「夏の雲をつくる技師になりたかった」
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10:名無しNIPPER[sage]
2018/11/22(木) 14:02:52.17 ID:t4NmjDArO

「あっと、大事な手紙を持ってきたんでした。オズはどこです?」

カブは思い出したように懐から便箋を取り出した。
宛名は『オズの工房』、真ん中に金と銀の山羊を象った印が押してある。

古くからある『大事な手紙』という意味のまじないだ。
指定した人物の前以外で開かれると、その場で(周囲の人間を巻き込みながら)燃えるという随分おっかない代物だ。

呪いの内容を知っているのはもちろん、ここに来て間もない頃、不用意な自分が身をもって体験したからだ。


「親方なら雲つくってるよ。深度6のでっかいやつ」

「ほほぉ深度6ですか!相変わらずやりますねぇ、あなたのお師匠様は」

「もっと深く潜れるらしいんだけどね。7以上は見たことないから、実際できるのかは知らない」

「いえいえ、6の時点で並みの魔法使いが潜れる深さではありませんよ。あなたもそんな事言っておきながら、どうせ出来ると思っているんでしょう」


僕の心を見透かしたように、カブは独特の甲高い声でそう言った。


「仕事の邪魔になってはいけません。見学しながら待たせてもらいましょう」

了承すると、カブは僕の後について、工房の中へひたひたと入ってきた。



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