とある妄想科学の猟奇殺人(ニュージェネレーション)
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49:名無しNIPPER[saga]
2018/12/02(日) 01:45:26.80 ID:OK4VtL/40
……できる、んじゃないのか?

「答えはNOとなります。……ロボット2号は『爆弾を動かすことで天井が崩れないか』、『地面が崩れるんじゃないか』。
『壁の色が変わるか』、『動物に襲われないか』……あらゆる可能性を考慮し出したためです。
皆様は爆弾をどかしたって壁の色が変わったり地面が崩れたりなんてするわけない、とお思いでしょう。そんな可能性なんて考えなくてもいいはず、と」

そこまで言われて、俺はようやく講師の言いたいことが理解できた。
条件付けが無限に拡大され、事実上不可能になる……なるほど、それで『フレーム問題』か。
講師はしかし、と前置きして続けた。

「人工知能に、それはできません。『普通に考えれば』という行為は、人工知能にとって不可能なのです。
ですので命令は正確に下す必要があります。とはいえ、壁の色が変わったらこうしろ、ライオンが出たらこうしろ、蛇ならこうしろ……。
無限にある可能性全てに対応した命令を下すことはできません。どこまでを考慮すべきか、という枠……フレームを作ることができない。故に『フレーム問題』となります」

俺が頭の中で話を整理し直しながら納得していると、突然誰かが慌てて立ち上がる音が聞こえてきた。

「でもっ!! それだと僕たちは……!!」

本人もそうしようと思っていたわけではないのだろう。
声をあげた少年に対して、周りからの冷ややかな視線が集中する。
別に意見を言うのは悪いことじゃないとは思うけど……場所が場所だったか。


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