【オリジナル】「治療完了、目をさますよ」2【長編小説】
1- 20
39:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:39:08.42 ID:wWVynNsm0
元気にそう言う彼女に、大河内はニッコリと笑いかけて言った。

「そうか。医療機関の特別ファーストクラスだから不便はないと思う。病院のみんなも同席してくれる」
「私とパパの旅行なのに、みんなに悪いね」

以下略 AAS



40:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:39:41.54 ID:wWVynNsm0
「……ここで何をしている、マティアス」

マティアスと呼ばれた「精神外科担当医」はサングラスをずらして大河内を見て、口の端を歪めて裂けそうに笑ってみせた。

「監視」
以下略 AAS



41:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:40:07.13 ID:wWVynNsm0
あくまで軽く、のらりくらりと怒りをかわされ、大河内は額を抑えて息をついた。

「……説明したくはないな。言いたいことはそれだけじゃない。汀(みぎわ)ちゃんの記憶が、マインドスイーパーとしての強制記憶と一緒に、一部かなり欠落してる。いい加減な仕事をしたな!」
「言葉遣いに気をつけなよドクター。誰に対して言っているんだ?」

以下略 AAS



42:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:40:34.60 ID:wWVynNsm0
「冗談を言っている場合ではない。あんなのは汀(みぎわ)ちゃんじゃない!」
「やれやれ……十三歳だぞ。日本人の法律や価値観、趣味嗜好はよく分からないな……変態が多い国だとは聞いていたけど、まさかここまでとは……」
「あれでは別の人間だ。完全にフォーマットされてる。ある程度の価値観は残すべきだ」
「具体的には?」
「……具体的と言われても……」
以下略 AAS



43:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:40:59.76 ID:wWVynNsm0
「元気に動いてるじゃないか。それとも、あの悪夢の中で血まみれで転がってた方が幸せだったって、ドクターはそう仰るのかな?」
「そういうわけじゃ……」
「じゃ、僕は先に飛行機に乗ってるよ。彼女、だいぶはしゃいでるようだけど気をつけなよ」
「どういう意味だ?」
「……分からないならいいんだ。それじゃ、沖縄で」
以下略 AAS



44:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:41:25.27 ID:wWVynNsm0


「パパ、すごいよ! 雲の上にいる!」

窓際に座った汀(なぎさ)が大声ではしゃいでいる。
以下略 AAS



45:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:41:53.11 ID:wWVynNsm0
「どうした?」
「誰か、私のこと呼んだ?」

周りにいる看護師達を見回して、彼女は首を傾げた。

以下略 AAS



46:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:42:31.52 ID:wWVynNsm0
『当機は、現時点をもって我々「アスガルド」が占拠した。乗客の皆様に危害を加えることは、なるべくならば避けたい。それゆえ、我々の要求を一度だけ、簡潔にお伝えしたいと思う』
「ハイジャック……!」

押し殺した声で叫んで立ち上がった大河内を嘲るように、少年の声は続けた。

以下略 AAS



47:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:42:58.53 ID:wWVynNsm0
高圧で鼓膜を震わせ、脳を振動させるような重低音だった。
それを聞いたSPや看護師達、大河内、汀に至るまで、ファーストクラスエリアにいたその場の全員が頭を抑え、ついで襲って来た猛烈な眠気に歯を食いしばる。

『乗客の皆様には、これより眠っていただく。諸君らは人質である。我々アスガルドは、ナンバーWの精神中核を要求する。もしも抵抗するのであれば、容赦なく「殺させて」いただく』

以下略 AAS



48:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/20(土) 15:43:24.48 ID:wWVynNsm0
そこでファーストクラスのドアが開いて、ふらついたマティアスと、数人の白髪の男女が駆け込んできた。
全員ヘッドセットをつけている。

「人質全員を眠らせて……精神中核を連れ去るつもりだ……私もダイブする。テロリストを撃退するぞ……!」

以下略 AAS



281Res/203.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice