75: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:13:29.24 ID:iCugq6SKo
サキュバスA「そうでしょうか?」
勇者「その……気を悪くするかもしれないけど、数万年生きていると、十年単位の時間なんてどうでもいいのかと思ってたんだ」
76: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:13:55.67 ID:iCugq6SKo
サキュバスA「……そういう訳ですので、今日の酒代は無料とする訳には」
給仕「いくわけないだろ。二万数回目の誕生日はおめでとうと言ってやるけどさ」
77: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:14:33.18 ID:iCugq6SKo
もう一度火酒を含むと、解けた氷で薄まって、だいぶ飲みやすく変わっていた。
しかし喉越しは相変わらず焼かれるようで、胃に下りてからも余韻が残る。
グラスの中の世界は、半ばまで減った火酒の琥珀色を背景に、ドラゴンと“勇者”が戦っている場面に変わっていた。
78: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:15:57.91 ID:iCugq6SKo
サキュバスA「お手洗いなど、ありません」
勇者「いや、無いはずがない」
79: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:17:18.65 ID:iCugq6SKo
手洗いに立つと……ますます酷くなる。
飲んでいても、話していても、治まりがつかず……むしろ、悪化の一途を辿る。
勇者(……! 何だ、これ……いったい、何時間……!?)
80: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:17:53.87 ID:iCugq6SKo
勃起のせいでしづらくなっていた排泄を終えて戻ると、サキュバスAが、蕩けた目で迎えた。
サキュバスA「んふっ……。陛下、随分とお時間がかかりましたのね?」
勇者「……大丈夫か?」
81: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:18:51.54 ID:iCugq6SKo
勇者「おい、そんな飲み方するなって!」
サキュバスA「え? ……あぁ……すみません、気がつかず……」
82: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:19:32.21 ID:iCugq6SKo
結局、とっぷりと更けた夜の街を、サキュバスAを背負って城へ帰る事になった。
うなじには酒臭く熱い吐息がかかり、しっとりと湿ったこそばゆさが背筋をその度に走る。
勇者「……何でこうなった?」
83: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:20:14.28 ID:iCugq6SKo
背中越しにサキュバスAの体温と、必然として当たる感触が伝わる。
酔い潰れてしまった彼女の声はか細く、どこか健気で……普段の掴みどころのなさは形を潜める。
サキュバスA「……陛、下……ぁ……んふっ……」
84: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:21:20.79 ID:iCugq6SKo
サキュバスA「……思い出しますわね……。あの日……の……」
勇者「あの日?」
85: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2017/01/25(水) 01:22:38.60 ID:iCugq6SKo
服の背中が、押し付けられたサキュバスAの顔を通して湿っていくのを感じた。
小刻みに震え、その中にしゃくりあげるような波も混じっていた。
密着した背中からは心臓の鼓動も伝わる。
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