香ちゃん、頑張ってたものね。でもお客さんがいなくて。」
優香「竜也さん達がよく来てくれて、本当にうれしかった。あの頃、ちょくちょくお店を空けてたでしょ?」
僕「ああ、10分だけお店見ててとかよく言われてたね。」
優香「あの当時はね、竜也さんにお支払いするお釣りもなくて・・カードで借金しに行ってた・・・」
僕「そう言ってくれれば、お釣りなんて要らなかったよ。苦労したんだね。」
優香「そんな失礼なことできない!絶対頑張るんだってプライドだけで仕事してた。」
彼女は、僕の隣に座った。肩に頭を預けてくる。
僕「お店、繁盛して良かった。」
優香「うん。竜也さん達が入口で飲んでくれたから。お店だって知ってくれた人が入ってくれるようになったのよ。」
僕「知名度だけだったから、足りなかったのは。」
ふと、彼女は立とうとした。
ヨロヨロとし、倒れこんだ。
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