とある妄想科学の猟奇殺人(ニュージェネレーション)
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60:名無しNIPPER[saga]
2018/12/07(金) 00:48:32.65 ID:BiscX6p50
しかも、ただの死体じゃない。
右肩からもう一本の腕が伸びていて、腕が合計で三本。
更に股からは同様にもう一本の足が伸びていて、手足共に三本ずつつけられている。

「――――――ぅぅぅぅぅ……ッ!!」

なんだ、これ。あの手足はどう見たって死んでいる本人のものじゃない。数が合わない。
強引に縫い止められて固定されている。他人の手足を切断して、この人の死体に繋げたんだ……!!


狂ってる。
正気じゃない。
なんなんだこれ。


「何だよこれぇッ!?」

――――事件だ。普通ではないその凄惨さに、俺はすぐに直感した。
これは事件だ。あの二件の連続猟奇殺人。その、第三の事件が目の前にあるんだ。

この事件の死体は、あの時の妹達のように滅茶苦茶に破壊されてるわけじゃない。
『露出橋』も『ヴァンパイ屋』も、一つの形を成している。
ただ闇雲にバラバラにしたり傷つけているんじゃない。だからこそどうしようもなく猟奇的なんだ。

そして……目の前のこれは、明らかにそれだ……!!
第三の事件。やっぱり、事件はまだ続いていたんだ……!!

そして。そして。止められなかった俺の叫びに反応してか、それはゆっくりと動き出した。
異常なのは、死体だけじゃない。異常なのは、事件だけじゃない。
目の前にいる――――こいつも、異常でしかないんだ。

それは、ゆっくりと振り返った。
死体の前に立っているそいつは、女だった。

赤い髪……いや、違う。暗さでそう見えるだけで、ピンク……か?
多分年齢も俺とそう変わらない。学生、だろう。

ピンクの髪をした女は、俺を見るとゆっくりと笑みを浮かべた。
僅かに頬を緩ませ、安心したかのような表情を浮かべている。

(こ、いつ……!!)

この状況で。この凄惨さを前にして。
……こいつだ。こいつが、犯人だ。
こんな異常な殺人を犯した……悪魔女。


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