【グラスリップ】透子「かけるくん?」
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165:名無しNIPPER[saga sage]
2019/04/20(土) 14:32:04.71 ID:e2KAc5lx0
 まだ起こってない、だけど、きっと、これから起きること。

 それが、透子の出した《欠片》の答え。

 確定した未来ではなく、可能性であったり、希望であったり、はたまた仮想であったり。

 透子は《欠片》の中に、いつか、どこかの世界を思い描くことができるのだろう。

 そんな俺たちの《欠片》に共通しているのは、投影されるのは俺たち自身の想いである、ということ。

「私は駆くんを見たかった」

「俺は透子を見たかった」

「だから、見えた?」

 ずっと見つけたかった――だから、見つけられた。

 お互い名前も顔も知らなかったけれど、俺たちは二人とも出会うことを望んでいた。

 胸に秘めたことを打ち明けられて、大切なものを分け合える存在を。

 偶然によって引き合わされただけならば、きっと今こうして並んではいない。

「……それに、あの時の花火の音と光が、そうさせたのかも」

「すごい光と音だったもんね」

 炎が煌めくだけでは、まぶしいだけ。

 爆音が轟くだけでは、うるさいだけ。

 性質の異なるもの同士が重なり合うことで、花火は完成する。


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