475: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/10/10(木) 23:18:21.26 ID:U2snit8u0
はっきりと言ったその言葉に小島さんは思わず耳を疑ったらしい。だろうな
「捕虜の権利を持っているのはあくまで勝利校である大洗です。申し訳ありませんが黒森峰には引き渡しません」
「……それは今回の400人近い捕虜数と捕虜の管理費用が全てそちら持ちであるというのを理解なさっている上で、ですか?」
「勿論です」
彼女の言うことは正しい。大量のプラウダ捕虜に食わせる飯に必要な金があるなら、とっとと押し付けて戦車を補強した方がいい。そう考えるのも当然だろう
だが私には出来ない。現実を知る者として、それは許さない
小島さんはじっと見つめてくる。その意思は曲がらない、と分かったらしく、少し首を回し、視線を隊長の河嶋に移そうとする
「今大会に関する決定については西住に一任してある。西住がそう言うなら、引き渡しはしない」
「しかしですね……」
「2度は言わない」
「……分かりました。失礼します」
小島さんは仕方なさそうに頭を下げ、背を向けて車輌に乗って帰って行く。その場にいたあんこうチームのみんなと河嶋隊長の視線はその背中をじっと追っていた。やがてそれも雪原の奥の谷間に消えていった
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