60:名無しNIPPER[saga]
2017/11/21(火) 22:40:25.67 ID:fwAKQtYr0
……声が聞こえる。
「……さい」
聞きなれた女の子の声だ。
61: ◆hs5MwVGbLE[saga]
2017/11/21(火) 22:41:05.39 ID:fwAKQtYr0
暗闇の中、小さな両手に身体を揺さぶられて目が覚めた。はっきりしない意識の中枕元に置いてあった端末を手にとって電源を入れる。
(まぶし……)
片目だけ開けて確認した時刻は深夜の二時。こんな時間に一体どうしたと言うのだろう。幸い今日は休日だけど、だからこそ眠らせて欲しいという気にもなる。
62:名無しNIPPER[saga]
2017/11/21(火) 22:41:36.22 ID:fwAKQtYr0
63:名無しNIPPER[saga]
2017/11/21(火) 22:42:25.20 ID:fwAKQtYr0
「さっき怖い夢を見たんです。お口の大きなおばけがぐわーって……きいてますか?」
呆れて言葉を失った僕の意識は再び夢の中に帰ろうとしていた。
「寝ちゃだめですよ〜! 死んでしまいますよ〜!?」
64:名無しNIPPER[saga]
2017/11/21(火) 22:43:12.76 ID:fwAKQtYr0
(よかったよかった)
これでまた眠れ……
「……いいんですか」
65:名無しNIPPER[saga]
2017/11/21(火) 22:44:02.80 ID:fwAKQtYr0
まこもはどたどた和室の畳を響かせながら僕の枕元まで戻ってきた。また彼女の両手で激しく身体が揺られる。
「お願いしますよぉ……おとなだってかみさまだって夜が怖いときがあるんですよぉ……」
「はぁ、分かったよ」
66:名無しNIPPER[saga]
2017/11/21(火) 22:44:36.82 ID:fwAKQtYr0
このままでは全てにおいて負けた気がしてしまうので両手で彼女の横腹を持って揉むと彼女はビクつきながら僕から離れた。
「んひゃっ……にゃ、にゃにするんですかっ! もれちゃいそうでしたよ!」
「ほら、さっさと行くぞ」
67:名無しNIPPER[saga]
2017/11/21(火) 22:45:22.92 ID:fwAKQtYr0
……………………
「この家の廊下ってなんか寒いですよね。本当におばけが出ちゃいそうですよ」
68:名無しNIPPER[saga]
2017/11/21(火) 22:46:27.06 ID:fwAKQtYr0
というかこんな何もない民家よりまこもがもともといた社の方がよっぽど……
(ん?)
そこで気がついた。僕はおばけが信じられないなんて、言えた立場なのだろうか。
69:名無しNIPPER[saga]
2017/11/21(火) 22:47:37.19 ID:fwAKQtYr0
恐怖とは信憑性に比例するものだ。
例えば柵のない高い場所を歩くときに感じる恐怖は『落ちればどうにかなってしまうかもしれない』ということを知っていることが大元だ。
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