44: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/07/04(木) 21:03:56.24 ID:9CgLdJINO
私はずっと下を向いて考えていた。このまま2人の好意に甘んじてていいのか、と。
この学校にいられなくされるということは、強制退学はいくら権限が強いというここの生徒会長でもしないと思うが、自主退学に追い込むなり、とにかく彼女らをここから追い出す手段なら幾らでもある。
私一人なら我慢できるが、2人には私の為に苦しむ人にはなって欲しくない。良くない……はずなのだ
45: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/07/04(木) 21:05:02.33 ID:9CgLdJINO
葛藤の間も生徒会と武部さん、五十鈴さん達との口論は続いたが、平行線を辿っている。武部さんと五十鈴さんは恫喝に対しても毅然とした態度を崩さない
何故だ。何故彼女らは私というちっぽけな人間の為に自らの犠牲も顧みず、ティーガーに向かうII号戦車のような立ち位置なのにも関わらず、反論し続けることが出来るのか
46: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/07/04(木) 21:06:35.70 ID:9CgLdJINO
そういえばここに戦車道があると聞いてしばらく、疑問に思っていることが一つあった。
彼女たちは何故こんなに楽しそうに戦車道が出来ると言えるのか、である
私が知っている戦車道はそんなものではない。少なくとも新しい道が見えるなんて言語道断の世界である
47: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/07/04(木) 21:07:24.17 ID:9CgLdJINO
しかしかすかに湧いた興味は濁流に飲み込まれる。血と硝煙への拒否が脳内を包む。
目の前に現れたのは、それまであった絨毯でも窓の外に広がる海でもなかった
川、どす黒く渦巻く、対岸があるかも分からぬ大河、それが私の行く手を阻む
48: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/07/04(木) 21:08:42.17 ID:9CgLdJINO
私は前のめりになり、口を手で押さえながら少しバランスを崩した。
五十鈴さんと武部さんがすぐに傍から手を差し伸べ、身体を支えようとする
49: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/07/04(木) 21:10:00.73 ID:9CgLdJINO
友情
50: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/07/04(木) 21:11:54.86 ID:9CgLdJINO
筏を得た
大河の流れも少し落ち着きを見せた。
51: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/07/04(木) 21:13:44.52 ID:9CgLdJINO
濁流は舵の効かぬ筏を容赦なく襲う
砲声
52: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/07/04(木) 21:14:42.67 ID:9CgLdJINO
やめろよ
ヤメロヨ
53: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/07/04(木) 21:15:27.74 ID:9CgLdJINO
どれくらい経っただろうか。私が渡ったのは黄河か揚子江かと迷ったほどであった。ついに、地面を踏む時が来た
足元にまとわりつこうとする濁流の最後の抵抗を払いのけ、私は両足で地面を踏んだ
708Res/678.46 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20