74:名無しNIPPER[sage saga]
2019/04/09(火) 13:24:53.80 ID:W+HAaMa50
「……そんなのひどい。そんなの、なんの説明にもなってない」
「だよな……」
透子が心を痛めているのが伝わってきて、さすがにだんまりを決め込むことはできなかった。
「とにかく透子に、『私は駆の味方』って、言ってほしかったのかもしれない」
「えっ……?」
周りの哲学者たちに馴染めず、一羽だけ浮いていたジョナサンを、守ろうとした透子。
あのとき俺は、俺にもそんな存在があればいいのにと、たぶん、そんな風に思った。
《――俺は見つけたのか――》
もしかして、《未来の欠片》が本当に意味するものとは。
俺がずっと探していたのは――。
「透子にとって……《未来の欠片》ってどんな存在?」
散らかった頭の中を整理しようと、思いつくままに尋ねてみる。
透子はなぜかもじもじと恥ずかしそうに答えた。
「に、二度楽しめる、心の準備……?」
楽しめる――透子は未来を見ることを楽しんでいるのか。
ならばきっと、彼女の目に映る《未来の欠片》は、ガラスのようにきらきらと輝いているのだろう。
「本当に君は面白い」
俺とはまるで違った物の見方をする、透子。
俺にはないものばかり持っている、透子。
ころころと表情が変わって、いつも慌ただしく感情を動かして、前向きで、友達思いで、時々とんちんかんなことを言って、俺を驚かせる――心を、揺さぶってくる。
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