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貴方「俺が魔法少年でヒロインを攻略するまどか☆マギカ?」

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678 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/16(土) 17:43:18.12 ID:gu1XrwgdO
5
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/05/16(土) 17:49:04.76 ID:nRjHMwBM0
5
680 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/16(土) 18:28:19.30 ID:CcG2Pki/0


 まあ他にも乗り物はあるし、いきなりそこまで攻めなくてもいいよな?

 なにしろ目玉のジェットコースターは今は待ち時間もすごい。


貴方「まずはあれとかどう?コーヒーカップ」

仁美「いいですね。そんなに並んでませんしちょうどよさそうです」



 ……志筑さんもちょっと安心した様子だ。


 コーヒーカップも回しすぎるとある意味ジェットコースターより凶悪だったりするが、相手は志筑さんだしムチャなことはせず平和に済んだ。

 回しすぎたコーヒーカップの凶悪さは絶叫系のスリルと違って後を引くしなにもいいことがないからなぁ。



仁美「風が気持ちよかったですわね!」

貴方「そうだね」


 最初のアトラクションに乗ってテンションも上がってきた。志筑さんも楽しんでくれているみたいだ。

 コーヒーカップから出てくると、近くでうさぎのきぐるみが小さい子供たちに風船を配っていた。


仁美「まあ。あのうさぎさん、可愛い風船を配ってますわね」


 うさみみのついた風船を見て志筑さんが言う。

 すると、きぐるみがこっちに気づいて彼女にも風船をひとつ渡した。


仁美「あら、くださるんですの? ありがとうございます!」

仁美「……でももう私はそれほど子供じゃないですのに。はしゃいでいるように見えましたかしら」

貴方「いいんじゃない? はしゃぐほどじゃなくてもらったら嬉しいでしょ」

仁美「まあそうですわね。喉が渇いてきましたし、少しお飲み物でも買って休みませんか?」

貴方「ああ、ちょっと休憩にするか」

681 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/16(土) 18:43:01.13 ID:CcG2Pki/0


 ちょうど目の前に飲み物を売っているところがある。

 ……ドリンクを買うと、赤いハートのストローがついてきた。


貴方(随分とファンシーだな。そんなもんなのか?)


 家族連れ、友人同士らしき人、周りを見てみるといたって普通のストローばかりだ。

 その中で、カップルらしい若い男女だけが同じストローなのに気づいた。


貴方(……あ、これってもしかして勘違いされてる?)


 粋な計らいとでもいうところだろうか。しかし。

 ……志筑さんもちょうど気づいたらしい。ひとまずベンチに座った。



1勘違いされたかな?
2上条は今日は何の用事があるって?
3今日は誘ってくれてありがとうね
4自由安価

 下2レス
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/16(土) 18:44:21.97 ID:A9TuKJtio
1
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/16(土) 18:49:04.69 ID:gu1XrwgdO
1
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/16(土) 18:52:07.05 ID:fiw0cP480
3
685 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/16(土) 19:14:20.80 ID:CcG2Pki/0


貴方「勘違いされたかな?」

仁美「そのようですね……」


 志筑さんはちょっと気まずそうな感じだ。というか俺も大分気まずい。

 男女二人きりで遊園地なんて行くの、カップルかそのフラグのある二人とかがほとんどだろうし。

 ……いや、実際そのはずだったんだ。


貴方「あー……ごめんね、俺なんかと」

仁美「い、いいんですよ。誘ったのはこちらですし。【貴方】くんが謝る必要はありませんわ」

仁美「……上条君、今日もバイオリンの練習なんですって」

貴方「でも、志筑さんが誘えば優先してくれるんじゃない?」

仁美「バイオリンに対して一途ですから。気になることがある時に無理に誘ってもきっと身が入らないと思うんです」

仁美「邪魔しちゃ悪いですしね……」

貴方「なんか、バイオリンと付き合ってるみたいだな」

仁美「ば、バイオリンと……」


 素直な感想を言ってしまったけど、失言だったか。

 でも志筑さんの言い方はそんな感じはするよなぁ……。


仁美「まあ気にしたって仕方ありませんわ。今日はもう来てしまったのですから。私は【貴方】くんといても楽しいですよ」

貴方「ありがとう。俺も志筑さんと一緒に来て楽しいと思ってるよ。次どこいく?」

仁美「そうですわね……」


 マップを覗きこむ。


1メリーゴーランド
2ジェットコースター(ハード)
3ジェットコースター(ゆるめ)
4フリーフォール
5ゴーカート
6お化け屋敷
7観覧車
8自由安価(話題や遊園地にありそうなもの)

 下2レス
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/16(土) 19:24:47.94 ID:A9TuKJtio
ダーツ
687 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/16(土) 19:38:59.98 ID:gu1XrwgdO
3
688 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/16(土) 20:05:00.32 ID:CcG2Pki/0


 次に決めたのは、あの目玉の大きなやつ……ではなく、あれほど怖くはなさそうなジェットコースターだった。



仁美「つ、ついに来てしまいましたわ……!ジェットコースター!」

貴方「折角だからこういうのもひとつは乗っておきたくて」

仁美「まああの大きいのよりは随分とマシですね」


 列に並び、段々と順番が近づいてくる。

 これはそれほど大きいものではないが、やはりジェットコースターらしい急な傾斜はあり絶叫は聞こえてきている。

 絶叫系として楽しむには十分なくらいだ。


仁美「……とは言ったものの、いざ順番が近づいてくるとドキドキしますわね」

貴方「あはは、俺もだよ」


 ついに自分たちの番が回ってきた。

 荷物を預けて乗り込むと、まずはゆっくりと発車する。そしてじわじわと上昇していき――……


仁美「……きゃーっ!」


 隣から可愛らしい声が聞こえた。

 普段大きな声なんてそうそう出さない人だから、珍しいものが聞けたかも。

689 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/16(土) 21:11:57.64 ID:CcG2Pki/0
――――
――――


 ――――それからあっという間に日が落ちる時間になり、最後は落着けそうな場所で少し遠目にパレードを眺めていた。

 キラキラと光る明かりが綺麗に見え、賑やかな声が聞こえる。


仁美「綺麗ですわね」

貴方「うん。綺麗だ」


 あの大きなジェットコースターには乗らなかったけど、このショーもこの遊園地の目玉だ。

 そっちも綺麗だけど、志筑さんの横顔をそっと見る。

 整った目鼻立ちに、おっとりとした印象を受ける目尻。

 ……クラスの憧れになるだけはあるよな。こうして見てると、やっぱり思わず引き込まれるくらいには美しかった。


 しかし、この状況にロマンチックなんて言葉を思っていいものか。褒め言葉なんて当然口には出せない。


仁美「今日はありがとうございました。ここに誘ったのは私ですが、遊ぼうと誘ってくださったのは【貴方】くんですわ」

仁美「おかげで今日という日を楽しく過ごせましたので。……そうじゃなかったら今日は寂しい一日になるところでしたわ」

貴方「お礼を言うならこっちのほうこそだよ。大切な友達と――志筑さんと来られてよかった」

仁美「ええ!」


 ショーの最後には花火が上がって、そして幕を閉じた。


仁美「駅についたらお迎えの車を用意してもらいますわ。【貴方】くんのことも送っていきますね」

貴方「ありがとう。帰る頃には一人で帰るには危ない時間になるもんな。それがいいよ」


 パトロールやってると結構遅くになることもあるから感覚麻痺しかけてたけど、志筑さんは魔法少女でもないお嬢様だもんな。

 狙われることとかあってもおかしくない。……格闘の技術はそのためでもありそうだ。



 そろそろ閉園の時間も近い。俺たちも帰ることにした。



― 一週目休日 終了 ―


[好感度] to貴方
美樹さやか★★★巴マミ★★★>志筑仁美★暁美ほむら★>鹿目まどか・佐倉杏子

★…フラグ一段階目 「気になる」
※大抵の場所なら誘ったらOKしてくれると思います。
※放課後行動では勝手についてくることもあるかもしれません。

★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!

★★★…フラグ三段階目 「恋慕」
※実質落ちてる。
※個別ENDにいってもいかなくても攻略済み。

☆…互いに恋人として誓い合った仲。他の人の好感度上げすぎると多分マズイことになる。
  もし他の人に言い寄るようなことしたら普通に浮気です。

▽…嫉妬Lv1
※ハーレムならつきものくらいの可愛い嫉妬だよ。
※この辺で留めておかないと色々濁るかもよ。マズそうな選択肢は控えよう。
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/16(土) 22:51:23.24 ID:Pfs2tJE/0
誰かが嫉妬しそうになったら教えてくれるとありがたい
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/17(日) 18:29:20.42 ID:ZXN7dbxH0
乙です
692 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/18(月) 22:27:40.11 ID:I7mg4FnP0
引継★★★は個別で構いに行くか全員攻略済にならない限りは恋愛的な発展は起きない。嫉妬もしないんだ。…実は。
引き継ぎでない★★★は他キャラ攻略にいくとLv1までは嫉妬すると思うけどLv1までなら無問題。
わざわざ目の前で見せつけたり煽るようなことをしなければ基本大丈夫っす。
----------------------------------------------------------------------------------------

――――
6日目 教室



 自分の教室に入って、ひとまずみんなに挨拶する。


さやか「おはよー」

まどか「おはよう、【貴方】くん」

ほむら「……おはよう」

仁美「おはようございます」


 荷物を置いて机を整理する。

 仲の良い女子グループ4人の談笑風景。朝の様子は今日も変わらないように見えた。


 ……もう一日のほうの休日もまた訓練に呼び出されたりとややハードだったが、みんな元気そうだ。


仁美「そういえば、今日はみなさん放課後のご予定は?」

さやか「――……えーっと、あたしはちょっと用事あるかな!」

まどか「わたしはとくにないよ。どこかいく?」

ほむら「べ、別に私も……」


 美樹は少しの間目配せをする。

 一瞬テレパシーとも思ったが、会話に時間をかけては怪しまれる。

 ……変わらないように思ったが、あの日以来やっぱりまだ疑念は燻ってはいるようだ。

693 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/18(月) 22:31:36.93 ID:I7mg4FnP0


 ――昼休みになると、魔法少女のみんなは屋上へ行く。

 教室に帰ってきてから暁美さんは自分の机に手紙が置いてあるのに気づいて手に取った。

 ……さっき志筑さんが置いてたのを見てしまった。


さやか「おおっ、ラブレター?」

ほむら「…………違う」

まどか「『果たし状』……って書いてあるよ」

さやか「え、なにこれは?」

ほむら「差出人は志筑さんね……放課後ですって。誰か心当たりはない?」

さやか「あー、どうせまた漫画の影響でしょ」

ほむら「それが……なぜか私が合気道ができることになっていて。妄想にしたって突拍子がないでしょう?おかしいと思わない?」


貴方(そういえばそんなことつい言っちゃったよ……)


貴方「あー……それ多分俺のせいだ」

ほむら「……どういうことなの?」

貴方「志筑さんがパトロールのこと気にしてるんだよ。みんなに隠し事されてるって思っててさ。それに危ない場所ばっかり行ってるって」

貴方「だから安心させようと思って、まあ勢いというかなんというか……」

まどか「だ、だったら一回勝てば仁美ちゃんも納得してくれるんじゃないかな!ほむらちゃん強いし!」

さやか「てか、実際合気道ってできるの?」

ほむら「そんなわけないでしょ。志筑さんは何かやってるの?」

貴方「合気道習ってたとは言ってたけど……あの調子じゃ他にも色々やっててもおかしくはないな」

さやか「いや、でも!さすがに魔法少女が負けることはないでしょ!」

ほむら「……いいえ。それなら無理よ。だって私、合気道なんてやったことないもの。知ってる人が見たらさすがに嘘がバレる」

貴方「えっ、じゃあ放課後どうすんの?」

ほむら「知らないわ」


 暁美さんは見なかったことにするようだ……。

 何食わぬ涼しい顔で紙を鞄へとしまって席についた。


――――
――――


*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/18(月) 22:34:54.58 ID:H2o0odSLo
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/05/18(月) 22:37:16.78 ID:OSybD/Cn0
これは1の仁美?それともほむらにすればいいの?
安価↓
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/18(月) 22:47:16.65 ID:2jd24WA5O
1仁美
697 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/18(月) 23:26:10.69 ID:qk5/pQ9H0
放課後



さやか「じゃあそろそろ行くよ」

まどか「さやかちゃん、また明日ー」

仁美「また明日ですわー! さて……」


 今日はみんな早めにそそくさ帰っていったみたいだ。

 美樹は用事があるってことで多分パトロール。他の人は知らないが……。


ほむら「あら、【貴方】くんはまだいたのね。何かしてるの?」

貴方「え、そういうわけじゃないけど。俺もそろそろ行くかな」

ほむら「そう。さようなら」


 暁美さんは颯爽と教室を出て歩いていく。

 ……別にそれを引き留める気はなかった。それよりもちょっと気になったのは果たし状なんか出してた志筑さんのことだった。


 彼女がすぐに帰ったとは思えない。

 久しぶりに上の教室に寄って巴さんと話してから階段を降りると、廊下でなんだかうなだれた様子の志筑さんと会った。


仁美「はあ…………」

貴方「志筑さん、こんなところで何やってるの?」

仁美「べ、別に何もしてませんけど……そういう【貴方】くんこそこんな時間まで何を?」

貴方「先輩と話してたんだ。ちょっと話が弾んじゃって」
698 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/19(火) 00:07:14.00 ID:vq64ndNA0

仁美「付き合いが広いんですのね。私のほうは……人を誘ったのにすっぽかされてしまいました」

貴方「ラブレター?」

仁美「ち、違いますわよ!私にはもう心に決めた人がいるんですのよ!?」


 本当は知りつつ冗談を言ってみる。


貴方「まあ、実は見せてもらったんだけど。暁美さんでしょ?なんで一緒にいるのに帰りに直接誘わなかったの?」

仁美「バレてましたのね。こういうのは雰囲気ですわよ!……まあ、乗ってもらえませんでしたけど」

貴方「でもなんであんな誘いを?……俺が言ったから?」


 ……正直、俺からするとそんなのあまりやる意味がないように思えていた。危ないだけだし。

 志筑さんは相手が格闘技やってたのを知ったからって戦いを挑むほどの戦闘好きにも見えなかった。

 多少漫画脳に支配されているところはあれど、基本内面は見た目通りの淑やかなお嬢様だ。


仁美「私は…………少しでも知りたいんですの」

貴方「えっ、それって!?」

仁美「暁美さんはとてもミステリアスな方です。話していてもあまり自分を出していない気がして」

貴方「……」

仁美「勉強もですが特に体育では大活躍ですよね、暁美さん。市立の勉強ならほぼ暗記でとれますけど、県内記録なんてそうそう出せていいものじゃありませんよ」

仁美「みなさんの散歩相手に誘われたのも、まどかさんたちとずっと一緒にいた私じゃなくて暁美さんでした」

仁美「……といっても、あの散歩は私ならもし誘われたらとめますし、あんな場所にいること自体耐えられませんでしたが」


 ……そりゃ俺だって魔法少女だって知らなかったらとめてる。

 志筑さんの反応のほうが正常なんだよな。


仁美「まあ、そんな暁美さんと少しだけ共通点を見つけて、それをきっかけに近づきたかったのですわ」

仁美「それに、実力も気になりますしね。本当に大丈夫かどうか」

貴方「ああ、なるほど」


 暁美さんはやる気なさそうだったし、そもそもその“共通点”も口から出まかせだったけど。

 ……暁美さんと仲良くなりたいってことかな。

 とりあえず強いとこ見せたら安心するのかな?



1暁美さんにもう一回頼んでみようか?
2変なところに行かないように俺からも説得しとくよ
3自由安価

 下2レス
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/19(火) 00:10:02.59 ID:wpfaO5kv0
1
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/19(火) 01:22:41.26 ID:PbQOHJ8Zo
2
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/20(水) 01:15:15.58 ID:yXpUcm7G0
http://www.pixiv.net/artworks/81221329
702 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/20(水) 23:17:24.57 ID:OUM6RpwF0


貴方「とりあえず、変なところに行かないように俺からも説得しとくよ」


 今後は前みたいに三人同時に行ったりはしないらしいし。問題は解決できないけどまあ大丈夫かな……?


仁美「はあ、それはお願いしますが……」

仁美「あ!そういえば思い出しましたわ。『まどかさんもああ見えて……』なにかあるんですの!?」

貴方「えっ、そんなこと言ったっけ?」

仁美「言いましたわ。実はまどかさんも格闘技が出来たり、伝説の一族の末裔だったり、魔の力を秘めていたりとか?」

貴方「そ、それはないんじゃない?ま、まー……鹿目さんもああ見えて見た目ほど弱くはない……とは思うよ」

貴方「それじゃ安心はできないだろうから説得はまかせて」


 さすがに冗談だろうけど、魔の力ってのは当てられてる。

 しかし、これ以上思いつきで設定を増やすのはやめておいたほうがいいかな……――。


貴方「今日はもうこれから帰るところ?」

仁美「はい。他に残ってまでやることはありませんからね」

仁美「――では、ごきげんよう。【貴方】くんとお話できてよかったですわ」



 学校を出ると、志筑さんは上品な挨拶を残して別れた。

 ……たまにはまっすぐ帰ろうかな。



四回目【貴方】 6日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・献身的な娘
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・遊園地デート
・暁美ほむら・・・たまに自己評価低い?
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
703 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/21(木) 22:18:05.12 ID:zmgSJU9l0
――――
7日目 教室



「――というわけですから、この歌は自身の生活や容姿が時とともに変わっていくことを詠んでいるのです」


 ちらほらと私語が聴こえるのものの、授業中の教室内は基本的に静まっている。

 ただし、ここを除いて。


さやか『でさー、それが面白くって!』

まどか『あはは』

貴方『そんなことがあったのか』


 テレパシーを使えば堂々と話せるのは便利だった。

 最近はパトロールのことも事前に相談していくことが増えたらしく、活発だ。俺もたまに会話に混ぜてもらっている。

 ――……無論、メインは目の前で行われている授業だ。念話に集中しすぎるといけないことはあった。


貴方(げっ、ノートに写しそびれた……)


 ちょっと最近授業に集中できてないことがあるかもしれない。あからさまに成績が落ちたらまずいな。


「では、班ごとに分かれてください」


まどか『今日も百人一首やるんだね。わたしこういうのはわりと得意かも』

さやか『あたしも負けないぞー!じゃんじゃん取ったる!』

貴方『美樹、この前は何回もお手付きして取られてたの見たぞ』
704 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/21(木) 22:46:32.67 ID:zmgSJU9l0

さやか『目標決めたら取るのは早いもん!でもほむらは速すぎだよ。時間止めてるんじゃないの?』

ほむら『そんな風には使わないわ。あなたはちゃんと上の句から覚えてないからじゃないの……?』

貴方『てか、そっちは近くに集まってるんだからテレパシーばっかだとそろそろ不審に思われない?』


 無言すぎてそろそろ怪しい感じになってきたところに、志筑さんが淑やかな笑みを向けてみんなに話しかけた。

 席が近い者同士、彼女も同じ班だ。


仁美「よろしくおねがいしますわね」

ほむら「え、ええ。よろしく……」

まどか「よろしくね、仁美ちゃん」

さやか「仁美も速いんだよなあー……」

仁美「『も』……?」

さやか「あ、いや。なんでもないよ」

仁美「ところであのー、暁美さん。つかぬことをお聞きしますが、昨日机になにか置いてありませんでした?」

ほむら「見てないけど」

仁美「……そうですか」


 まあ志筑さんからすればあの紙が本人に渡ったところも見ていなければ、捨てられたりしたところも目撃していないわけで。

 ……素っ気なくごまかす暁美さんにちょっと残念そうにしていた。


――――
――――


*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/21(木) 22:47:55.17 ID:nq2tSdaE0
1ほむら
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/21(木) 22:48:17.11 ID:7OHVOXZF0
1仁美
707 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/21(木) 23:49:53.17 ID:zmgSJU9l0
放課後



貴方「志筑さん、ちょっといい?」

仁美「どうかしましたの?」

貴方「国語のノート見せてほしくて。今日の分ちょっと写しそびれたところがあってさ」

仁美「あら、居眠りでもしましたの?」

貴方「ま、まあ、そんなとこかな」

仁美「【貴方】くんも優等生で通ってるのに、そんなこともあるんですね。今日の国語の分だけで大丈夫ですか?」

貴方「あー……よければ他のも見せてほしいかも」

仁美「わかりましたわ。ご自由に見てくださいまし」


 各教科のノートが机の上に並べられる。

 まずは今日写しそびれたところを見て、それから他にも目を通した。


貴方「……他のは写しそびれたっていうか、気になったんだよね。志筑さんならボードにない良い情報もわかりやすくまとめてそうだから」

仁美「なるほど。お役に立てました?」

貴方「もちろんだよ。すごく参考になった。ありがとうね」


 そういう部分も含めれば同じ授業でも同じノートにはならない。

 さすがに志筑さんのノートはわかりやすく綺麗にまとめてあった。


貴方「志筑さんって字が綺麗だね」

仁美「そうですか?見やすく書けていたならよかったですわ」



1一緒に帰ろう
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3自由安価

 下2レス
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/21(木) 23:51:07.68 ID:zma39z2Vo
1
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/21(木) 23:51:45.68 ID:nq2tSdaE0
1
710 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/22(金) 00:45:08.30 ID:AgVC9n5v0


 ノートを鞄にしまう。


貴方「今日はもう帰る?一緒に帰ろうか」

仁美「それならまたたい焼き食べにいきましょう!この前のお礼がまだでしたわ。今度は私が払いますよ」

貴方「気にしなくていいのに。でもそうだな。たい焼き食べたくなってきたな」


 一緒に教室を出て帰路を歩く。

 ……今日のパトロールは誰が行ってるんだったっけな。志筑さんに隠すようになってから把握できてない。

 きっちり当番が決まってるわけじゃないけど、明日あたりはそろそろ俺も行ったほうがいいか?


貴方「そういえば、暁美さんとは今日はどうだった?何か話せた?」

仁美「いえ、あまり……。昨日のことも知らないと言われてしまいましたし」

仁美「近くにいるお友達としても、学級委員長としてもぜひ仲良くなりたいのですが」

貴方「……志筑さんっておっとりしてるように見えて責任感強いよね。上に立つ者としてしっかりしてるし」

仁美「買いかぶりすぎですよ。何かをしようとして空回ることも多いですし」

仁美「今こうしてさやかさんたちとまた一緒に居られるようになったのも私の力じゃありません。……さやかさんが行動したから」

貴方「美樹か……まあ、美樹も前とは変わった気はするよ。でも、志筑さんが何もできてないわけじゃないと思うよ?」

仁美「そうでしょうか? そう見えていますか?」

貴方「うん。俺はそう思う」

仁美「私、今になってあれでよかったのかと疑問に思うことはいくつもあるんです。というか、今になったから……でしょうか」

仁美「なんて、こんなこと言われても困ってしまいますよね」


 ……暁美さんとは今度俺も話そうかな。

 彼女だってクラスメイトと仲良くするのを拒んでるつもりはない……はずなんだ。


 それからしばらく雑談に花を咲かせた。

 話題は今日の授業とか、今度の百人一首大会とか他愛もないこと。

 志筑さんが隣にいるっていう、そんな日常がなんだかとても嬉しかった。



四回目【貴方】 7日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・献身的な娘
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・一緒に下校↑
・暁美ほむら・・・たまに自己評価低い?
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
711 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/23(土) 18:18:39.73 ID:PXOn5Vw+0
――――
8日目 屋上



 昼休みになると、今日は食べ終わったあと教室から出て屋上に行ってみた。


 元から美樹たちはよく屋上で食べていたらしいが、今は魔法少女たちが昼に集まる場所になっている。

 他の生徒もいないし、誰か来ても気付きやすいし近寄られない限り話は耳に入りにくい。学校で堂々と顔を合わせて話し合える数少ない場所だ。

 魔法のことで用がある時にはたまに俺や、校舎の外から佐倉さんも来ることがあった。


さやか「【貴方】が来るの久しぶりだね」

マミ「いらっしゃい。一緒にお茶でもいかが? お菓子もあるわよ」

貴方「おー、感激っす!いただきます」


 今は昼食を終えてティータイム中らしい。

 紅茶は巴さんが淹れたものだろう。傍にはクッキーが置いてある。……これも巴さんかな。


 ひとまずお茶をいただく。今日ここに来たのは暁美さんに志筑さんのことで話そうと思ってたからだった。

 魔法関連のことじゃないけど、本人に聞かれる場所で話すことでもないだろう。



*ひとまず優雅なティータイム!
1今日のパトロールについて
2佐倉さんはどのくらい来てる?
3自由安価

 下2レス
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/05/23(土) 18:19:48.29 ID:6eb8eg390
1
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/23(土) 18:23:08.91 ID:EBCdHIsx0
1
714 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/23(土) 19:17:30.54 ID:PXOn5Vw+0


貴方「最近みんながどうしてるのか把握してないけど、昨日はパトロール誰が行った?」

まどか「昨日はわたしとマミさん」

貴方「へー。みんなは話し合ったりしてるの?」

さやか「もうほとんど順番かなあ。仁美から何も誘われなければ後で三人で待ち合わせて行ってもいいんだけど」

まどか「誰か一人は順番で絶対行くって決めて、一人じゃ危ないからその人が誰かを誘えばいいかなって」

マミ「昨日は鹿目さんから誘ってくれたのよ。おとといも美樹さんから」

まどか「マミさんがついてれば安心だから!」

貴方「巴さん、大人気ですね」

ほむら「……まどか、昨日行ってたのね」


 暁美さんはそれを知るとちょっと寂しそうにつぶやいた。

 どうして暁美さんが鹿目さんを守ることにこだわるのか、聞いた時ははぐらかされてしまったけど……。

 改めて考えてみると、どこか義務感めいたものも感じた。


貴方「今日のパトロールは決まってる?あ、順番からすると暁美さんか」

ほむら「そうなるわね」

貴方「暁美さんは誰と行くか決まってるの?」

ほむら「いえ……。別に私は一人でも構わないわ」

マミ「魔女にも色んな魔女がいるし、どんなに強くたって絶対に負けることがないとは言い切れないわ」

マミ「せっかく仲間がいるんだから、無用なリスクを負うことはないと思うけど?」

ほむら「佐倉さんだってこの時間は一人だし、いつも誰かと一緒ってわけじゃないでしょう?」

マミ「それはそうだけど……」


 ……巴さんはまだ食い下がるようだ。



1一緒に行く?
2巴さんに任せる
3自由安価

 下2レス
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/23(土) 20:36:21.26 ID:zV9mgTblo
1
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/23(土) 20:37:19.31 ID:6eb8eg390
1
717 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/23(土) 21:08:03.96 ID:PXOn5Vw+0

貴方「一緒に行く?俺も最近サボってたし……」

ほむら「【貴方】くんからそう言ってくれるならまあ……いいけれど……」

マミ「暁美さんはみんなのことを弱い存在だと思ってない? ……特に鹿目さんなのかな?」

ほむら「実際にまどかは契約してから時期が浅いんでしょう? あと、美樹さんと【貴方】くんも」

マミ「暁美さんのみんなを守りたいっていう気持ちは立派だと思う。私も先輩としてみんなを守らないとって、そう思ってたから」

マミ「でもね、それに囚われすぎても自分を苦しめるだけだってわかったのよ。そんな時、自分を助けてくれるのも仲間よ」

ほむら「他の人からも同じようなことを言われたことがあるわ」


 暁美さんがちらりと視線をこちらに向ける。

 ああ、たしかに俺も似たようなことを言った。


ほむら「でも私は別に一人で戦うことは苦しいと思ってない。あなたとは……根本的に違うのよ。抱えている問題が」

マミ「抱えている……問題……?」

ほむら「でも仲間と協力するのが嫌ってわけじゃないから。放課後は一緒に行きましょう、【貴方】くん」

貴方「あ、ああ」


 ――……暁美さんの言葉に不思議な違和感を覚えつつも、ティータイムが終わった後は教室に戻っていく。

 その途中で暁美さんに声をかける。


貴方「あのさ、暁美さん。志筑さんのことなんだけど」

ほむら「志筑さん? ……もしかしてあの『果たし状』のこと?」

貴方「いやまああれもだけど……もっと話す機会とか作れないかな?志筑さん、暁美さんと仲良くしたいって言ってたから」

718 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/23(土) 21:22:25.64 ID:PXOn5Vw+0


貴方「同じクラスで一緒にいることも多いんだから、機会は作ろうとおもえば作れると思うんだ」

ほむら「何を話したらいいかわからないから……またあのことを言い出されても困るし」

貴方「思ったんだけどさ……何を話したらいいかわからないのは何も知らないからじゃない? だったらまずは互いを知ることから始めればいいんだよ」

貴方「志筑さんが知った共通点がたまたま合気道だったんだよ。まあ、俺のついた嘘なんだけど。他に共通点がわかれば別のことも話せるさ」

ほむら「なるほど…………そういう考え方もあるのね」

ほむら「わかったわ。今度何か話してみる」


 暁美さんは思ったより素直に頷いてくれた。

 『一人で戦うのが苦しくない』ことも本当なんだろうけど、孤独が苦しくないわけではないよな。

 前に話した時のことも思い出す。きっと少し、不器用なだけなんだ。



 ――――昼休みの終わりが近づく廊下で、ふとこっちを見てる影に気づいた。



仁美「【貴方】くんと暁美さん……二人でどちらへ?」

貴方「え?ああ……ちょっと屋上に。さっきまで美樹と鹿目さんも一緒だったよ」

仁美「そうですか……」

ほむら「志筑さん、授業が終わるまで少し話さない?」

仁美「えっ?はい!それはもちろん良いですわ」


――――
――――
719 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/23(土) 21:27:00.71 ID:PXOn5Vw+0
-----------------------------------------------------------------------
>>718 【訂正】授業が終わるまで少し話さない?→授業が始まるまで少し話さない?
…逆のこと言ってて草。うん、真面目な仁美さんは授業中の私語の堂々たる誘いなんて許しません。
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720 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/23(土) 21:53:12.39 ID:PXOn5Vw+0
放課後



 ――――魔女結界の中。

 前と同じように暁美さんに指示をもらう形で進んでいき、最深部に来ていた。


貴方「はっ――――!」


 戦いの末、必殺の一撃で戦いは幕を閉じた。

 ……グリーフシードを手にして、結界のあった路地裏に戻ってくる。


ほむら「膝をすりむいてるわよ。一人で前に出て無茶をするから……」

貴方「あれ、ホントだ。悪い悪い、暁美さんに頼れって言ったくせに俺も張り切りすぎてたな」

ほむら「……本当よ。気を付けて頂戴。まだ魔法少女としては私のほうが強いのだから」

貴方「『まだ』……か。追い抜けるかな」

ほむら「どうかしらね。私の魔法ならそうそう後れを取ることなんてないわよ」


 この程度のかすり傷なら自力で治せる。

 しゃがんで膝にソウルジェムを翳す。暁美さんには少しの間待ってもらっていた。



1志筑さんとは何か話せた?
2昼の違和感について
3自由安価

 下2レス
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/23(土) 21:57:56.92 ID:6eb8eg390
1
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/23(土) 21:59:14.96 ID:EBCdHIsx0
1
723 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/23(土) 22:43:39.36 ID:PXOn5Vw+0


貴方「志筑さんとは何か話せた?」

ほむら「ええ……少しね。志筑さんのことついてはたくさん聞けたわ。趣味の話とか、習い事の話とか」

貴方「暁美さんのことは話してないの?」

ほむら「私はあまり話せることがないから」

貴方「魔法少女のこととかじゃなければそんなに秘密にしなくてもいいのに……」

ほむら「いえ……考えてみたら私は自分について語れることなんてなかったのよ」

ほむら「好きなものとかも特に思い浮かばないし」

貴方「うーん、そっか。まあ話せてよかったじゃないか。後のことはきっと、これからでも話していけるよ」


 しかし、暁美さんのことを知りたがってた志筑さんからすれば、まだ消化不良かなあ。


 ――俺だったらどうだろうか。『自分について語れること』。

 俺もそう言われるとそんなものはない気がした。


貴方「よし、もう治ったよ。ここを出よう」

ほむら「ええ」

貴方「次はどこ回る?――――……あ」


 表の通りに出る。……すると、志筑さんと偶然鉢合わせた。楽器のケースを持っている。


仁美「【貴方】くんと暁美さん……今、その奥の道から……?」

貴方「あ、いや、これは……」


 危ないところには行かないように説得するって言ったのに、これを見られたのはちょっとまずいかも。

 よりによって暁美さんと一緒なんて。


ほむら「私が……、私が付き合ってもらったの。……散歩に」

仁美「えぇと……それって」

貴方「志筑さんは何してるとこ?習い事?」

仁美「はい……。私はこれからバイオリンの稽古ですわ」


 バイオリン……志筑さんも習ってたのか。

 強引に話題を変えたけど気まずい。暁美さんも同じように思ってたらしく、更に強引に踏み出していった。


ほむら「行きましょう」

貴方「あっ、暁美さん」

仁美「お待ちくださいまし!」

ほむら「あなたは習い事でしょう?私たちは用事があるの」



 ……暁美さん、なにか自分から悪役を買ってでようとしてる気がする。



1暁美さんについていく
2志筑さんのところにとどまる

 下2レス
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/23(土) 22:44:54.25 ID:6eb8eg390
1
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/23(土) 22:45:22.02 ID:+2InPkUU0
1
726 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/23(土) 23:30:04.52 ID:PXOn5Vw+0


 俺も暁美さんについていった。


仁美「……行ってしまうのですね」

貴方「ごめんね。まだ用事の途中なんだ。このことはきっとあとで話すから。……暁美さんが悪いんじゃないよ。志筑さんも習い事がんばって」


 暁美さん、俺がついていかなかったら一人で戦う気だろうから。

 暁美さんは強いし並の魔女に負けることはないと思う。でも、戦いのリスクだけじゃない。今日一緒に行くって言ったのは俺だ。

 この場で暁美さんを悪役にして一人にするのは嫌だった。


ほむら「……後でなんて話すの?」

貴方「それは……どうしようかな……」


 いっそ魔法少女と魔法少年のことを話せたら楽だ。でも、それでも心配というものが簡単に収まるだろうか?

 下手に興味を持ったら厄介なことになりかねない。


貴方「魔法少女のことは話さない。でも、どうしても用事があって自分からあの場所に行ったってことは言おうと思うよ」

貴方「話せないことはある。でももう嘘はつきたくないんだ」

ほむら「……そう」


 暁美さんは止めはしなかった。

 それから、再びパトロールに戻って行った……――。



四回目【貴方】 8日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・献身的な娘
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・一緒に下校
・暁美ほむら・・・頼ってほしい↑
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
727 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/23(土) 23:57:54.11 ID:PXOn5Vw+0
――――
9日目 教室



*「――1582年、明智光秀が主君の織田信長を本能寺におそって自害させたことを本能寺の変といって……」


仁美「…………」


貴方(志筑さん、やっぱり暁美さんのこと見てるな……)

貴方(あっ、こっちを見た)


 気づかれないように慌てて目を逸らす。


 授業中、ボードの前では教師が淡々と歴史について話している。

 志筑さんの視線の先を気にしてたけど、考えてみれば彼女を見てるのは俺もだった。

 ああは言ったけれど、なかなか話す機会がない。志筑さんは表面上は気にしてないように振舞っていた。



貴方(あー、駄目だ駄目だ!今はテレパシーもしてないんだし集中しないと……)



――――
――――


*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
728 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/24(日) 01:42:45.30 ID:YyyNEnbc0
a
729 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/24(日) 01:43:57.55 ID:zDX1vYB90
1仁美
730 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/24(日) 19:16:16.82 ID:KHSW6Fx10
放課後



 帰りのHRが終わり、下校のチャイムが鳴る。

 ……学校じゃ志筑さんは朝から大体女子グループと一緒だったけど、話すなら今だ。


貴方「志筑さん、ちょっといい? 昨日、話すって言ったこと」

仁美「……ここで話しますか?」

貴方「いや……そうだな。少し場所を変えたほうがいいかも」


 教室にはまだ人が残っていた。

 核心については話さないとはいえ、大っぴらに話すことでもない。興味を持った人が邪推しないとも限らないし。


 人気のない場所を思い浮かべて、ひとまず屋上に場所を移す。俺たち以外に人影はなかった。


貴方「……まず、ごめん。俺、志筑さんに嘘ついてたことがあるんだ」

貴方「暁美さんが合気道やってるってのは俺の適当なでまかせ。みんなの用事を知らなかったっていうのも嘘」

貴方「そして、みんなに変な場所行かないように説得したっていうのも……嘘。その場しのぎの方便でしかなかった」

仁美「【貴方】くん、私にそんなに嘘を……隠し事をしていたのですね。いえ、みんなも」

貴方「でも、何か危険なことがあったときに対処できる力を持っているのは本当だ」

仁美「それじゃまるで不思議な力でも持っているみたいな……」

貴方「その力が『何』とは言えない。これもごめん。全部は話せないけど、俺たちにはやらなくちゃいけないことがあるんだ」

仁美「……だからあんな変な場所にばかり行っていると?」

貴方「まあ、そういうことなんだけど」

仁美「事情は話してくれないのですか?」

貴方「……ごめん」

仁美「納得ができるわけありませんわ!」


 まあ、そうだよな。

 これ以上なんて伝えたらいいだろうか……そう思っていると。


仁美「でも、『散歩』とごまかされるよりはまだマシでした」


 納得はしてないだろうな。でも嘘よりはマシ――か。

 俺も同じ気持ちだった。


仁美「……それで、【貴方】くんは今日も行くんですか?」



1今日はもう帰ろう
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)

 下2レス
731 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/24(日) 19:21:27.22 ID:DEuf7Tzx0
1
732 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/24(日) 19:23:30.97 ID:1xoZ66Ozo
1
733 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/24(日) 20:11:33.82 ID:KHSW6Fx10


貴方「いや……、今日はもう帰ろうかな」

仁美「そうですか」


 そう言うと志筑さんは少しほっとしたように表情を緩めた。

 今日は一周回って美樹と誰かが行くはずだ。やめるわけにはいかないけど……。


貴方「またいつものたい焼きでも食べにいこう。おごるからさ」

仁美「はい。今度は【貴方】くんの番でしたわね」



 いつものたい焼き屋さんに寄って、一緒に帰り道を歩く。



 今は全部は話せない。

 けれど――もしもこの先この街が本当に平和になったり、もしくはもっと年を取ったり?


 その時まで一緒に居るかはわからない。その時一緒にいるのは誰なんだろうか?


 もし戦うことがなくなって、その時も一緒にいたら、

 その時は全部本当のことを打ち明けてみてもいいかもしれないな。




四回目【貴方】 9日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・献身的な娘
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・嘘はつきたくない↑
・暁美ほむら・・・頼ってほしい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
734 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/24(日) 21:09:41.06 ID:KHSW6Fx10
――――
10日目 屋上



 翌日、昼食の時間になるとまたここに来ていた。

 一応魔法少女にも関わることだから、昨日話した内容についてはみんなにも言った。


マミ「そう……その子がそれで納得してくれるかはわからないけど、その流れだと仕方ないかしらね」

さやか「元はといえば疑われたのはあたしたちの失敗だしねー」

ほむら「ええ。このことはあなただけの責任ではないわ」

貴方「そう言ってくれて助かるよ」

まどか「魔法や魔女のことに関しては言ってないんだよね?」

貴方「ああ、言ってない。巻き込みたくはないから」

マミ「そのほうがいいでしょうね。興味本位で近づかれても困るし、このことがきっかけで関わることになったら……」

さやか「仁美ももしかしたら契約したりとか?」

マミ「まあありえない話じゃないわね。素質が出来るきっかけもわからないし、その有無もキュゥべえにしかわからないもの」

マミ「私達に黙ってるだけでもしかしたら……ってこともないわけじゃないわね」


 一通り話を終えると、そろそろ昼休みも残りわずかになる時間だ。


まどか「……そろそろ下、戻ります?」

マミ「そうね。午後の授業も頑張ってね」

さやか「そちらもー!」



 屋上を後にすると、三年生の巴さんと別れて、クラスメイト三人で教室に戻っていく。

 ……すると、その途中でまた志筑さんに見られることになる。


仁美「また暁美さんと……? ……いえ、さやかさんとまどかさんも」

貴方「あ……志筑さん、こっちに何か用?もうすぐ昼休み終わっちゃうよ」

仁美「い、いえ……!なんでもありませんわ」

さやか「だったら一緒に教室戻る?」

仁美「はい!」



 今は全部は話せない――それも仕方のないことなんだよな。



――――
――――


*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
735 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/24(日) 21:11:56.91 ID:DEuf7Tzx0
1仁美
736 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/24(日) 21:12:20.82 ID:2kn5h4aO0
1仁美
737 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/24(日) 22:54:17.77 ID:KHSW6Fx10
放課後



中沢「――つーわけでさー、その時……」

恭介「懐かしいなあ。そういえば昔さやかとも似たようなことあったよ」

貴方「美樹か……」


 話題に出てきてふと教室を見回してみると、あの三人の姿はなかった。

 一人だけ、志筑さんは残っていたけれどほどなくして去ってしまう。

 ……前にもこんなことあったような。


貴方「最近、志筑さんとはどうなんだ?」

恭介「志筑さんと?特に変わらないと思うけど」

恭介「……あ、一つ変わったことといえば、杖をやめてからは登校の時の付き添いをやめたんだ」

中沢「えー、俺なら怪我が治ったって付き添ってほしーわ!むしろ仮病使う!自覚持てよな!クラスのマドンナと付き合ってるっていう!」


 このところ放課後は忙しそうにしてたが、いつも昼は二人一緒にいた。

 そのおかげで屋上でのことがバレずに済んでいるから都合がいいといえば良いんだけど。

 でも、たしかに前は朝も二人一緒に来てた……気がする。


恭介「そんなわけにはいかないよ。毎朝来てもらうのは負担になると思ってさ」

貴方「それで今は四人一緒に来てるのか……」

中沢「あーあ、ノロケ聞かされたら冷めたわ。そろそろ帰るか」

貴方「ノロケか?まあいいや、行こう」

恭介「僕も帰ってバイオリンの練習でもするよ」



 弾んでた話を切り上げ、校舎を出る。

 ……さっき見た志筑さんのことも気になって頭を過ぎったが、もう帰っちゃったかな。


 そんなことを考えてたところで、上を見ると――――屋上にその姿が見えた。

738 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/24(日) 23:17:37.80 ID:KHSW6Fx10
屋上



 校舎に戻って階段を上っていく。屋上には相変わらず人気がない。

 変なことをするつもりではないだろうけど、一人でこんなところにいるのは普通ではないと思った。


仁美「上条君……」


 近づく人の気配に気づくと志筑さんが振り返る。物憂げな背中と横顔。


貴方「……ごめん。上条は帰ったんだ」

仁美「【貴方】くんが謝ることじゃないですわ。ただの私の勘違い……いえ、願望ですから」


 屋上といえば昨日俺が誘って志筑さんと話した場所でもある。

 ……もしかして、今日あんな場所で会ったのも屋上に行こうとしたから?


 どうして? ここに集まって秘密の会話をしてることに気づいたのか?


仁美「【貴方】くん、お昼はどちらにいらしたのですか?」

貴方「……ここにいた」

仁美「ここでさやかさんたちと何をしていたか、というのも話せないことですか?」

貴方「まあ……そうだね。昨日話したことが関わってる」

仁美「あぁ、やっぱりそうなんですね……」

貴方「ごめん、志筑さん」

仁美「なんだかさっきから謝ってばかりですわね。聞かれたくないなら私は問い詰めたりはしませんよ」



1志筑さんはここで何をしてたの?
2何か悩んでない?
3自由安価

 下2レス
739 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/24(日) 23:21:01.07 ID:DEuf7Tzx0
2
740 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/24(日) 23:21:31.35 ID:VQsmPZYZ0
741 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/25(月) 00:06:26.92 ID:cLnnowjp0


貴方「何か悩んでない?」

仁美「……問い詰めたりはしませんが、私も寂しいなとは思いますよ」

仁美「さやかさんとまどかさんとはずっと一緒だと思ってましたし、それに、【貴方】くんにまで隠し事されてたなんて……」

貴方「でも、本当にそれだけ?」

仁美「……これ以上は秘密です! じゃあ、これでおあいこってことで」


 多分悩みの一端は俺にもあって、でもそれだけじゃない。

 ……しかし、そう言われてしまうとそれ以上踏み込めなかった。まだ悩んでそうなのにな。


貴方「一緒に帰る?」

仁美「はい。今日は今川焼きの気分です。同じお店にありましたよね」

貴方「今川焼きかぁ、それもいいね」


 今日は金曜日。学校で会えるのは今週はこれで最後。


貴方「そうだ、明日……――土曜もどこか行かない?」

仁美「いいですわ。どこに行きましょうか?」



 屋上を後にして歩きながら二人で話す。

 明日の休日のプランに、好きな今川焼きの中身。些細な日常のできごと。


 話せないことはあるけど、その分見せられるところでは全力でぶつかりたい――と思った。

 ――……悩みを奥に隠して笑う彼女を安心させるためにも。



★仁美ルート★


――――
――――


貴方「……えっ」

仁美『夜になってからの連絡でごめんなさい。明日、どうしても用事が出来てしまって……』

貴方「いや、まあしょうがないよ……。また今度にする?」

仁美『日曜日はご都合あいませんか?』

貴方「ごめん、日曜は予定があって」


 志筑さんから電話がかかってきた。

 日曜日はまた訓練とパトロールの予定がある。遊びを優先するのはさすがに駄目か……。



*仁美ルートなのにまさかのドタキャン
・キャラ選択(まどか/さやか/ほむら/マミ)
・何に誘う?※キャラによっては断られることもあります
1遊びに行く
2パトロールに行く
3訓練する
4家に誘う
5相手の家に行く
6自由安価

 下2レス
742 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/25(月) 00:07:54.44 ID:EeomDgJe0
2ほむら
743 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/25(月) 00:08:41.95 ID:6YP0moj/0
2ほむら
744 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/25(月) 00:30:47.73 ID:cLnnowjp0
――――


仁美「そうですの……。ではまた月曜日、学校で」


 ――――電話を切って、スマホの画面を切り替える。

 すぐ隣には豪奢なライトと、お嬢様らしさを詰め込んだような大きいベッド。


仁美(上条君から誘ってくださるなんて)


 画面には恋人からのメッセージが映っていた。

 恋が叶ってもなお、背中を追っているような気分になっていた恋人からの久しぶりの誘い。

 『願望』が叶ったような心地だった。


仁美(……)


 ――はずなのに。


仁美(……複雑な気持ちは消えませんわね)

仁美(結局私の気持ちは揺れていて、それなのにどっちも全てを手に入れたいと思ってる)



 スマホを放ってベッドに身を預けた。



仁美「はあ……。こんなだから悩んでしまうのですわ…………」



――――
――――
745 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/27(水) 21:12:48.97 ID:0TtoNiY30
二週目休日



貴方「なかなか魔女の気配見つからないな……」

ほむら「そういう時もあるわよ。辛抱強く探索するしかないわ」


 本当は今頃、志筑さんと一緒に遊びに出かけてる予定だったんだ。急用があるのは仕方ないけど。

 休日の昼間、今は暁美さんと繁華街の表通りを歩いていた。

 目的は素敵なデートってわけではない。パトロールだ。


ほむら「……本当に見つからなければそれで終わりでもいいのだけど」

貴方「そろそろ昼飯にしない?この辺いい店いろいろあるし」

ほむら「私は食べてから来たけど、【貴方】くんはまだなの?」

貴方「え、まあ……」

ほむら「どこに食べに行くの?私は飲み物だけでいいわ」

貴方「……暁美さんが食べないならその辺で買ってくればいいや」


 コンビニで適当にパンを買ってきて公園のベンチに腰掛ける。

 暁美さんにもお菓子でもどうかと勧めてみたけど、いらないと言われてしまった。


ほむら「【貴方】くん、魔女の魔力よ。戦いにいかないと」

貴方「えっ、今パンの袋空けちゃったのに!」

ほむら「それなら私一人でも。すぐに終わるわ」

貴方「そういうわけにはいかねーよ!せっかく二人でいるんだから」


 ……やっぱり、暁美さんは自分一人のほうが早く終わるって思ってるんだ。

 そう思うと情けない気分になった。

 いや、魔法を使えば実際そうだ。特に止まった時間を知ることのない俺にとっては。

746 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/27(水) 21:56:07.10 ID:0TtoNiY30


ほむら「なら早く済ませるわよ」

貴方「あ、ちょっとこれ袋ごと盾に入れてくれないかな?」

ほむら「……しょうがないわね」


 彼女が変身すると左腕に装着される盾は、一見小さいが見た目以上の空間を内包している。

 普段戦いではそこからありとあらゆる銃火器の類を取り出してるのを見かけるが、ちょっとした収納としても優秀だった。

 暁美さんの持つ魔法の力ってつくづく便利だよな。戦いもそうだけど、日常に役立ちそうなのが多い。


 時間を止める力とか、俺が使えるとしたらどう使うか。

 テスト中のカンニングもし放題。盗みもバレないし、気になる女子のスカートの中や着替えを覗くことも――と、ろくでもない考えが出てきたからやめておこう。

 悪用しようと思えばいくらでも悪用できる力だけど、暁美さんは本来の使い方以外に興味はなさそうだ。



 ――――魔女を倒して、公園のベンチに戻る。

 これでやっと一息つける。



貴方「しまっててくれてありがとう!」

ほむら「今回は仕方ないけど、こういう使い方をするものじゃないのだけどね」

貴方「そんなこと言って、実は暁美さんの私物も入ってたりしないの?」

ほむら「いいえ、武器以外ないはずよ……多分」



*雑談
1銃火器類について
2魔法の使い方について
3自由安価

 下2レス
747 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/27(水) 22:00:13.58 ID:N9VcaPvK0
2
748 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/27(水) 22:06:44.16 ID:0y5bSCaB0
1
749 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/27(水) 23:04:33.77 ID:0TtoNiY30

貴方「武器といえば、その銃火器類ってどこから出てきてるんだ? 実在するやつ? 全部使いこなしてるのもすげー」

ほむら「ざあ……多分実在するものよ。使い方はなんとなくわかる」

貴方「へー。こういうのは男心くすぐられるよなあ。巴さんのとは違って、見た目もそうだけど匂いも違うし、魔法って感じがしないっていうか」

ほむら「!」


 ……純粋な気持ちで褒めてたつもりだったけど、そう言うと、暁美さんはあまり良くない反応をした気がした。

 あれ、なんか変なこと言っちゃったか。


ほむら「もしかして私って、その……臭い?」

貴方「え!そういう意味で言ったんじゃないよ!使った後、変身してる間はそういう匂いも残ってるかもしれないけど……!」

ほむら「……変身中は臭いのね」


 そういうこと気にするところはあるのか。

 フォローしたつもりがまったくフォローになってなかった。


貴方「食べ終わったし、そろそろ行く?」

ほむら「食べるの早いのね。ええ、行きましょう」



 つかの間の休憩を終えると、また別の場所を探しに行った……――



― 二週目休日 終了 ―


[好感度] to貴方
美樹さやか★★★巴マミ★★★>志筑仁美★★>暁美ほむら★>鹿目まどか・佐倉杏子

★…フラグ一段階目 「気になる」
※大抵の場所なら誘ったらOKしてくれると思います。
※放課後行動では勝手についてくることもあるかもしれません。

★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!

★★★…フラグ三段階目 「恋慕」
※実質落ちてる。
※個別ENDにいってもいかなくても攻略済み。

☆…互いに恋人として誓い合った仲。他の人の好感度上げすぎると多分マズイことになる。
  もし他の人に言い寄るようなことしたら普通に浮気です。

▽…嫉妬Lv1
※ハーレムならつきものくらいの可愛い嫉妬だよ。
※この辺で留めておかないと色々濁るかもよ。マズそうな選択肢は控えよう。
750 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/31(日) 21:32:03.87 ID:YWZWKXvJ0
――――
11日目 教室



 なんだかんだ魔法少年の仕事に専念することになった休みが明けて、学校での一日も終わろうとしている。

 帰りのHRが終わると今日は班で廊下の掃除をしていた。

 ここにいると下校する生徒の様子が見える。美樹たちも教室から出てくるところだった。


さやか「【貴方】今日掃除当番かぁ」

貴方「まあすぐ終わらせて帰るよ。そういえば、アレってまだ順番制で行ってるの?」

まどか「ううん……もう仁美ちゃんには【貴方】くんが話したって聞いたし、今日は久しぶりに三人でいくところ」

さやか「【貴方】も来る?四人いれば人数的にはバッチリ分けられるけど」

貴方「今日は志筑さんは……」


 パトロールのことを堂々と話せたのも、彼女が今みんなと一緒にいなかったからだった。

 その姿を目で探すと、ちょうど教室の奥から上条と二人並んで歩いてくるのが見えた。


恭介「――ごめん、前約束してたのってどこだったっけ?」

仁美「もうっ、忘れないでくださいまし。この前は忘れて帰ってしまわれて……私、寂しかったんですのよ?」

仁美「一緒にショッピングでも、って誘ったんですわ」

751 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/31(日) 21:36:10.12 ID:YWZWKXvJ0


恭介「そうだった。いつも練習ばっかりで本当にごめんね! ……あ、今度また一緒に練習する?バイオリン」

仁美「そ、そんなこと…………ありがたいのですが、上条君の邪魔をするわけにはいきませんわ」

仁美「私も習っている身といっても、上条君とは比べられるような腕前じゃないですし。どうしても上条君は先生役になってしまうでしょう?」

恭介「ああ……たしかにこの前はそうだったね」

仁美「……私は別に、上条君の練習に付き添うだけでも構いませんよ。参考にできるだけで光栄ですもの」

恭介「そっか。そう言ってくれるならよかった。それなら――――」


 そして、仲睦まじそうに喋りながら教室を出て行く。

 ……今日は放課後二人一緒なのか。

 志筑さんからすれば嬉しい事だろう。これまでアイツのことを思って寂しそうにしているところは何度か見てきたから。


さやか「見せつけてくれるよね。まあ、もういいけど」

貴方「…………」


 けど、なんか、なんとなく面白くなかった。

 最近よく話してたから、友達がとられたみたいな。


貴方(思い上がりだよな。嫉妬みたいでカッコわりい……)


 そんなことを考えてると、野次が飛んできた。


*「女の子たちとイチャついて掃除サボるなようらやましいな!」

さやか「別にイチャついてなんか!」

まどか「邪魔してごめんね。いこっか」

ほむら「……ええ」


貴方『やっぱパトロール俺も行く。ちょっと待っててくれ!』


 ひとまず今は掃除に戻りつつ、テレパシーで伝えた。


*仁美ルートなのに以下略
・パトロールで組む人(ほむら/まどか/さやか)

 下2レス
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/31(日) 21:39:11.09 ID:G2IptPKR0
さやか
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/31(日) 21:42:07.32 ID:ujHwBS9Oo
754 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/31(日) 23:17:20.61 ID:YWZWKXvJ0


 ――掃除が終わってからみんなと下で合流する。

 二人ずつに分かれるならやっぱ暁美さんは鹿目さんと行きたがるのかな。

 とりあえず俺は暁美さんとは最近一緒に行ってたし、今日は久しぶりに美樹と一緒だ。暁美さんと鹿目さんの二人とは校門で別れた。


貴方「三人でのパトロールっていつもどんな感じ?」

さやか「弓使いのまどかと銃使いのほむらは一応後衛でしょ。二人とも射撃の腕は的確だよ。まどかだって誤射なんかしないし」

さやか「そして、二人の前を颯爽と守るあたし!」

貴方「あー、切り込み隊長やってるイメージは容易につくな」

さやか「まーそんな感じかな?もたもたしてるとほむらやまどかに全部撃ち落とされちゃうからね」

貴方「一人で前に突っ込んでって傷ついたりするなよ。今日は俺だって前に出られるから」

さやか「そうだね。たまには歩幅を合わせて戦うのも悪くないか」


 ベテランの暁美さんと一緒の時は何かあっても負けないだろうって安心感はあったし、教えてもらうことも多かった。

 今日は指示をくれる人はいない。

 美樹のことも仲間として信頼してるけど、やっぱ危なっかしいところはあるし、治せるとはいえ傷つく姿は見たくない。


 ――ひっそりとした廃屋に魔力を感じて乗り込んで、無事倒して戻ってきた。

 『守らないと』っていうのはお互い同じ気持ちだ。美樹とは一番契約時期も近そうだから、同じ視線に立ってる気がする。

755 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/05/31(日) 23:24:37.34 ID:YWZWKXvJ0


さやか「ふー、一仕事おわったぁ。さすがに空気悪いとこには長いこといたくないわよね」

貴方「そうだなぁ。美樹、制服に黒い埃みたいなのついてる」

さやか「この制服白いから目立つんだよね。一旦帰って着替えてくればよかったかな。まあでも、街を守る魔法少女たるもの汚れる程度気にしてられないし」

さやか「いざとなれば魔力の使い方次第で綺麗にも出来るってマミさん言ってたわ」

貴方「へえ。魔力って思ってたよりも万能なんだな」


 美樹は制服の袖をはたきながら言う。志筑さんの反応と比べると逞しいものだなと思う。

 魔法少女はみんなああ見えて逞しいのかもしれない。


貴方「あ、頭に蜘蛛の巣も……」

さやか「やだぁー!取ってよ」


 ……さすがにこれは嫌だったらしい。まあ、俺でも嫌だし。

 取ってあげた後、しばらく髪をなおしていた。一戦した後だしちょっと休憩にしよう。


貴方「まあでも、お互い傷はつかないでよかったよな」

さやか「だねー。やっぱ傷つきながら戦う魔法少女って見栄え悪いし」

貴方「そこ気にしてんの? 見栄えって見てるの俺だけじゃん」

さやか「やっぱ憧れるじゃん。理想と現実は違うってのはあるけどさ。【貴方】は憧れない?【貴方】が思う魔法少年ってどんなの?」



1ヒーロー?
2騎士?
3魔法少年は魔法少年だよ
4自由安価

 下2レス
756 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/31(日) 23:25:12.10 ID:G2IptPKR0
3
757 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/05/31(日) 23:46:59.46 ID:G2IptPKR0
安価↓
758 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/01(月) 00:13:55.14 ID:1CTkJM0Io
2
759 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/01(月) 01:05:57.29 ID:uJJyRLrN0

貴方「騎士?」

さやか「おーっ、かっこいー!見滝原を守るナイト?」

貴方「スーパーマンみたいなのよりはそれが近いかな。魔法少年っつーのもファンシーすぎてちょっと恥ずかしいし」

さやか「うーん、まあたしかにね」

貴方「正義のヒーローって聞くと超人をイメージしちゃうんだよな。自分がそんなにすごい存在だとは思えないし」

さやか「えー、そう聞くとあたしが自信過剰みたいじゃん。まあいいや、あたしはあくまで正義のヒーローを志す者だからね」

貴方「いや、美樹はそれで合ってる気がするよ」

さやか「そう!?」

貴方「俺はもっと身近なところ……たとえばその場に居合わせた人や、仲間とか。まずはそういうのを守ることから考えたいと思って」

貴方「それが街を守るっていう大きいことにもつながるし」

さやか「それってじゃあ、あたしも入ってるってことだよね」

貴方「ああ。もちろん」


 今までたいして考えたことなかったけど、『騎士』か。悪くないな。


さやか「さてと、じゃあまた人々を守りにいきますか!騎士長殿!」

貴方「そう言われるとやっぱ恥ずかしいな……」



 『ヒーロー』と『騎士』はともに並んで次の戦場を探しにいく。

 現実は理想通りにいかないこともあるけど、志に恥じない戦いをしたいと思った。



四回目【貴方】 11日目終了


★仁美ルート★
760 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/06/03(水) 20:25:44.36 ID:xUxbKmfw0
仁美は魔女の口づけ付けられそうだな
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/06(土) 15:44:14.19 ID:DYJAD+qu0
ひとみんntrタイム
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/06/06(土) 18:48:51.24 ID:I51Brv1p0
まだかな
763 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/07(日) 17:27:10.93 ID:CdwyHhHm0
――――
――――
12日目 放課後



 ――和風の家屋のある一室でバイオリンの音色が響いていた。

 志筑邸にある防音の音楽室よりは狭いが、十分な大きさと設備を備えた部屋だった。

 これが自室だというのだから音楽好きは本格的なものだというのが伝わってくる。


恭介「……今の、少し違ったな」


 彼は曲の途中で演奏の手を止めて口を開いた。


恭介「志筑さんはどう思う?」

仁美「音は合ってたと思いますけど……」

恭介「音じゃなくてさ。僕の思ってた表現と違った気がしたんだ」

仁美「えっと……そうなんですの?私にはとても綺麗に思えましたけど」

恭介「……そうか」


 褒められても困るというように、彼はちょっと落胆したようだった。

 もしかしたら失望されてしまったのではないかとも思う。

 練習についていけるだけでも光栄だと言ったのは自分だった。

 近くに居られれば、彼の奏でる音色を直接聴けるなら、と思っていたものの、何も力になってあげられないのは残念に思ってしまう。

764 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/07(日) 17:57:39.02 ID:CdwyHhHm0


恭介「さやかだったらこういう時、結構鋭いこと言ってくれたりするんだけどね」

仁美「どうしてさやかさんなんですの?」

恭介「え、それは幼馴染だし、よくバイオリンを聴いてくれたから……深い意味はないよ!」


 多分彼にとっては本当になにげなく漏れた一言だったのだろう。

 しかし私は負けた気がしてしまった。バイオリンどころか、学校の授業以外で楽器を習ったことすらない彼女に。


 かつて恋のライバルだった親友。私は彼女を負かす形で彼の隣に寄り添った。

 ……そして、そんな彼女が今、だれに心を寄せているかも私は知っていた。


仁美「そういえば、さやかさんとは今は?」

恭介「あんまり会ってないよ。なんかあっちも忙しいらしくてね。何かやることがあるんだってさ」

仁美「……」

恭介「とりあえず、練習を続けるね。何か思ったことがあったら言って」



 再びバイオリンを構える。

 ――……二つ、心に棘はひっかかったままだった。


765 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/07(日) 18:17:03.35 ID:CdwyHhHm0
――――
――――
13日目 放課後



 ――――あれから志筑さんは放課後上条と一緒に帰ることが多くなった。

 俺はやっぱりそれをちょっと寂しく思ってた。

 それに合わせるように俺も誰かとパトロールに行くことが増えて、でもそれを見られると志筑さんとは少し気まずくなってしまう。


貴方(志筑さん、問い詰めはしなくても絶対怪しんでるよな。それに――)

貴方(――――そういうとき、なんだか少し悲しそうな目をしてる気がする)


 リスクは承知で、本当は今すぐ全て話してしまったほうがいいんだろうか。

 ……いや、違う。今すぐ話すか、話さないかじゃない。


貴方(……話しても不安が消えるわけじゃないっていうのはわかってたじゃねーか)



 とりあえず、話をしたかった。

 こっちから声をかけないと行ってしまう。



貴方「志筑さん、今日ってこれから空いてる?」

仁美「ええと……特に決まった予定はありませんが」

貴方「じゃあ話せないかな。場所は屋上で」

766 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/07(日) 19:32:23.54 ID:CdwyHhHm0


 放課後の屋上。

 前にも志筑さんと何度かここに来ている。話といえばこの場所だった。


貴方「急にごめん。最近上条とは上手くやれてるみたいだね」

仁美「私から申し出て練習の付き添いをさせてもらっているのですが……最近、私がいても邪魔なだけなのではないかとも思えてきました」

仁美「前までは近くに居られるだけでいいと思っていたのに。高望みしすぎなんですかね。段々、上条君に何をしてほしいのかわからなくなってきてしまいましたわ」

貴方「してもらいたいことははっきり伝えたほうがいいと思うよ。本当は自分ではわかってるんじゃない?」

貴方「もっとこうしてくれたらいいのに、こうだったらいいのに……とか」

仁美「そうですわね……。私、もう自分の気持ちに嘘はつかないと決めましたのに」


 そう言いつつも、何も言わなくても相手からしてほしいって気持ちもなんとなくわかる。

 あまり口を出すことじゃないのかもしれないけど、待ってても変わらない気はした。


 ……でもまずは、ここで話すのは俺と志筑さんの間にある問題だ。

 今すぐ事情を話すか話さないかじゃなくて、俺が安心させられてないままにしてたから駄目だったんだ。


貴方「暁美さんや美樹とのこと、やっぱり志筑さんからしたら不安だよね。そのことについて話そうと思って」

仁美「話してくれるんですの?」

貴方「まだ事情は話せないけど……」

仁美「『まだ』?」

貴方「……うん。でも絶対にいつか話すって、それだけは伝えたかった」

貴方「今は話せないし、何年か先になるかもしれない。卒業したら高校は離れるし……その時に一緒にいるかわからないからこの前はそう約束できなかったけど」

貴方「やっぱり志筑さんとは一緒にいたいなって思ったんだ」

仁美「わかりましたわ。【貴方】くんがそこまで言うのなら信じます」

仁美「でしたら、一緒にいるために……約束を果たすためにも、危ないことは極力避けてくださいね?それから、さやかさんたちのことも……!」

貴方「うん。わかってる。約束するよ」



 戦いをやめるのは無理だけど、危ない戦い方だけはしないようにしたいと思った。

 幸い心強い仲間もいっぱいいるんだ。もちろんその仲間、彼女の親友に危機が迫った時にも守ることを再び決意した。

 仲間と守り合っていけば、危険もぐっと減る。


 そして――――早く見滝原を戦う必要のない平和な街にしよう。




四回目【貴方】 13日目終了


★仁美ルート★
767 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/07(日) 19:56:39.41 ID:CdwyHhHm0
――――
――――
14日目



 志筑さんと話をして、その翌日。

 あれはちょっとした決心だった。少しは不安や疑念も解けたのだろうか。


 何かの心変わりは果たしたらしい。しかし、その結果がこんな形で出てくるとは思ってなかったんだが――。


ほむら「……」

さやか「これは?」

貴方「『果たし状2』?」

ほむら「……どう考えても志筑さんよね」


 今回は昼を待たずして、暁美さんが小休憩から戻ってきた隙に置いてあった。

 実は置くところも目撃している。

 あまり隠す気もないらしく、志筑さんも会話に加わった。……まだ諦めきれてなかったのだろうか。


仁美「暁美さん!いざ尋常に勝負でしてよ!……この間は気づいていただけなかったようでしたから」


 無視されたことはあえて知らないふりなのか。

 今回はむしろ、みんなのいるところで話すことでスルーできないようにしてるみたいだ。


ほむら「……勝負って言われても、合気道は無理よ」

仁美「はい。それは嘘だと教えていただきましたから。勝負の内容はみなさんにお任せしますわ」

仁美「わたくし、暁美さんとお近づきになりたいんですの。暁美さんの本当の得手不得手も知りたいですし」

まどか「わたしたちがやることを決めるの?」

仁美「そのほうが公正になるかと」



 ……勝負の内容は任せるって。

 習い事やってるぶん、志筑さんのほうが有利なことも多そうな気もしてきた。



・勝負の内容(自由安価)

 下2レス
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/07(日) 20:01:55.55 ID:0LBgF6FO0
a
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/07(日) 20:14:03.15 ID:L3204Pr70
まどかに関しての問題とか?(この世界のほむらはタイムリープしていないかもしれないけど)
安価↓
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 20:31:14.32 ID:9/jezAF3o
ダーツ
771 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/07(日) 21:13:18.01 ID:CdwyHhHm0


貴方「ダーツとか……?」

ほむら「それはどこに行けばいいの?」

さやか「ゲーセンとかにあったっけ?」

貴方「たしか駅前にあったよ」

仁美「それなら放課後は対決しに行きましょう!よろしいですか?」

ほむら「別に構わないけど……」

仁美「ちなみにご経験は?」

ほむら「ないと思うわ」

仁美「そうですか。でしたら差はありませんわね」



 ――――放課後は駅前の複合施設に行くことになった。

 まずは二人の勝負で、俺らも観客としてついていっている。



 下1レスコンマ判定 どっちが勝った?
0~50 仁美
51~99 ほむら
772 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 21:14:56.73 ID:L3204Pr70
確率半分なのか
773 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/07(日) 21:53:24.05 ID:CdwyHhHm0


 ドリンクを片手に座って眺める。

 暁美さんがしょっぱなから真ん中を当てたりしたものの、二人とも経験はないらしく、その後は当たることもあり外れる事もありって感じだった。


仁美「あら……負けてしまいましたわ。暁美さん、おめでとうございます」

まどか「一発目真ん中あててたもんね」

ほむら「ビギナーズラックってやつじゃないかしら?ただの運よ。次やったら結果はわからないわ」

さやか「ほむらって勝っても負けても平然としてそうだよねぇ。何かほむらが負けて悔しがるものってないのかなぁ」

ほむら「……自分でも思い浮かばないわ」


 強いて言うなら本当の魔女との戦いくらいか。

 そういえば、合気道ではないけど格闘の勝負だったら結果はどうなったんだろう。案外動きだけなら互角くらいにいったりして。


仁美「勝負も終わりましたし、全員で遊びましょうか。見てるだけよりもきっと楽しいですわよ」

貴方「それもそうだな。ちょっとやってみたかったんだ」

さやか「あたしもー!」

仁美「暁美さん、また何か勝負しましょうね。今回は未経験同士でしたが、経験のある物事で戦ったらまた心境も違うと思いますし」

まどか「今度はお料理対決とかどう?」

ほむら「……やったことがないわ」

仁美「また未経験同士になりそうですわね……ですが、やるなら準備はしましてよ?」


 未経験同士なのか、とか思いつつ羽を手に取ってダーツ盤に向かう。

 ――――ひさしぶりにみんなで遊んだ!



四回目【貴方】 14日目終了


★仁美ルート★
774 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/07(日) 22:37:25.23 ID:CdwyHhHm0
――――
15日目



 今日は放課後になると、志筑さんはすぐに帰ってしまった。


 学校が終わるとまた週末がやってくる。

 そして、俺も帰宅した後、日が暮れる頃の時間になってから志筑さんから連絡が来た。


 『先週は急用を優先してしまいすみませんでした。今週は空いていますか?』


 とくに予定はなかったので、了承の返事を送る。



――――
――――
三周目休日



貴方「志筑さん」

仁美「【貴方】くん、ご機嫌麗しゅう」


 この独特の挨拶も少し慣れてきた。

 待ち合わせにしてたのは小さなカフェだが、志筑さんがいるだけで更に上品さが増して見えた。


貴方「おとといは楽しかったね。みんなでダーツやって」

仁美「はい。まだ仲良くなったと言うには早いかもしれませんが、暁美さんとも遊べてよかったですわ」

仁美「自分から誘えてよかった。【貴方】くんも楽しい遊びを提案していただきありがとうございます」

貴方「思いついたことを言っただけだよ。でもよかった」


 ちょっとした雑談に一区切りがつく。……すると、志筑さんは少し神妙な顔をする。


仁美「実は私……バイオリンの習い事をやめてしまいました」

貴方「え、そうなんだ……どうして?」

仁美「私はやっぱり好きだからやっていたわけではないし、向いてないことがわかったので」

仁美「どちらかといえば、感性はさやかさんのほうがあるのかもしれませんね」

貴方「まあ、あいつは音楽好きとは言ってたな……」


 バイオリンは上条との共通点でもある。そりゃ比べたら自信なくすだろうけど、向いてないって言うほどなのかな――とは思った。

 続けるのが重荷になったのだろうか。

775 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/07(日) 23:04:07.84 ID:CdwyHhHm0



仁美「そして……昨日、上条君に『本当の気持ち』を伝えてきたんですの」

仁美「伝えて、別れてきました」

貴方「えっ!…………それでよかったの?」

仁美「『もっとこうしてくれたら、こうだったら』を伝えて、でもそれを望むことが上条君の重荷になるのなら」

仁美「彼にはもっとふさわしい女性がいるはずですわ。私なんかじゃもったいなかったんです」

貴方「そんなことはないよ!」

仁美「……えっ?」

貴方「上条とは多分合わなかったんだと思う。でもそうやって卑下はしてほしくないなって」



★個別END分岐点★



貴方「志筑さんは俺の好きな人だから」

仁美「!」

貴方「ごめんね。別れたって話のすぐ後に話すことじゃないかもしれないけど、今じゃなきゃ伝えられないって思ったんだ」

貴方「上条ほど大きい取り柄はないし金持ちでもないけど、でも大切にするから。寂しい思いはさせないから」

貴方「……俺と付き合ってくれないかな?」


 この勢いで告白する。

 この前屋上で話したのもほとんど告白みたいなものだったけど、あの時はまだ二人が付き合っていたからここまでは言えなかった。

 やっぱりいきなりすぎるかな。今じゃないほうがよかったかな。色々と考えながら返事を待っていると、思いがけない返事をもらえた。


仁美「はい。よろこんで」

貴方「!」

仁美「実は私も【貴方】くんに心は傾いていたんです。隠し事のことで不安を覚えたり、私だけが知らないことに嫉妬したりもしましたが」

仁美「あの約束を信じますから……これからも一緒にいましょうね」

貴方「ああ!一緒にいよう」



―仁美END―
776 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/07(日) 23:11:12.26 ID:CdwyHhHm0

四回目【貴方】 三週目休日終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・献身的な娘
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・☆恋人☆
・暁美ほむら・・・頼ってほしい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美



[好感度] to貴方
志筑仁美☆>美樹さやか★★★巴マミ★★★>暁美ほむら★>鹿目まどか・佐倉杏子

★…フラグ一段階目 「気になる」
※大抵の場所なら誘ったらOKしてくれると思います。
※放課後行動では勝手についてくることもあるかもしれません。

★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!

★★★…フラグ三段階目 「恋慕」
※実質落ちてる。
※個別ENDにいってもいかなくても攻略済み。

☆…互いに恋人として誓い合った仲。他の人の好感度上げすぎると多分マズイことになる。
  もし他の人に言い寄るようなことしたら普通に浮気です。

▽…嫉妬Lv1
※ハーレムならつきものくらいの可愛い嫉妬だよ。
※この辺で留めておかないと色々濁るかもよ。マズそうな選択肢は控えよう。



1直前の好感度★★★のまま続行(ハーレム主人公が鈍感なのはお決まりのこと)
2一日目からリセット…攻略済記録は引き継がれます。設定変更が可能。

 下4レス多数決
777 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/07(日) 23:12:18.13 ID:0LBgF6FO0
1
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 23:12:29.79 ID:39mR226do
2
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 23:13:22.51 ID:L3204Pr70
1
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 23:15:18.18 ID:YYSSGchC0
1
781 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/07(日) 23:46:18.37 ID:CdwyHhHm0
直前の好感度★★★のまま続行(ハーレム主人公が鈍感なのはお決まりのこと)



貴方「志筑さんは俺の大事な親友だから」

貴方「きっとすぐに志筑さんに合う人だって見つかると思う。俺が一番に応援してるよ!」

仁美「……はい、ありがとうございます。頑張りますわ」



仁美(本当は私もこの場で気持ちを伝えようかと思いましたが……こうはっきり『親友』と言われるとさすがに切り出せませんわね)

仁美(暁美さんは見た感じでは今は気持ちはなさそうですが、さやかさんとはまたライバル同士になってしまいましたわ)

仁美(……本当に、頑張らないと)





四回目【貴方】 三週目休日終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・献身的な娘
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友↑
・暁美ほむら・・・頼ってほしい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美



[好感度] to貴方
美樹さやか★★★巴マミ★★★志筑仁美★★★>暁美ほむら★>鹿目まどか・佐倉杏子

★…フラグ一段階目 「気になる」
※大抵の場所なら誘ったらOKしてくれると思います。
※放課後行動では勝手についてくることもあるかもしれません。

★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!

★★★…フラグ三段階目 「恋慕」
※実質落ちてる。
※個別ENDにいってもいかなくても攻略済み。

☆…互いに恋人として誓い合った仲。他の人の好感度上げすぎると多分マズイことになる。
  もし他の人に言い寄るようなことしたら普通に浮気です。

▽…嫉妬Lv1
※ハーレムならつきものくらいの可愛い嫉妬だよ。
※この辺で留めておかないと色々濁るかもよ。マズそうな選択肢は控えよう。
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 23:46:49.73 ID:9/jezAF3o
リセットしなくて大丈夫か?
ギャルゲだから聞くけど次は誰を攻略すんの?
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 23:48:34.31 ID:L3204Pr70
ほむら狙って無理だったら他の三の人を狙ってリセットする
784 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/08(月) 20:18:35.48 ID:B48WUBDX0
――――
16日目 教室



 週が明けて、月曜日。

 変わらない日常だが、俺の周囲の雰囲気はすこしだけ変わっていた。


 前まで暁美さんは四人でいるとほぼ喋っていなかったけれど、

 あの勝負の一件から少しだけ、ほんの少しだけ他の人と話すことも増えたように見えた。


 それから昼。


 誰かと教室を出て行くことのなくなった志筑さんが、隣の席に来ていた。

 俺も話したいことがある時には屋上に行くこともあるが、基本的には教室で食べている。

 上条も教室で他の人と食べているみたいだ。……考えてみれば振られたわけだからヘコんでるかとも思ったが、割と普段通りに見えた。


仁美「お昼って、みなさんいつも屋上のほうに行ってるのでしょうか?」

貴方「あぁ、そうだね。志筑さんの知らない先輩も一人いるよ」

仁美「金髪を巻いている方でしたら、姿だけは拝見したことがありますわ」

貴方「まあその人なんだけど……」


 いつかは話すと言ったけれど、あまり今そっちに関わられるのは困るだろうなと思った。

 契約者だけだから堂々と話せる場にもなってるし、たまに佐倉さんが来ることもある。

 ……高所を軽々と渡る姿なんて見られたら卒倒するだろう。


仁美「あら、やっぱり。でも私は【貴方】くんがいるならこっちで食べますわ」



 とりあえず、志筑さんは屋上に向かう気はないようだ。



1そういえばお料理対決の話ってどうなったの?
2会うことの少ない佐倉さんが気になるな
3自由安価

 下2レス
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:19:09.96 ID:pUafmuZy0
1
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:31:22.18 ID:IzkBFipQ0
1
787 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/08(月) 20:51:18.34 ID:B48WUBDX0


貴方「そういえばお料理対決の話ってどうなったの?」

仁美「それは…… お互いまだ準備期間が必要みたいですから、一時休戦ですわ」

貴方「休戦かぁ」

仁美「ちなみに、【貴方】くんは何か好きな食べ物はありますの?」



・自由安価(食材か料理)

 下2レス
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 20:52:34.23 ID:pUafmuZy0
ハンバーグ
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:01:27.94 ID:IzkBFipQ0
カレー
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:01:31.03 ID:soL3lLxmo
791 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/08(月) 21:06:17.96 ID:B48WUBDX0


貴方「カレーかな」

仁美「なるほど、カレーですか……!」


 そう答えて、ふと思った。

 志筑さんも市販のルーのカレーとか食べることあるのかな。それとも、本格インド派……?キーマカレーとかもある。

 どんなものを想像するのか、意外と奥深い料理なのかもしれない。


貴方(考えたらカレー食いたくなってきた)



 そうして、昼休みが過ぎていく。


――――
――――


*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:07:26.26 ID:pUafmuZy0
2ほむら
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:10:31.13 ID:N/TaA4fC0
2ほむら
794 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/08(月) 21:50:46.97 ID:B48WUBDX0


 ――――放課後はまたクラスメイトで二人ずつに分かれてパトロールに出た。

 場所を分担してるから早く終わるはずだ。……が、しかし、歩けども今日は魔力に遭遇しなかった。


貴方「うーん、なかなか反応がないね」

ほむら「そんな時もあるわよ」


 魔女がいてもいなくても暁美さんは冷静だ。

 こういうのは散歩を楽しむくらいの余裕を持ったほうがいいのかもしれない。

 ……気は抜いちゃダメだけど。


ほむら「他にもたくさん魔法少女がいるんだもの。前日に狩りつくしたのかもしれないわ」

ほむら「まどかたちも私達の行っていないところを探しているし」

貴方「前日って休みじゃん。訓練なかったけど、回ってた?」

ほむら「私は回ったわよ。……暇だったから。散歩のついでよ。何もしないよりは落ち着くかと思って」

貴方「戦いに行って落ち着くってすごいな……」


 しかし、そう聞くと少し引っ掛かった。

 それって逆にそれまで落ち着いてなかったってことなのか。


貴方「何か落ち着かないことでもあったの?」

ほむら「……暇だっただけよ。休みの日は時間がありすぎる。また何か趣味にできそうなものでもあったら紹介して」

貴方「この前やったダーツとかどう?」

ほむら「でも、あまりやる気がしないのよね」

貴方「難しいね……」


 なんだか、何を勧めてもそう言う気はした。

 失礼かもしれないけど、何に対しても興味がなさそうっていうのが暁美さんの印象でもあった。



1戦いが好きなの?
2興味を持とうとしてないんじゃない?
3自由安価

 下2レス
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:57:50.51 ID:soL3lLxmo
2
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 21:58:22.13 ID:pUafmuZy0
安価↓
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 22:01:04.73 ID:h+Y3zOZGO
2
798 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/08(月) 22:33:09.06 ID:B48WUBDX0


貴方「興味を持とうとしてないんじゃない?楽しもうとしなくちゃ何事も楽しめないと思うよ」

ほむら「……そうなのかしら」


 無自覚なのか。てっきり、わざと何事にも興味がないってスタンスを取っているのかと思ってた。

 入院生活が長かったせいなのか?魔法少女としての経験が長かったせいなのか?


ほむら「たしかに、私は無気力なのかもしれないわね」

貴方「やってみる気になれば、やれることはたくさんあるよ。娯楽もそのへんに溢れてるんだし」

貴方「そういえば、暁美さんって漫画やゲームもしないの?」

ほむら「少なくとも今は。……気が向いたら、いいえ、気が向かなくても何かやってみるのはいいのかもね」


 不思議な答え方をする。

 これを機になにか世界が広がるのならいいんだけど。


貴方「無理にとは言わないけど。魔法少女として戦うのが落ち着くっていうのもさすがって感じだけどね」

ほむら「私に出来ることがそれだけだっただけよ」

貴方「それだけ、ってこともないと思うけど……」


 聞けば聞くほど私生活は無味乾燥な印象を受ける。

 完璧じゃないところもあるしそういうところには親近感がわくこともあるけど、やっぱりミステリアスで、不思議で、それは変わらない。


 ……結局、今日は魔女とも使い魔とも会わないままパトロールを終えた。

 魔力が足りないわけでもないし、まあ平和だと思えばいいのかな。


 別れ際――今日も帰ったら暇な時間を過ごすのだろうか。



1料理対決って準備してる?
2入院中って何やって時間つぶしてたの?
3自由安価

 下2レス
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 22:35:13.71 ID:pUafmuZy0
1+3よかったら手伝おうか
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 22:42:01.18 ID:kJXbWPJa0
801 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/08(月) 23:23:53.03 ID:B48WUBDX0


貴方「料理対決って準備してる?」

ほむら「いいえ……」

貴方「料理ってのも趣味にいいかもよ。一人暮らしなら役立ちそうだし。志筑さんはやる気っぽいからさ」

ほむら「道具もないし、なにから始めればいいのかわからないわよ」

貴方「道具か……パトロール早く終わったし、よかったら一緒に見に行く?」

ほむら「安いのでいいわよ。使いこなせるとも限らないのだし」

貴方「百均とかでも売ってるのかな。どうなんだろう。使えるならそれでもいいのかな」


 パトロールはやめにして、二人でデパートの中を探しに行った。

 ……まずは道具をそろえるところからだ。

 それから、料理本も一冊買っていた。


ほむら「……使いこなせる日が来るかはわからないけれどね」

貴方(強調して言うなぁ……)


 これからどうなるかは少し楽しみだ。



四回目【貴方】 16日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・献身的な娘
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・頼ってほしい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
802 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/08(月) 23:42:40.36 ID:B48WUBDX0
17日目 教室



 今日も昼は志筑さんと一緒だった。



仁美「あら……ということは、暁美さんお料理はじめたんですのね」

貴方「まあ、はじめた?というか、準備の準備は出来たのかな。昨日帰った後さっそくやってみたのかは知らないけど」

仁美「私も昨日少し挑戦してみたんですの。でもまだ、お見せできるようなものではありませんわ」

貴方「へえ、気になるなあ」


 本人はここにいないけど、話の中で暁美さんのことも出てきた。

 暁美さんもうまいことライバル意識でも持ってくれれば無味乾燥の状態から抜け出せるような気もするけれど、

 そううまくはいかないか。


 ふと、志筑さんの弁当を見てみる。さすがに豪華だ。


貴方「弁当はいつもコックさんかメイドさんが?」

仁美「はい。私がこのレベルのを作れたら良かったのですけどね。残念ながらまだ程遠いです」

貴方「でもすっげーうまそう」

仁美「よろしかったら、一口いります?」

貴方「えっ、いいの?」


 ……教室で二人で食べていると、周りからの視線が突き刺さる気がした。

 ここで志筑さんと二人きりっていうのは注目されるかなあ。


――――
――――


*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 23:45:10.23 ID:pUafmuZy0
1ほむら
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/08(月) 23:47:30.22 ID:kJXbWPJa0
1ほむら
805 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/09(火) 00:18:09.30 ID:TxyqoxlA0
放課後



ほむら「……パトロール?」


 帰りのHRを終えて、暁美さんに話しかけに行くとまず出てきたのがその言葉だった。

 たしかに最近はパトロールに誘うことが多かったけれど。


貴方「いや、何か話したいなと思って」

ほむら「何を?」


 ……まるで雑談なんて始めさせてくれないような雰囲気だ。

 みんなといても自分から話題を振ったりすることはほとんどない気もする。


ほむら「話の腰を折ってしまってごめんなさい。何か聞きたいことがあるなら聞いて」



 不器用……なのかな。



1魔法少女の話
2学校生活の話
3昨日の話
4家族の話
5逆に聞きたいことはないか
6自由安価

 下2レス
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 00:19:56.93 ID:MWzdu7Tb0
3とご家族に食べさせたりしないか
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 01:11:28.77 ID:FTYm8z1I0
2
808 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/09(火) 23:18:28.98 ID:TxyqoxlA0

貴方「暁美さんって成績いいよね」

ほむら「まあそうね」

貴方「みんなの憧れって感じで、そんな暁美さんがまさか魔法少女だったなんて」

ほむら「……『魔法少女だから』じゃないの?」

ほむら「勉強の方はともかく、運動のほうはきっと契約してなければこんなには動けない」

貴方「まあそれはそうだけど……」

ほむら「あなたもいつも、体育の時間は退屈そうにしてるでしょう?」

貴方「あ……バレてた?」


 体育の時間は離れてるのに、意外とこっちのことも見てるんだな――と思った。

 契約してから本気を出すことも本気で取り組むこともなくなって、味気ない時間になっていた。

 美樹も本当はやろうと思えば自分のほうが活躍できるのにって言ってたっけな。


貴方「でも、勉強のほうは普段の努力の結果ってやつじゃない?」

ほむら「……」


 努力。言っておいてなんだけど、普段涼しい顔をしている彼女の印象には合わない言葉に思えた。

 いや、実際には努力してるんだとは思う。

 学校の勉強もそうだし、魔法少女としてもあれだけの力を身につけているんだから。


 ……暁美さんは答えることはなく、長い髪をふわりと手で靡かせるように梳いた。



1パトロールに誘う
2遊びに誘う
3自由安価

 下2レス
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 23:20:45.47 ID:VhSqeiuto
2
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 23:21:29.07 ID:eYQtvsKWo
3あるけどこれどっちかにしろってことだよな…
安価下
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 23:23:44.43 ID:MWzdu7Tb0
2
812 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/09(火) 23:59:40.64 ID:TxyqoxlA0
自由安価は「その他」っす
たとえば特訓を頼むとか、全然別のキャラ誘いに行くとか。
------------------------------------------------------------

ほむら「……今日は本当に雑談だけ?」

貴方「そろそろ出るか。パトロールが続いてたみたいだし、気分転換に行くのはどう?」

ほむら「どこに?」

貴方「暁美さんは行きたい場所はない?」

ほむら「……別に。任せるけど」


 鹿目さんたちといても、暁美さんは大体人に合わせてる感じがする。

 まあ、任せてくれるならそれはそれで楽しんでもらえるように頑張らないとな。


貴方「とりあえず駅かな。大体揃ってるし。何か食べたいものとかない?」

ほむら「お腹はあまりすいてない」

貴方「じゃあ、見たいものとか」


 昨日は調理器具を見て帰った。あれは早速使ったんだろうか。

 今日はなにをしようか、詳しいことは歩きながら話す。

813 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/10(水) 22:41:10.19 ID:rDWiWjI00


貴方「みんなといるときはこういうの見てたよね。何か気になるのある?」

ほむら「私は別にそこまでは。それに、あなたが見てもつまらないでしょう?」


 デパートの中を歩きながらいろんなものを軽く見て回る。

 まあ、目的のないショッピングもたまにはいいかな。今いるのはアクセサリーの売ってる店だった。


 ……結局『何をするか』は駅前についても決まらず、興味があるものを探しながら適当にぶらついていた。

 しかし、ほとんどのものはスルーしてしまう。

 こっちのことも考えてくれているみたいだけど、今日は暁美さんの興味のあるものを知りたいんだけどな。


ほむら「あ、そういえば……」


 そして、暁美さんがはじめて反応を示したのは昨日と同じ百均だった。電池が並ぶ棚。


ほむら「電池の残りを使い切っていたわね」

貴方「あ、そうなんだ。買っておく?」

ほむら「そうね」


 やっと興味を持ってくれたのが消耗品の生活用品だった。

 一人暮らしだからそういうのも気にかけないといけないのはわかるけど……。


貴方(実用的なものしか興味ないのかな……)


 そんなところにさらに無味乾燥さを覚えていたが、ふと隣の棚を見ていることに気づく。

 視線の先にあるのは小さな黒猫のぬいぐるみだった。



1ぬいぐるみが好きなの?
2猫が好きなの?
3鹿目さんが好きそうだね
4自由安価

 下2レス
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 22:43:37.42 ID:XdCGpIgt0
3
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 23:23:53.95 ID:F+O8t3Bmo
3
816 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/11(木) 00:00:35.40 ID:zfrM3Lzs0


貴方「鹿目さんが好きそうだね」

ほむら「まどか? ……そうね。そういえば、最近黒猫と仲良くなったって言ってたわ」


 と、特にそれ以上は気にする様子はなく手元に視線を戻した。


ほむら「電池、買ってくるわね」

貴方「ああ、うん」


 一通りフロアを回って、今日は帰ることにした。

 ……収穫は電池一個か。連れ回すような感じになってしまったけど、暁美さんは楽しめたのだろうか。


貴方「疲れてない?」

ほむら「身体は魔力で強化されているから、別に」

貴方「そっか。あれ?暁美さんって契約で体力が上がってる以上に何か強化してるの?」

ほむら「……普通は違うのね。多分、癖になっているだけ」


 それがないともっと身体は弱いっていうことだろうか。

 強化している状態でも、魔法少女の中では身体能力の低いほうということだった。

 入院してたって聞いてるけど、本当に本来は病弱なのかもしれない。


ほむら「精神的なことを言うなら、もう少し目的があるほうがいいわね。私の興味になんて合わせようとしてどうなるの?」

貴方「何か興味のあるものが見つかればって思ったんだけどな。ごめん、失敗だったね」

貴方「今度はまた違うことしようか」




四回目【貴方】 17日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・献身的な娘
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・頼ってほしい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
817 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/11(木) 00:26:45.71 ID:zfrM3Lzs0
--------------------------------------------------------------------------------------------
クール版のほむらは話の都合上一癖あるキャラになってるので一番難易度が高いかもしれません
現在★なので【貴方】自体には少なからず興味を持ってくれています
恋愛攻略のほかに、このほむらが何者かということを解き明かすことを狙ってみてもいいかもしれないです
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/11(木) 00:29:10.68 ID:BG5nSdCV0
普通に原作通りのタイムトラベラーではないのか?
平和なこの世界に来てしまったとか
このシリーズで1か月後の世界描写されてないから色々不明なんだよな
819 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/11(木) 21:34:38.68 ID:zfrM3Lzs0
18日目 教室



 なんだかんだ昨日までと同じ場所から動かなかった昼休み。



さやか「いや〜、今日のはマジで自信なかったわ。漢字の小テストあったなんてすっかり忘れてたもん」

仁美「テストがなくても日常的に使えるものですから、覚えておいて損はありませんわよ」

さやか「仁美はいいよねぇ」

貴方「努力の結果だろ?」


 というか、教室で二人きりで食べるのは視線が気になるから移動しようかと提案しかけてたところに、

 今日は美樹まで来てしまったから結局このままここで食べていたのだった。

 まあ三人になれば嫉妬のようなまなざしも薄れるだろう。そもそも本当はやましいことなんかない。親友同士で食べてるだけなんだから。


貴方「美樹だって勉強すればとれるよ」

仁美「【貴方】くんはどうでしたか?」

貴方「まあそこそこ……かな」

さやか「そんなこと言って満点取ってるんだよ!はらたつー」

貴方「きっと勉強すれば美樹も取れるよ」


 しかし、どうして急に美樹まで屋上を抜けてこっちに来たのだろうか。


仁美「【貴方】くんは成績も良いですし、私と同じ高校を目指しませんか?目標が同じなら私も頑張りやすいですし」

さやか「……え、マジ?」

貴方「いやぁ、そんなに進学校は狙ってないよ」

さやか「だよね!」

貴方「だよねってどういうことだよ」


 三人に増えれば見る目も変わるだろうと思ってたが、心なしか視線の鋭さは増しているきがする。

 ……そんなことを考えつつ、昼を過ごした。


――――
――――



*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/11(木) 21:38:29.52 ID:SkWHPIHQ0
1ほむら
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/11(木) 21:42:57.33 ID:X69zozbe0
2ほむら
822 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/11(木) 22:27:08.65 ID:zfrM3Lzs0
放課後


ほむら「今日は最初からパトロールの誘いなのね」

貴方「暁美さんがいるとやっぱ心強いからね……指示貰えるのは成長できる気がするし」

貴方「でも、暁美さんの気に入ること探しも諦めたわけじゃないよ」

ほむら「そう……」


 相変わらず気のなさそうな……ちょっと困ったような、そんな曖昧な返事。


ほむら「それならあなたの好きなことでいいわよ。私のよりはそっちのほうが興味がある」

貴方「お、興味があるって言ってくれるんだ?」

ほむら「私のよりは、ね。それより今はパトロール中よ。遊びのことはまた今度考えましょう」

ほむら「ぼーっとしてると反応を逃がすわよ。……私は気を抜いていても気づけるとは思うけど」


 魔法関連のことになると、やはり暁美さんは自信を持った振る舞いもあって頼もしい。

 反面なんでも一人でこなしてしまうから、寂しくもあるのだけれど――。

 しかし、プライベートではふと驚くほど自己評価の低い面を見せることがあることも知っていた。



1暁美さんはなんのために戦ってる?
2今まで苦戦したことってあるの?
3自由安価

 下2レス
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/11(木) 22:30:45.87 ID:X69zozbe0
1
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/11(木) 22:55:54.45 ID:jiv/YKEu0
1
825 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/11(木) 23:27:36.21 ID:zfrM3Lzs0


貴方「暁美さんはなんのために戦ってる?」

ほむら「……今更どうしたの?これは平和のためのパトロールでしょう?」

貴方「もちろんパトロールは平和のためだけど、根底にあるのはそれだけとは限らないのかなって」

ほむら「たとえば?」

貴方「魔女を倒した時に拾えるグリーフシードが目当てで、魔法を使うために戦う人もいるっていうのは聞いた」

ほむら「グリーフシードが目当てならわざわざ他人と一緒になんて行ってない」

貴方「あ、それもそうか……」


 でも正直、暁美さんは巴さんや美樹みたいに純粋に正義のヒーローを志してるって感じにも見えないんだよな。

 ……失礼な話だろうか。そう思ってると、言い当てられてしまう。


ほむら「やっぱり私は正義のヒーローって風には見えないかしら」

貴方「え、いや、別にいいことだと思うよ!?」

ほむら「フォローは嬉しいけど、理由なんてないのよ。強いて言うなら『魔法少女だから』」

ほむら「……それと、守るためよ」

貴方「鹿目さんのこと?」

ほむら「……まあ、そうね」


 それって、契約しちゃったからってことなのかな。

 義務感に駆られているんだとしたら、それはそれで律儀だと思う。

 鹿目さんがいない一人の時や、ほかの仲間と一緒の時でも手を抜いたりはしないことは知ってるし。

826 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/11(木) 23:56:27.78 ID:zfrM3Lzs0


ほむら「あなたはどうなの?」

貴方「もちろん、魔女のいない平和な街を取り戻すためだよ」


 この前志筑さんのことがあって誓ってから、更に強く決心した。


 魔女がいなくなれば、みんな戦いの運命から解放される。

 暁美さんは魔法少女としての自分に自信を持っているとはいえ……――。

 基本的にはみんな、世界が平和なら危険を冒して戦いたくなんてない。俺だって。


ほむら「素敵な決心だと思う。いつかそんな日が来たらいいわね」

貴方「戦いを続けていれば、きっと。いつかは」


 暁美さんも穏やかにわずかに笑みを向けてくれた。

 理由はないと言ってたけど、平和を願うことには賛同してくれるようだ。


ほむら「早速魔力の反応があるわ。その目標のためにも倒しに行きましょう」



 二人で魔力の源を探しに行った――……。



――――
――――


これから
1ご飯に誘う
2自炊ってした?
3ヒミツの特訓
4自由安価

 下2レス
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/11(木) 23:57:34.69 ID:KHFWk4ppo
2
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/12(金) 00:08:20.77 ID:kjMcSFbmo
2
829 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/12(金) 00:33:32.53 ID:C1tqcPFb0


貴方「そういえば、調理道具買ったのって使ってみた?」

ほむら「あぁ……」


 ……あ、この反応、やってないやつだ。

 もしかして料理本買って道具そろえたところで満足しちゃう人か。意外と。


ほむら「どうせなら何か目的がほしいものね。どうせ作っても食べるのが私一人と思うとなかなか」

貴方「志筑さんとの勝負のための練習と思ったら?」

ほむら「というけれど……別に私、勝ち負けも気にしてないもの」

貴方「あ、自作の弁当作ってきたら鹿目さんとか褒めてくれるんじゃない?」

ほむら「まどかのお父さんは料理上手だし、いつものお弁当のほうがよほど美味しいわ。私のなんて」


 屋上でいつも昼一緒だし、と思ったけど比較対象がまずかったか。


貴方「……じゃあ、差し出がましいかもしれないけど、俺なら実験台にしていいからさ!食わせてくれるなら大歓迎だよ」

ほむら「…………今度考えておく」



 出来は置いといて、なんだかんだでクラスの誰もが羨む美少女の手料理だ。

 いつになるのだろうか、と……ちょっとだけ期待をした。



四回目【貴方】 18日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・献身的な娘
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・頼ってほしい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
830 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/13(土) 19:38:55.88 ID:uDQ+3XKF0
19日目 教室



 ――――今週ももう週の半分を超す。なんだか時が経つのを早く感じた。


 昼休みは今日も三人で食べていて、鹿目さんたちと暁美さんが教室に戻ってきた時には、みんなが寂しがっていたという話も聞いた。

 美樹はなんといっても、あの中じゃ一番のムードメーカーだろうからな。

 同じく活発そうな雰囲気の佐倉さんが来てないと、魔法少女たちは割と大人しいタイプが多いから。


貴方(活発そうな――といっても、俺はほとんど話したことがないけど)


 学校も違うし、彼女とは関わることが圧倒的に少ない。それにあまりフレンドリーなタイプでもないのかもしれない。


まどか「わたしも明日はお昼ごいっしょさせてもらってもいい?」

さやか「え?……まーいいけど。そんなにあたしがいないとさびしかったかぁー!」

貴方「そろそろ俺たちも場所変えない?ここの机はあんまり大人数で囲むの向いてないし」

仁美「ああ、どんどんライバルが増えていきますわ……」

貴方(また誰かと対決でもするのかな?)


 志筑さんの発言の真意に気づくことはなかった。


――――
――――


*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/13(土) 19:41:47.82 ID:OmTdGcCT0
2ほむら
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/13(土) 19:55:24.81 ID:Wuw5s8REo
2ほむら
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/13(土) 20:45:02.16 ID:suFpzYV60
誘導尋問で正体を聞き出せないかな
834 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/13(土) 21:01:34.32 ID:uDQ+3XKF0


 今日の放課後もパトロールに出る。

 歩き回っても魔女と会うことのなかったこの前に比べ、今日は三度も遭遇した。いや、使い魔も含めれば四度だ。


 暁美さんと一緒のパトロールは、ほとんど暁美さんには後ろについてもらっているだけになっていた。

 それは暁美さんが積極的に戦おうとすればこちらが逆にすることがなくなるからに他ならないのだが、

 特に最近は連日出ているし、おかげで戦いのための技術は少し上がった気がする。



 ――魔女にトドメを刺して、戦いを終える。



 後ろから横に並ぶように踏み出した暁美さんから、ふわりと硝煙の匂いが鼻につく。

 たまに気まぐれのように攻撃を撃ちこむくらいだったから、まだ匂いは薄い。もちろんそのすべてが見事に命中だった。

 そういえば前に匂いのことを気にしていたっけ。変身を解くと服に残っていた匂いも消える。


貴方「暁美さんって、ミリタリーが好きってわけじゃないんだよね」

ほむら「いきなりどうしたの?」

貴方「いや、男女関わらずそういう人もいるみたいだから聞いてみたんだよ」


 この前見事に敗退した暁美さんの興味を探るためのショッピングを思い出した。

 暁美さんは基本的な銃だけじゃなくて、軍事用の武器ならほとんど持っているらしかった。銃にしても種類は様々だ。

 その手の趣味を疑ってしまうのも無理もないと思う。というか、その手の趣味の人がいれば暁美さんの魔法には大歓喜だろうな。


貴方「それにしても……今日は慌ただしかったね。最近はやっと魔女も減ってきたのかと思ったのに」

ほむら「魔女がいれば使い魔を産み出す。巴さんの話だと使い魔は栄養をつければ魔女になるらしいから……」

ほむら「今いる数だけを倒せば済むというわけではないということ。根絶には時間がかかるでしょうね」



1それって巴さんから聞いたの?
2特訓を頼む
3自由安価

 下2レス
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/13(土) 21:05:32.56 ID:kBKn2XhC0

こっちの方が正体に近づけそう
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/13(土) 21:07:42.15 ID:OmTdGcCT0
3使い魔から魔女になる以外に魔女が生まれることはないのかな?
安価↓
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/13(土) 21:25:43.52 ID:PiLzzHZ3O
1
838 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/13(土) 21:43:19.22 ID:uDQ+3XKF0


貴方「それって巴さんから聞いたの?」

ほむら「……?ええ。なにかおかしいことを言ったかしら?」

貴方「俺らは契約してからすぐ聞いたし、長い事やってればわかるものなのかなと思ってたから」

貴方「ベテランの暁美さんが巴さんに聞いて初めて知ったっていうのがちょっと意外で」

ほむら「私は別に、長い事やってるなんて一言も言ってないのだけれどね」

貴方「えっ、違うの!? 暁美さん強いし、てっきりそうかと……」

ほむら「まあ少なくともあなたたちよりは長いでしょうけど」

貴方「……本当にミリタリー好きじゃないの?契約する前から訓練してたとか?」

ほむら「……さあね」



 なんか、むしろ謎が増えた気がした。



1いつから契約してたの?
2そのくらいはぐらかさないで教えてよ
3特訓を頼む
4自由安価

 下2レス
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/13(土) 21:44:19.54 ID:kBKn2XhC0
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/13(土) 21:45:22.74 ID:OmTdGcCT0
1
841 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/13(土) 21:58:44.13 ID:uDQ+3XKF0


貴方「いつから契約してたの?」

ほむら「退院する前から……かしらね」

貴方「あ、入院中に病気を治したくて契約したとか?」

ほむら「いいえ。それなら私の魔法は治療に特化した魔法になっているでしょうし、もっと身体も丈夫なはずだわ」


 暁美さんは少し残念そうに言った。

 そして、ちょうど治療のための願いで契約した美樹のことが思い浮かんだ。

 たしかに美樹は治療に特化した魔法が使えるし、仲間の中じゃ身体の丈夫さは随一だ。


貴方「あー、じゃあ入院する前か……」

ほむら「入院中は病気を治すこと以外が望みになるとはそう思えないから、そうかもね」


 俺はもちろん事実を知らないから推測で言っている。

 けど、暁美さんまで推理のような調子で言うから弄ばれているような気になった。やっぱりまたはぐらかされているのだろうか。

 むっとしたような視線を送るが、暁美さんはどこ吹く風だ。


貴方(…………)



 とりあえずわかったのは、正確なことは教えてくれそうにないということだった。




四回目【貴方】 19日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・献身的な娘
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・頼ってほしい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/13(土) 22:09:29.57 ID:XY0xzXD50
これヒントだよな、ほむらの魔法が時間操作なのは知ってるしそこから推理できる
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/13(土) 22:11:52.49 ID:OmTdGcCT0
でも問題なのはそこから時間逆行という「あくら魔法でもそこまで出来るのか?」という壁にぶつかる
安価↓
844 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/13(土) 22:29:11.88 ID:uDQ+3XKF0
20日目



 昼休みになると、俺らは教室から校舎周りにあるテラススペースに移動して食べていた。

 昨日約束した鹿目さんが加わって四人だ。一つのテーブルを囲むのにちょうどの人数。

 たまには外で食べるのも悪くはない。そういえば屋上も外といえば外だし。


仁美「今日はいい天気ですわね。日差しが暖かいですわ」

貴方「秋になってもまだ暖かいくらいだね」

さやか「たまには花壇見ながらお昼ってのもいいね。これって園芸部で育ててるんでしょ?」

まどか「うん。パンジーとコスモスが咲いてるね。こっちにはリーフレタスを植えてたかな」

貴方「さすがに詳しいんだね」

まどか「部活動はたまにしか顔を出さないけど、家でもパパが園芸やってるから」


 鹿目さんは手芸部と園芸部を掛け持ちしているらしいけど、園芸はお父さんの影響だろうか。

 ……この時、上から自分たちを見ている視線があることには気づいていなかった。



――――
屋上



マミ「…………」

ほむら「…………」


マミ(……気まずい。気まずいわ)

マミ(今まで鹿目さんと美樹さんがいたからよかったものの、暁美さんと二人だとこんなにも会話がなくなってしまうものなのね)

845 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/13(土) 22:47:00.78 ID:uDQ+3XKF0


マミ「えっと……いい天気ね」

ほむら「そうかしら。晴れてはいるけどそれだけよ」


マミ(暁美さん、なんだか私のこと嫌ってないかしら? 私と二人だといつもより表情が硬いし、後輩なのにため口だし……)

マミ(いえ、むしろため口なのは親しみを感じているという理由では……)


ほむら「…………何かしら?」


マミ(……ないわね)


マミ「あの。ところで前から思ってたんだけどね。佐倉さんは学校の外で出会ったからいいとして、どうして私にだけため口なのかしら」

マミ「この前見たけど、他の三年生には敬語で話すじゃない?」

ほむら「……説教されてます?」


マミ(あっ、ちょっと拗ねた……?)


ほむら「……でも、言われてみればそれもそうだわ」

マミ「え……?」

ほむら「今まで無礼な態度をとったことをお許しください、巴先輩」

マミ「なんだか寒気がしたから、やっぱり今までどおりでいいわ……」

ほむら「どこに行くの? 私のせいで寒気がしたからって身投げまでしなくても……」

マミ「しないわよ!少し間が悪くなったっていうのはあるけど、外の景色を眺めるだけ」


 眼下に見えるは美しき花壇と食後の談話を楽しむ4人。


ほむら「! あれは……」

マミ「……あれは、4人用ね」

ほむら「……ええ」


――――
――――



*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/13(土) 22:51:50.55 ID:OmTdGcCT0
2 ほむら マミ
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/13(土) 22:53:55.64 ID:XY0xzXD50
2ほむら
848 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/14(日) 00:30:44.17 ID:BeGhKJWI0
放課後



 ――――今日の放課後もパトロールだった。

 魔女を倒したところで、暁美さんが労いの言葉をかけてくれた。といっても、いつも通りのそっけない調子だけど。


ほむら「……お疲れ様」

貴方「今の魔女は大したことなかったね。こういうのばっかりなら良いんだけど」

ほむら「おかげでいつも以上に何もすることがなかったわ」

貴方「あー、暁美さんからしたらそうだね……」

ほむら「ところで、最近張り切っているようだけど、私は指導役としては役に立っているの?」

ほむら「強くなりたいのなら巴さんや佐倉さんのほうが役に立つと思うわ」

貴方「暁美さんも役に立ってるよ。指示してくれるだけで十分だし、居てくれるだけで安心感もその二人と同じかそれ以上にはあるよ」

ほむら「もちろん何かあったらあなたのことも守るけど……でも今日なんかは何も言わなくても自分で動けてたでしょう?」

貴方「そりゃいつかは自分で暁美さんと同じ考えができるようになるのが目的だから」

ほむら「いつか、ね」


 いつか、戦闘でも暁美さんに守ってもらうだけじゃなくて、頼ってもらえるようになるだろうか。

 その時になっても暁美さんに敵う気はしていない。それ以外の技術で追いついても時間停止の魔法は強力すぎる。


 いつも以上に鋭く凛々しい眼差し。魔法少女としての暁美さんは普段よりもさらにクールな印象が強い。

 そこから変身を解いて、わずかに表情をゆるませる。



1暁美さんといるのは強くなりたいからってだけじゃないよ
2暁美さんはどうして自分のことを隠そうとするの?
3自由安価

 下2レス
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/14(日) 00:31:08.66 ID:ZxZ1GCoR0
1
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/14(日) 00:33:19.34 ID:mVgG1gzao
1
851 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/14(日) 00:56:57.30 ID:BeGhKJWI0

貴方「暁美さんといるのは強くなりたいからってだけじゃないよ」

ほむら「他に何かあるの?」

貴方「だって、クラスメイトだし。そういう面でも親近感というか、安心感はあるよ」

貴方「他の人にそれがないってわけじゃないけど。……まあ、一緒に行きたかったから誘ったんだよ」

ほむら「遊びに行くんじゃないのよ。そんな私情を持ちこんでどうするのよ。自分にとって一番メリットのある人と行くべきだわ」

貴方「……」


 ……それは暁美さんにだけは言われたくないなって、思ったけど。


貴方「……あ、でもメリットって言うなら俺にも暁美さんにも一つあるよ」

ほむら「私にも?」

貴方「暁美さんとの連携を鍛えるっていうのも一緒に行く目的じゃないかな」

貴方「もう少し強い魔女が出てくれないと鍛えられないけど」

ほむら「すぐ調子に乗る……。それなら、次は少しは手ごたえのある魔女が出るように祈っておきましょうか」




四回目【貴方】 20日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・献身的な娘
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・頼ってほしい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美



――――



 明日は休日だ……。誰か誘おうか?



・キャラ選択(まどか/さやか/ほむら/マミ/仁美)
・何に誘う?※キャラによっては断られることもあります
1遊びに行く
2パトロールに行く
3訓練する
4家に誘う
5相手の家に行く
6自由安価

 下2レス
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/14(日) 01:21:22.17 ID:WoqY38So0
1ほむら
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/14(日) 01:25:14.37 ID:tj4QsUjS0
1ほむら
854 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/14(日) 21:40:20.75 ID:BeGhKJWI0
四週目休日 駅前



貴方「暁美さん」


 待ち合わせの時間の10分前。早目についたと思ったけどすでに彼女はそこに居た。

 遊びでもパトロールでもその真面目さは変わらずのようだった。


貴方「待たせてた?」

ほむら「いいえ、今日はそれほど待っていないわ」

貴方「暁美さんっていつも早く来るよね」

ほむら「早くに来ると近くに魔女がいたら先に倒しておけるし、スムーズに本題に入りやすいのよ」

ほむら「それにここは家からも近いし」

貴方「あ、この近くなんだ」


 なんか思わぬところで思わぬ情報が入ったような。

 予定より少しだけ早いが、揃ったのだからどこかへ行こうか。


1映画観に行こう
2ゲーセン誘ってみる
3この前やったダーツとかどう?
4今度はビリヤードでもやってみる?
5落ち着いたカフェにでも
6自由安価

 下2レス
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/14(日) 21:41:16.87 ID:ZxZ1GCoR0
2
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/14(日) 22:01:35.42 ID:mVgG1gzao
3
857 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/14(日) 23:03:32.44 ID:BeGhKJWI0


ほむら「それで、今日はどうするの? 誘ってくれたからには、今日はやりたいことがあるんでしょう?」

貴方「うん。まあね。暁美さんが楽しんでくれればいいんだけど……」


 提案するのも若干ハードルは高く感じる。

 けどまあ、今回は無難に一度やったことのある事で攻めていくつもりだった。


貴方「この前やったダーツとかどうかなって」

ほむら「私は構わないけど」


 暁美さんは表情を変えずに言う。

 ……今までと変わらずどこまでも受動的に見える言動。

 ただ、普段は日常だとクールながらも全く表情がないわけじゃないから、何かを考えるような冷ややかな無表情が気になった。


ほむら「……構わないけど、私じゃなくて他の人を誘ってもよかったんじゃないの?」

貴方「昨日も似たようなこと言ったけど、今日は暁美さんと遊ぼうと思ったんだよ」

ほむら「それがわからないわ」


 ……確かに今まで、パトロールはともかくとして、プライベートで暁美さんと二人だけっていうのはなかなかなかった。

 今でもどうしてもクラスメイト、特に鹿目さんと一緒にいるイメージはある。

 『自分を誘うのがわからない』……ということだろうか。

858 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/14(日) 23:49:15.86 ID:BeGhKJWI0


 今日は二人で対戦するというよりは、練習のような感じだった。

 最初は本当に運任せなところが多かったものの、暁美さんはさすがに要領はいい。

 投げていくうちに少しずつコツを掴んでいるように見えた。


貴方「調子よくなってきたね。コツ教えてくれない?」

ほむら「力の込め方と角度……かしら」

貴方「おー、投げ方が様になってる」


 ……俺はというと、まだ運の要素が大きかった。最初は盤に刺さらなかったこともあったし。

 これってもしかして使ってる武器も関係してるのだろうか。手榴弾なんかも投擲といえば投擲か――

 投げ方も飛び方も違うから経験は使えないが、向き不向きでいえば暁美さんは向いてたのかもしれない。


貴方「うまくなったら、志筑さんにまた再戦申し込んでみる?」

ほむら「一人だけ練習していたら不公平だわ。この前も運とはいえ勝ったのに」

貴方「じゃあ今度は志筑さんを誘ってみてもいいんじゃない?前より話すようになったんでしょ」

ほむら「……それはいいかもね」


 多分、暁美さんも志筑さんをどうでもいいとは思っていないんだと思う。

 なんだかんだ今日はそこそこ楽しんでくれたのかな。

 戦う時と似た凛々しさで構える暁美さんの横顔を見て思った。



― 四週目休日 終了 ―



[好感度] to貴方
美樹さやか★★★巴マミ★★★志筑仁美★★★>暁美ほむら★>鹿目まどか・佐倉杏子

★…フラグ一段階目 「気になる」
※大抵の場所なら誘ったらOKしてくれると思います。
※放課後行動では勝手についてくることもあるかもしれません。

★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!

★★★…フラグ三段階目 「恋慕」
※実質落ちてる。
※個別ENDにいってもいかなくても攻略済み。

☆…互いに恋人として誓い合った仲。他の人の好感度上げすぎると多分マズイことになる。
  もし他の人に言い寄るようなことしたら普通に浮気です。

▽…嫉妬Lv1
※ハーレムならつきものくらいの可愛い嫉妬だよ。
※この辺で留めておかないと色々濁るかもよ。マズそうな選択肢は控えよう。

859 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/15(月) 00:26:08.78 ID:ymGi5nVA0
――――
21日目



 ――――週明けの月曜日。

 この日も昼には花壇の庭で雑談に花を咲かせていた。



貴方「あ、本当に志筑さんのこと誘ったんだ。暁美さん」

仁美「はい!お誘いいただくのは初めてですわね。やっと仲良くなれたと思うと嬉しいものですわ」


  休みの日に言ったことは暁美さんは実際に行動に移したらしく、志筑さんが嬉しそうに語っていた。


さやか「へー、まどか絡まずに自分から行動起こすなんて珍しい」

まどか「あはは、うーん……でも、わたしも何かに誘ってもらったことってないよ?」

貴方「あれ、そうなの?」

まどか「うん。遊びとかは全然。だから仁美ちゃんのことうらやましいよ」

仁美「まあ!」

まどか「理由はわからないけど、ほむらちゃんはわたしと仲良くしてくれるっていうより……」

まどか「守ろうとしてくれてるっていうほうが近いのかも」


 鹿目さんは少し困ったように、不思議そうに言った。本当にわかってない感じだ。


 『それがわからないわ』――昨日暁美さんの言った言葉が思い浮かんだ。

 ああ言ってたけど、特別な理由がなくとも鹿目さんに執着しているのは暁美さんもだ。


 ……理由がなくとも? 鹿目さんからしたらわからないようだけど、本当に理由がないのかな。

 理由がなければ、例えば第一印象だけで気に入ったとかで個人に入れ込むことは性格的にありえないように思えた。



――――
――――



*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/15(月) 00:27:59.20 ID:SbKLfAdj0
1ほむら
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/15(月) 00:28:06.06 ID:nrh0D3tj0
2ほむら
862 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/15(月) 00:51:08.57 ID:ymGi5nVA0
放課後



貴方(今日もパトロール行くか……)



 誰か誘おうと教室を見回す。

 ちょうど志筑さんと暁美さんが出て行くのを見た。そういえば、誘ったって言ってたな。




1誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
2他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/15(月) 00:54:59.52 ID:nrh0D3tj0
1 まどか
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/15(月) 00:59:04.67 ID:SbKLfAdj0
1まどか杏子
865 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/17(水) 21:33:59.26 ID:iBnSpp4V0


貴方「鹿目さん、パトロール行く?」

まどか「うん。杏子ちゃんも一緒だけどいい?」

貴方「へえ、佐倉さんか……もちろん構わないよ。むしろ心強くなって嬉しいよ」

まどか「そうだね。じゃあ、いこっか。駅前で待ち合わせてるから」


 鹿目さんと一緒に教室を出る。


 仲間の中でも佐倉さんとはほとんど会うことも話すこともなかった。

 思いついたら声をかけられる学校内のメンツと違って、

 一緒にどこか行くにもあらかじめキュゥべえを通じて伝えておかないといけないし。


貴方「鹿目さんは佐倉さんと仲いいの?」

まどか「仲いい、って言って良いかな。一緒に話すと楽しいよ」

貴方「意外だな」

まどか「そうかな? 杏子ちゃん相手だと、さやかちゃんやほむらちゃんに言えないことも話せるから」


 ……本当に意外だと思った。

 温厚で大人しそうな鹿目さんと、少々乱暴なイメージのある佐倉さんってあまり合わない気がしてた。


 無口なわけじゃないが、彼女は俺と一緒にいる時は口数が少なく思える。

 何を話したらいいかわからないって感じだろうか。

 他の仲間からすれば今まで女子しかいなかったところに一人だけ加わった魔法少年だ。佐倉さんも距離を感じているのだろうか。

 気が強そうな子だし、よく知らない男が急に入ってくれば対抗心のようなものも感じてるかもしれない。

866 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/17(水) 21:53:07.94 ID:iBnSpp4V0


まどか「わたしと【貴方】くんも一緒に行くの本当にひさしぶりだよね」

貴方「ああ……そういえば前に全員で行ったのが最後か」


 一番メリットのある人といくべきだ……というのが暁美さんの考えらしい。

 クラスメイトの中でも仲の良い人に偏りがちだが、連携を鍛えるなら色んな人と行くようにしたほうがいいんだろうな。


 駅前の繁華街が見えるところまで歩いてくると、鹿目さんが何かに反応する。


まどか「……今来るって」

貴方「テレパシーか」


 携帯がないと待ち合わせも困難だと思ってたけど、魔法の力があればそうでもないらしい。

 佐倉さんはいつもどおりのラフなパーカー姿で、お菓子をかじりながら現れた。


杏子「よ、まどか。……って、アンタも一緒?」

まどか「うん、一緒に行こうって」

杏子「まー別にいいけど」


 とりあえず、嫌がられてはいないみたいかな。

 彼女はポケットに手を突っ込むと、鹿目さんに小さなチョコレートを手渡した。


まどか「わぁ、ありがとう!今日のおやつだ!」

杏子「さっきゲーセンでとってきた。いっぱいあるからやるよ」


 それから、こっちにもくれるようだ。


貴方「あぁ、ありがとう」

杏子「おう」


 そっけない返事とともに、賑やかな通りを離れるように歩き出す。

 俺と鹿目さんもそれについていった。

867 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/17(水) 22:22:43.96 ID:iBnSpp4V0


まどか「でね、その時先生が――」

杏子「ふーん」


 魔女を探索しつつ、二人の会話を横で聞いていた。

 話の内容は魔法少女としての真剣なことから、なんでもない日常まで及ぶ。


 ……佐倉さんは学校が違うどころか、行ってもいないし、行ける環境でもなさそうだ。

 完全に社会から遮断された環境。彼女の状況は過酷だ。なのに、こんな話を聞いて面白いんだろうか。

 鹿目さんの話に対する反応はそっけないようでいて、どうでもいいというほど無関心でもなさそうだった。


まどか「その時、【貴方】くんも一緒にいたよね?」

貴方「ああ、そうだね。でも、なんというか……」

まどか「でも?」

貴方「いや、こんな話、佐倉さんが聞いても楽しめるのかなって思って。自分も学校行ってないのに」

杏子「別にいいんだよ。あたしの日常もこれはこれで刺激がなくて飽き飽きしてたし」

杏子「……わざわざ気を遣われるほうがヤダってーの」

貴方「あ……ごめん。そうだね」


 佐倉さんの日常、か。俺らからしたら刺激が強そうなものだけど、それを刺激がないといえるのも豪胆だ。

 どんな刺激も慣れれば日常になるんだろうけど――。

 普通の人からすれば魔法少年も十分刺激強いかな。


 ……ともあれ、余計なことを言って少し空気を壊してしまった。

 再び二人の話を聞く役に戻ろうとすると、魔力の気配を察知した佐倉さんが俺らより一足先に反応する。


杏子「そろそろお喋りしてる場合じゃねーな。獲物の潜伏場所探すぞ」

まどか「うん!」

868 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/17(水) 22:53:14.25 ID:iBnSpp4V0


 ――――結論から言って、鹿目さんも佐倉さんも俺の思っているよりずっと強かった。

 それになんだかんだ、二人には“連携”があったのだと思う。

 俺が目立った活躍をするまでもなくあっという間に結界を突破して魔女を片付けてしまった。


 もともと今日のパトロールは二人で行く予定だったんだ。それに前から何回か共にしてるんだろう。

 三人目なんてほとんど入る余地もないくらいの戦いぶりだった。


 大人しく優しく、戦いも苦手だろうと勝手に思っていた鹿目さんのイメージも覆る。


貴方「驚いた。鹿目さん、強いんだね」

杏子「まどかは新人にしちゃ十分強いほうだけど?これで回復も得意だし、申し分ないポテンシャルは持ってるよ」

杏子「反吐が出るくらいの甘さは致命的な欠点だけど、魔女相手なら容赦なくぶん殴れるしな?」

まどか「魔法少女や魔法少年相手とはやっぱり戦いたくないよ。話し合わなきゃ」

杏子「話し合いで解決しないことなんかいくらでもあるだろうが」

まどか「それでも仲間同士で戦うのは……。あとぶん殴るって、接近戦はやっぱ苦手なほうだよ?」

杏子「接近戦ならあたしがいるだろ。仲間がいるなら全部を一人でこなす必要はないんだよ」

杏子「……あとは、そいつでも頼っとけ。遠近両用だろ」

貴方「あ、うん!もちろん近づかせないように守るよ」


 この戦いでももちろん、戦績を偏らせないため――というよりは使う魔力を偏らせすぎないために分担した部分もある。

 その指示も、最近頼ることの多かった暁美さんに引けを取らない的確さを持っていた。

 自分だったらどう動くか――悪く言えば自身の手足としての動きを前提にして、気まぐれに手伝う程度で済ませる暁美さんよりも、

 “連携”を考えた部分においては彼女のほうが上かもしれない。


 あの巴さんと長い事一緒に組んでいたベテランだったということを考えさせられる戦いだった。

869 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/17(水) 23:52:52.87 ID:iBnSpp4V0


貴方(…………)


 暁美さんはチームで戦ってる時は縁の下の力持ちというか、魔法を活かしてサポートに回っている印象が強かった。

 暁美さん自身は連携して戦うのが苦手なわけではなく、むしろそれは誰よりも得意なんじゃないかと思える。

 だったら、ふと違和感を覚えたのはなんだろう。


まどか「パトロールの時も、ほむらちゃんやさやかちゃんと一緒だとわたしを守ってくれようとするから」

まどか「杏子ちゃんはわたしなんかよりとても強いけど、杏子ちゃんと一緒だと肩を並べて戦ってるって感じがするんだよね」

まどか「さやかちゃんとは助け合える場面もあるんだけど、特にほむらちゃんは……」

杏子「はあ?今度甘やかすなって言っとくよ。甘やかされるほど弱かねえぞって」


 違和感の正体に気づく。暁美さんは連携が下手なわけではない。

 ほとんど指示をもらうだけという今のスタイルも『頼ってくれ』と言い出して始まったことではあるが、

 これはこれで、対等ではなくむしろ守ろうとしてくれているんじゃないかと思った。

 手はほとんど動かさない代わりに状況の監視に努め、何かあった時にすぐに助けられるように。


 暁美さんはチーム戦は下手じゃないが、自分から『勝手に』フォローに回るのが得意なんだ。

 人に協力させるのは得意じゃない。……わかっていたことじゃないか。でもどうしたらいいだろう。

 すでにそれでも完成されている。想像を超える強大な敵でも現れない限りは――。


貴方「……暁美さん、やっぱり鹿目さんのことを守ることにこだわってるのか」

まどか「うーん……うれしいんだけど、ちょっと過保護だなって思うことあるかなぁ」

貴方「鹿目さんが守りたくなるタイプっていうのはわからないでもないけど、度が過ぎるよね。今日でちょっとだけ印象変わったけど」

貴方「鹿目さんは心当たりないの?出会った時からずっとあの調子?」

まどか「出会った時…………」


 鹿目さんはそれがまるで遠い記憶であるように思い出そうとする。

 しかし、再び現れた魔力にすぐ思考を切り替えた。


貴方「また魔力か……いこう!」

まどか「うん!」



 ――まあ、また今度でもいいか。暁美さんのほうに聞いてもいいし。

 そう思って次の結界へ向かった。




四回目【貴方】 21日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・思ってたより強い
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・頼ってほしい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
870 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/20(土) 20:06:34.86 ID:iNxl41Ku0
22日目



 昼休みになると、本人の一人がいない場所で『昨日』の話が繰り広げられていた。



まどか「――そっかあ、じゃあまだ記録はほむらちゃんが勝ってるまま?」

仁美「はい。でもまだ僅差です。いつか追い抜いてみせますわ!」

仁美「昨日家族にそのことを話してみたら、お父様がダーツの羽を持っているのを知って」

仁美「とりあえず今度の休みはお父様と一緒にやって、習ってみようかと思いますの」

さやか「へえー!それは上達しそうだね」

貴方「なんかすごい高級なバーとかでやってそうなイメージだな」

仁美「ひさしぶりに家族で楽しい話題が出来たのでよかったです」

仁美「でも、急にダーツなんてはじめたからその友達の趣味なのか、もしくは殿方の影響かと勘繰られてしまって」

仁美「……まあ、間違ってはいないですわよね?」

貴方「えっ!まあ……俺は提案しただけだけどね」


 志筑さんからいろんな話が聞けた。

 暁美さんはやっぱり一旦集中するとすさまじいこととか、でも意外なとこで天然を発揮するところがあることとか。


仁美「……あれ?今の姿って暁美さんでは?」

貴方「本当だ。あんなほうに何しに行くんだろ?」

さやか「何って……、また『アレ』かな〜?」


貴方(アレ……?)


 そういえば二人だけになった屋上での昼食はもうやめたんだろうか。

 そんなことを思っていると、少しして暁美さんがさっき行った方向から戻ってくる。変わらぬ涼しげな無表情のまま。

871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/20(土) 20:19:11.54 ID:tTsCC93B0
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
872 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/20(土) 20:57:37.36 ID:iNxl41Ku0


さやか「……あちゃ〜、あれは多分ダメだったね」


 すると、美樹は何かを察したように言った。

 鹿目さんも言葉にはしていないけど、美樹に同調するように苦笑いを浮かべる。


貴方「駄目って、何が?」

さやか「告白でしょ。コ・ク・ハ・ク」

仁美「あら……」


 『どっちが』というのは聞かなくてもわかった。


さやか「ほむらってまー美人だしみんなの憧れでしょ?当たって玉砕してく人が多いのなんの」


 契約してる仲間だから少し近い距離にはいるものの、戦いの関わらないプライベートでは高嶺の花扱いだ。

 そして、高嶺の花だから言い寄られないというのはやはり言い訳の常套句であって、狙う人が多ければ手を伸ばさない人がいないはずがなかった。

 ……やっぱり暁美さんってモテるんだなって実感した。


まどか「でもほむらちゃん、恋とか一つもしないのかな?あれだけモテてるのに全部断っちゃうなんて」

仁美「しようと思ってそう簡単にできるものでもありませんよ。気持ちが向かないのに受け入れるのは却って失礼ですから」

まどか「あ、そっか……」

さやか「さすがに仁美は気持ちがわかるんだね!それとまどかも人のこと言えないぞ!なんか浮いた話の一つとかないの?恋愛相談なら乗ってあげるのに!」

まどか「えっ、わたしはそういうのはないよ。ほむらちゃんみたいにモテたりもしないし」

さやか「むー、そっか〜、まどかの色恋沙汰は幼稚園レベルで止まってるんだもんね〜……」

まどか「がーん……ちっちゃすぎるしその頃のことは数えなくていいよ……」

仁美「焦らなくてもいいですわ!」


 美樹のからかいにちょっと落ち込みだした鹿目さん。

 暁美さんのことから話が逸れていたと思ったら、美樹がふとこんなことを言う。


さやか「でもあいつの内面知ってる人からしたら、ほむらはやめといたほうがいいと思うけどな」

貴方「なんだ?嫉妬で悪口言うなんて醜いぞ」

さやか「そうじゃないし!ほら、だって 絶対一目ぼれには向かないタイプじゃない?」

貴方「……まあ、それはそうかもな」



 鹿目さんのことは置いとくとして、暁美さん自身が一目ぼれで相手を好きになることがそうなさそうなタイプだから。

 段階を追って互いを知っていかなきゃ両想いにはならなさそうだ。


 そんな話題で盛り上がって、昼食時を過ごした。


――――
――――



*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/20(土) 21:01:47.74 ID:duHIGObE0
1ほむら
874 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/20(土) 21:01:50.82 ID:tTsCC93B0
1ほむら
875 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/20(土) 22:06:27.63 ID:iNxl41Ku0
放課後



 ……あれから教室に戻ると、そばの廊下で男連中に慰められてるヤツが一人いたから恐らく美樹たちの推測は間違ってなかったのだろうと察した。

 暁美さんに告白するくらいだから相手はみんな、自分に自信のある人なんだと思う。

 今回のも慰められてたのは顔も成績も悪くないスポーツ好青年って感じのそこそこモテそうなやつだった。


 対する暁美さんはまるで何事もなかったかのように平然としていて、うまくいかないものだなぁと思った。

 これに関してはかわいそうだから考えてやれなんて軽いこと言えないのはわかってるけど、自分自身がどう思ってるのかは気になった。


貴方「暁美さんって、恋愛とかも興味ないの?」

ほむら「考えたことはないわね」

貴方「でも、モテるんでしょ?その中にはそこそこスペック高い人とかもいそうだけど」

ほむら「そう言われても……ええそうね、それに関しては興味が持てないからと言っても間違ってないわね」

ほむら「いくら一般的に見て魅力的な人でも私はその人のことで時間を割く気にもなれないし、私がそう思ってる以上私のことで時間を取らせても無駄でしょう」

貴方「友達からとかもナシか」

ほむら「『友達から』――と言ってきた人もたしかにいたけれど、そんな人ならきっと他に合う相手はいるわ」

ほむら「早いところ諦めてもらったほうがお互い建設的よ。恋愛感情というのが厄介をもたらしやすいもので、簡単に割り切れないことは知識として知っているもの」

ほむら「今日もそう言って断ったのだけれど……もしかして見てたの?」


 やっぱり、と思いつつ同情する。

 ここまでハッキリ言われたらそりゃ相手も落ち込みもするだろうな――と。


貴方「ま、まあどっかに向かう暁美さんの姿は見たから。そっから美樹が推測して」

ほむら「そう……まあいいけれど。野次馬というのは面白いの?」

貴方「それは……面白い人は面白いかもね」



 『考えたことがない』……か。

 暁美さんは人に言い寄られても興味を持てないと言ったけれど、恋そのものには興味を持てないとは断じなかった。

 もしかしたら、暁美さんが今後誰かに想いを寄せることもあり得るのだろうか。



1遊びに誘う
2パトロールに誘う
3屋上での昼はもうやめたの?
4一目ぼれってどう思う?
5自由安価

 下2レス
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/20(土) 22:12:44.41 ID:duHIGObE0
3
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/20(土) 22:17:42.59 ID:ra1o7R4x0
5ほむらがまどかとであった時のことを聞く
878 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/20(土) 23:01:10.65 ID:iNxl41Ku0


貴方「そういえば……鹿目さんと会ったのって、うちに転入してこの教室で会ったのが初めて?」


 机を収納して帰る支度をしつつ、ふと頭の中に話題が思い浮かんだ。

 昨日鹿目さんに聞こうとして聞けなかった話。


ほむら「ええ。そうだけど?」

貴方「どうやって仲良くなったのか気になって。それに、鹿目さんのことになると何かこだわりのようなものを感じるから」

ほむら「……こだわりって?」

貴方「いつも言ってる、『守る』……ってやつ。俺やほかの人にもだけど、鹿目さんだけはさらに特別に見えるよ」

貴方「だから、何か俺の知らないとこで仲良くなったとか助けられたとかあったのかなって」

ほむら「……特に思い浮かばないわ」

ほむら「転入してきて、この教室でみんなと出会って、普通に……仲良くなったのよ。それ以上に理由が必要?」


 それなら何故他にも仲間が、クラスメイトがいる中で鹿目さんだけ?疑問はまだ残る。


 そもそも、『普通』というのが違和感の塊だった。ほとんどのことに興味を持たない彼女が。

 しかし、その次の言葉を言われるとそれ以上考えられなくなる。


ほむら「あなたもいたでしょう?」

貴方「!」


 ……そう言われたら、そうだ。



1遊びに誘う
2パトロールに誘う
3一緒に帰ろう
3自由安価

 下2レス
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/20(土) 23:02:54.23 ID:duHIGObE0
2
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/20(土) 23:14:30.19 ID:ra1o7R4x0
2
881 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/21(日) 00:17:20.38 ID:zNgIDzPr0


 ――――学校を出ると、暁美さんと今日のパトロールを開始する。

 途切れて終わったさっきの話題について、ぽつりと漏らす。


貴方「……急に変なこと聞いてごめん」

貴方「昨日鹿目さんとパトロールいったんだけど、暁美さんと一緒だと『守られてばかりで対等に戦えている気がしない』って言ってたからさ」

貴方「鹿目さんも結構強いんだよ。佐倉さんとも息合わせて戦えてたし……。俺も平和的なイメージを抱いてたから、ちょっと驚いたよ」

ほむら「……そうね。そうなのよね」

ほむら「それなら、私が守らなければいけない理由は……――」


 暁美さんはどこかはっとしたような表情を作ったかと思うと、

 何かを言いかけてから自分の中の一つの結論にたどり着いたように再び口調をはっきりとしたものに戻す。


ほむら「でも、まだ私には敵わないわ。それも事実でしょう?」

貴方「暁美さんは強いけど、仲間同士で競い合うわけじゃないんだよ。敵は魔女。協力して倒すんだ。どっちのほうがとか関係ないよ」

貴方「……俺も正直、今でもちょっと、暁美さんとは対等に戦えてない気がして」

ほむら「あなたばかりが戦っているから?でも、私が手出しをしすぎるのも対等じゃないと思うんでしょう?」

貴方「バランス、なんじゃないかな。連携って前に言ったけど、それって任せるとこは任せ合って、協力して魔女を倒すっていうことだから」

ほむら「……私はそういうことを考慮した指示は上手くできないわ。恐らく、経験が薄いから」

ほむら「すぐには上手く出来るようにならないし、仕方のないことよ。嫌ならそれが出来る人と組んで」

ほむら「前にも言ったけれど、私にとって一人で戦うことは問題じゃない」

貴方「べ、別に嫌ってわけじゃないけど……!」



 ――――……たしかに暁美さんの指示は的確だが、一人で戦うことに特化したものだ。

 俺はともかく、暁美さんが得るものは少ないのかもしれない――。

 もしくは上手く出来ないと言った連携の指示を学ぶなら、他に誰か手本となる人をつけたほうがいいのかな。



――――
――――



四回目【貴方】 22日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・思ってたより強い
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・頼ってほしい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美
882 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/21(日) 00:18:46.62 ID:zNgIDzPr0
――――

★ENDフラグが近い…かも…?★


▼【あと5回】ほむらを単体でパトロールに誘うと【全体エンディングルート】を迎えます。
 このシリーズ全体の後付オチ的な内容ですが、はじまるとそこそこ長いと思うので注意してください。
 エンディング後も攻略は続行できますが、一応区切りとするので、
 話の流れとしてはほむら2を含む他ヒロインの攻略を先に進めたほうがいいかもです…。

 なお、好感度★以降ほむらはパトロールでは好感度は上がりません。


残り:5回

――――
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/21(日) 18:51:23.16 ID:rPF6oezU0
告白されたほむらの心境はこんな感じだろう
http://www.pixiv.net/artworks/34067136
884 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/21(日) 22:05:33.01 ID:zNgIDzPr0
23日目



 ……昨日の放課後のパトロールは気まずく、すぐに解散してしまった。

 どうすればいいかわからないという感じだったのと、その前に話していた内容のせいもあったと思う。

 暁美さんの語ろうとしない部分。――暁美さんにとって、言われたくないことでもあったのかもしれない。


 そういえば、暁美さんとの会話の中で、俺も何か少し違和感を覚えた部分があった気がする。なんだったっけ?


貴方(……なんにしても、このままじゃよくないよな)


 教室の中には、今日も仲の良いクラスメイト同士で話す姿があった。

 いつも一緒にいるメンバー以外にも暁美さんは男女問わず人気が高い。眺めていると、意外と交友は広いことが窺えた。

 こうして見ているとみんないつも通りだ。

885 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/21(日) 22:31:45.48 ID:zNgIDzPr0


さやか「――あ、それなら【貴方】にも聞いてみよっか?」


 すると不意に美樹と目が合って、そのついでとばかりに話を振られる。

 偶然だが、これはいい機会かもしれない。


貴方「ん、何の話?」

ほむら「…………」


 しかし、俺が話に加わろうとすると暁美さんは無言でどこかへ立ってしまう。


さやか「何か喧嘩でもしたの?今のほむらの態度、あからさますぎるっしょ」

まどか「そ、そうだね。いきなり。怒ってるのかな……?」

貴方「喧嘩はしてないけど……」


 美樹は鋭いが、それでなくても気付けるほど今の暁美さんの態度はわかりやすかった。

 普通に考えるならわざと怒りや嫌悪を表現したというようにも見えるけど、意外にも志筑さんが全く違うことを言っていた。


仁美「何があったのかは存じませんが、怒ったからといってみんなのいる前で避けるほど幼稚なことはしないんじゃないでしょうか?」

仁美「この前気付いたのですけど、暁美さん。表情には出にくいですが、それ以外の感情表現はむしろわかりやすいくらいなんです」

仁美「喧嘩をしたのなら、後ろめたい気持ちでもあったのかな……と」


 勘の鋭い美樹よりも、一番関わってると思っていた鹿目さんよりも、志筑さんがそれを言ったことが驚きだった。

 いつのまにかそんなに仲良くなってたのか。

 思えば、鹿目さんが暁美さんを見る目は友情よりも憧れのほうが強く見えた。

 ……それは、他の関わりの浅い多くの女子が暁美さんに向けるのと同じ類のものでもあった。


貴方「後ろめたい気持ち……」

さやか「ま、まあ気にすんなって!そういうのは時間が解決してくれるっていうの?いつのまにかケロっと直ってるもんよ!」


 美樹の能天気なフォローには元気をもらえる。

 時間が解決するまで無理に追わないってのも手ではあるよな。


――――
――――



*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/21(日) 22:33:41.02 ID:rcg6yww20
2ほむら
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/21(日) 22:35:03.02 ID:cAGdeL9co
2ほむら
888 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/21(日) 23:00:16.43 ID:zNgIDzPr0
放課後



貴方「暁美さん!」

ほむら「……何?」


 帰りのHRの後、暁美さんを廊下で呼び止めた。

 やっぱり、何もせず放っておくことは俺にはできなかった。


貴方「昨日はごめん、文句を言うつもりじゃなかったんだ。俺も気にしてないからさ、パトロールまた行こうよ」

ほむら「……どうしてまた私と?」

貴方「それは……」

ほむら「昨日は私も言い過ぎたわ。でも、今は一人にして」



――――
――――



四回目【貴方】 23日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・思ってたより強い
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい↓
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美


強制ENDまで【残り:4回】
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/21(日) 23:03:54.44 ID:BYFK/pqZ0
下がっちゃったよ
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/21(日) 23:11:45.20 ID:BYFK/pqZ0
http://www.shonenjump.com/p/sp/2005/kochikame_fukkoku/svNkA4C3/
891 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/21(日) 23:21:05.50 ID:zNgIDzPr0
24日目



さやか「おはよう、今日寒いねー!」

仁美「まどかさん、そのマフラー可愛いですわ」

まどか「ありがとう。実はわたしが部活で作ったんだ」


 朝、みんなと一緒に教室に入ってくる鹿目さんの首元にはピンク色のマフラーが巻かれていた。

 彼女に似合う、彼女らしい色。でもまさか手作りだとは思わなかった。


貴方(確かに今日は寒いなぁ……)


 日は短くなり、空気は暖かさを失い乾燥したものへ。

 いつも昼に見る花壇の花と野菜も日に日に変化を遂げていた。

 段々と季節は秋から冬へと近づいてくる。そしてそれは同時に、期末テストとそのすぐ先に待つ冬休みが迫ることも表していた。


さやか「みんな冬休みはどこいくー?」

まどか「わたしは今年も家族でスキーかなぁ」

仁美「いいですわね。私も家族で旅行に行きますの」

さやか「お土産期待!」


 みんな浮いた話をしていた。……その前にテストがあるからまだ浮いてばかりいられないが。


――――
――――



*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/21(日) 23:25:17.75 ID:rcg6yww20
2ほむら
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/21(日) 23:26:22.96 ID:huYxrpyv0
1ほむら
894 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/21(日) 23:36:12.31 ID:zNgIDzPr0
放課後



 帰り際、一昨日からろくに話せずにいた暁美さんのところに今日も話にいく。

 机の前まで来てみたが、暁美さんは気まずそうに目を逸らしたまま話そうとしなかった。



ほむら「…………」



1どこか遊びに誘ってみる
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/21(日) 23:42:25.78 ID:huYxrpyv0
1
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/21(日) 23:49:42.62 ID:mO68ffCo0
1
897 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/22(月) 00:10:36.06 ID:nZ7qdEeD0


貴方「どこか行ってみる……?」

ほむら「え……?」

貴方「パトロールじゃなくて、今日は普通に遊びに行くのはどうかなって」

貴方「なんにも決めてないし、そういうのが嫌ならいいんだけど」

ほむら「…………」


 ――学校を出る。

 暁美さんは一応ついてきてくれた。だが、この前までよりもさらに会話がなかった。

 行先はいつもの駅前だ。この前と同じデパートの中を歩いていた。


貴方(この前は興味のあるものを探そうとして失敗したっけ……)


 暁美さん相手だと特に、相手に合わせすぎないほうがいいのかな。

 かといってはしゃいで遊びまわるって雰囲気でもない。



1本屋でも寄ろうかな?
2喉の渇きを潤すためにカフェでも
3自由安価

 下2レス
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/22(月) 00:16:17.98 ID:094ZE7rP0
1
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/22(月) 00:17:35.34 ID:YLgxbJ3r0
1
900 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/22(月) 00:35:52.67 ID:nZ7qdEeD0


貴方「本屋でも寄ろうかな」

ほむら「買いたい物があるの?」

貴方「買いたくなるものがあるか探しにいくの。暁美さんもどう?」


 暁美さんはそう言うと理解できなさそうにわずかに首を傾ける。

 しかしまあ、知的でクールな美人に本という組み合わせはなんとなくハマっている。

 とりあえず読書とは相性は悪くはないようで、本屋に着くと暁美さんも辺りに目を向け始めた。


ほむら「…………」


 他に集中できるものがある状況だからか、会話はさらになくなってしまった。

 でもさっきより居心地の悪い静寂ではない。


貴方「何見てるの? ……あ、それ話題になってたやつだ。お勧めナンバー1って書いてある」

貴方「ちょっと意外だな。暁美さんって、周りに流されないって感じかと思ってたから」

ほむら「普段から読まない人がマイナーなものに手を出そうとしても失敗するでしょう。評価がついているもののほうが安心だわ」

ほむら「それに私は……流されてばかりよ。自分なんて無いから」


 そう聞いて、暁美さんが自分から動くよりも受動的なタイプであったことを思い出した。


貴方「買ってみる?」

ほむら「ええ。暇つぶしにはなるでしょう」



 買うらしい。他からのお勧めではあるが、これも興味のあるものを探せたといえるのだろうか。

 しかし暁美さんの言葉は素っ気なく、まだ距離があるように思えた……。




四回目【貴方】 24日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・思ってたより強い
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美


強制ENDまで【残り:4回】
901 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/22(月) 21:28:31.43 ID:nZ7qdEeD0
――――
25日目 花壇前



さやか「そーいえばテスト来週か」


 昼食の時間、四人掛けの円卓で右隣に座る美樹のそんな発言を聞く。

 魔法少年の活動やただ遊びに行ったりもしつつ、一応自分は対策をしてないわけではなかった。


まどか「忘れてたの?さやかちゃん。一大イベントだよ」

仁美「余裕ですわね……その度胸は羨ましい限りです」

さやか「それ絶対皮肉だよね!?」

貴方「つーか本当にそんなんで大丈夫なのか?」

さやか「うーん……ま、多分大丈夫だよ」


 何を根拠にか、美樹は軽いノリで言い放つ。

 真面目な話ばかりしていても面白くないので、そう言うならと自然と他の話題に切り替わっていった。




――――
――――



*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/22(月) 22:20:46.69 ID:dxWsaoup0
1ほむら
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/22(月) 22:25:40.15 ID:y02zk6N40
1ほむら
904 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/22(月) 22:52:58.04 ID:nZ7qdEeD0
放課後



 ――HRが終わり、下校の準備をする。

 テストは週明けだ。勉強のために持ち帰る教科書が多いためいつもより鞄が重い。

 鞄を整理して立ち上がると、暁美さん見覚えのある一冊の本を手にしているのが見えた。昨日の本だった。ちょうどしまっていたところらしい。


貴方「あ、それ読んでるんだ。内容どう?」

ほむら「まあ、暇つぶしには悪くないわ」

ほむら「……帰るわね」



1一緒に帰ろう
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/22(月) 22:59:58.52 ID:UlzDTr0G0
1
906 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/22(月) 23:01:28.02 ID:FQV4qSDw0
1
907 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/22(月) 23:08:23.69 ID:nZ7qdEeD0


貴方「ああ、うん。帰るか」


 立ち上がって歩きはじめた暁美さんに並んで教室に出ようとする。

 廊下はまだ生徒で賑わっていた。


ほむら「……あなたも家こっちなの?」



1そうだよ
2そっちに用事があって

 下2レス
908 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/22(月) 23:33:40.46 ID:FQV4qSDw0
1
909 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/22(月) 23:36:34.72 ID:4Aq+JX+g0
1
910 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/22(月) 23:58:13.45 ID:nZ7qdEeD0


 暁美さんの家が駅前のほうにあるのはこの前聞いていた。

 けど、考えてみれば俺自身のことはほとんど教えてなかった気がする。


 ……家は――――神社だ。そこで家族と暮らしている。


貴方「そうだよ。駅近くに神社あるでしょ。そこ」

ほむら「ああ……あの神社だったの」

貴方「初詣には鹿目さんたちと来ない?もう時期も近いし」

ほむら「伝えておいてもいいわ。まどかが行くなら私も行く」


 鹿目さんが主体なのがなんともえいないけど……一応OKと思っていいんだろうか。


貴方「暁美さん自身がどう思ってるかのほうを聞きたいけどな」

ほむら「私は……本当にどちらでもいいのよ。初詣というのがどういうのかあまりわかってないから」

貴方「え、なんか家が宗教やってるの?」

ほむら「…………さあね」


 返ってきたのは、またも曖昧な答えだった。

 いつか、もう少し気を許してくれたら打ち明けてくれないものだろうか。

 隙の無い表情の横顔を見て、それから前を向いて歩きはじめた。



四回目【貴方】 25日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・思ってたより強い
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美


強制ENDまで【残り:4回】



――――


 明日は休日だ……。何をして過ごそうか?


・キャラ選択(まどか/さやか/ほむら/マミ/仁美)
・何に誘う?※キャラによっては断られることもあります
1遊びに行く
2パトロールに行く
3訓練する
4家に誘う
5相手の家に行く
6自由安価

 下2レス
911 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/23(火) 00:07:50.04 ID:K0M5MwXE0
1ほむら
912 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/23(火) 00:25:56.67 ID:OXAcQuqI0
1ほむら
913 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/25(木) 23:21:34.55 ID:1Tz+jT9m0
五週目休日



 暁美さんを誘ってみて、当日の昼になったのだが――。


貴方(返事が来ないな……)


 気づいていないのかもしれない。

 さすがに無視するほど嫌われているってわけではない、とは思うけど……。



▼好感度不足のようです…。(「好感度★」未満だと失敗したり、他のお友達をつれて来ることがあります)
 また、「気まずい」等の悪い状態がある場合はこれを脱しないことには滞ってしまいがちです。
 行動で挽回するにもほむらはやや気難しいため、さやかの言う通り暫く間を置いて別のことをしてみるのも手です。



今日はなにをしようか…
1家の手伝いでもするか
2せっかくだから遠出してみるぞ
3そのへんふらふら
4別の人を誘ってみる?(好感度上げきってる相手のみ)
5自由安価

 下2レス
914 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/25(木) 23:23:50.89 ID:IeCPxxWD0
4仁美
915 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/25(木) 23:30:53.68 ID:2Nuj5d7O0
4仁美
916 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/26(金) 00:00:37.93 ID:KryOJ08C0


 急だけど、志筑さん予定空いてないかな。最近習い事もかなり減らしたようだし。

 ――電話してみた。


仁美『もしもし――【貴方】くん?どうなさったんですの?』

貴方「なんにもないんだけど、なんとなく暇で」

仁美『まあ。私もちょうどお勉強が一息ついたので息抜きしてたところですの』

仁美『声が聞けてよかったですわ。メールよりも電話、ですわね』

貴方「あはは、そうか。そうだね」


 なんか、照れるなぁ。


貴方「今度のテストの勉強、調子はどう?」

仁美『ぼちぼちです。そちらはどうですか?』

貴方「んー……ぼちぼちかな」

仁美『あらあら、うふふ』


 暫く電話で話して、それから一緒にカフェで勉強でもどうかとお誘いが来た。

 困った時に志筑さんが見てくれるならこっちも助かる。

 直接、お昼のように向かい合って話していると、ふと志筑さんはこんなことを言った。


仁美「【貴方】くんって、女子でもさやかさんのことは呼び捨てですよね」

貴方「ああいうのは、女子って気がしないっていうか……距離が近いっていうのかな?」

仁美「そうなんですか? あの、もしよろしければ……私のことも。仁美、と呼んでいただいても」

仁美「私達だって、十分お近づきになれたと思ってますから」

貴方「え……!」

仁美「ま、まあ……よ、呼びやすいようにお願いいたしますわ!」


 さすがにクラスの人たちがいる中で名前を呼び捨てにするのは気が引ける、というか、殺気を感じそうだけど……。

 少人数の場なら、いい……かな?



[好感度] to貴方
美樹さやか★★★巴マミ★★★志筑仁美★★★>鹿目まどか・暁美ほむら・佐倉杏子

★…フラグ一段階目 「気になる」
※大抵の場所なら誘ったらOKしてくれると思います。
※放課後行動では勝手についてくることもあるかもしれません。

★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!

★★★…フラグ三段階目 「恋慕」
※実質落ちてる。
※個別ENDにいってもいかなくても攻略済み。

☆…互いに恋人として誓い合った仲。他の人の好感度上げすぎると多分マズイことになる。
  もし他の人に言い寄るようなことしたら普通に浮気です。

▽…嫉妬Lv1
※ハーレムならつきものくらいの可愛い嫉妬だよ。
※この辺で留めておかないと色々濁るかもよ。マズそうな選択肢は控えよう。
917 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/26(金) 00:49:19.27 ID:KryOJ08C0
――――
26日目



 きたる週明け。テストの日でもある。

 テストが始まる前も終わった後も、その話題が聴こえてくることは多かった。


 昼休みが始まると人気の多い教室から出て行く。

 休日の間にあんな話をしてしまったけど、少人数の場……といったら、とりあえずここだ。



仁美「二人で勉強したところ、ちょうどテストに出ましたわね!一緒に勉強した甲斐がありましたわ」

貴方「ああ、おかげで助かったよ…… 仁美」

さやか「てか! 呼び方…… 呼び方、どした!?」

仁美「うふふふふふ」


 どこか迫力のあるお上品な笑みを浮かべる志筑さん。


貴方「……美樹には呼び捨てで距離が近いって話をしてて」

さやか「えぇ!? だ――っ、だったらさやか、で……よくない?」

貴方「ま、まあそれでもいいけど」


 そう言うと、志筑さんは少し面白くなさそうな表情をする。

 ――が、何かを思い直したようにまた微笑んだ。


仁美「考えてみたら、私……誰かと名前で呼び合ったことがほとんどございませんの」

仁美「さやかさんやまどかさんも特別なお友達の一人ですわ」

まどか「うん!仲いいって感じはするよね」


 考えてみたら、このあたりの仲のいいメンツはみんな名前で呼び合ってるのか。暁美さんだけ少し例外が入るけど――。

 自分もそんな仲間の一員になれたのかなって気がした。


――――
――――



*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
918 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/26(金) 01:02:03.54 ID:xxUPz76S0
加速
919 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/26(金) 01:10:14.19 ID:KvIznbHT0
2ほむら
920 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/26(金) 01:51:13.02 ID:KryOJ08C0
放課後




貴方「暁美さん、あの――」

ほむら「悪いのだけど……」




 帰り際に声をかけたが、暁美さんはわずかな憂いを帯びたを俯かせ、目の前を通り過ぎていく。

 ……瞬間、『同じクラス』、それ以外に接点などないかのような、他人のような目を向けられた気がした。



 でもだって、あれ?友人――――……だったんだよな。


 ――――いつから、何がきっかけだったんだっけ?



貴方(…………)




四回目【貴方】 26日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・思ってたより強い
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい↓
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美


強制ENDまで【残り:3回】
921 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/26(金) 21:19:54.01 ID:KryOJ08C0
27日目



まどか「やっと午前のテストが終わったね!いつもよりすごく長く感じちゃう……」

さやか「それにしても助かったわぁ。まさかテスト直前に【貴方】が言ってたとこが出るなんて思わなかったよ!」

貴方「俺も思ってなかった」


 テスト期間は今日も続く。解答用紙の回収が終わって先生が出て行くと、すぐにそんな会話が始まった。

 合間にみんなと話すのは緊張をほぐす意味でも、覚えていることを確認する意味でもいい助けになっていた。

 そして合間の休憩よりも長い昼休みがはじまると、荷物を持って席を立つ。


まどか「――あ!花が咲いてる。昨日までつぼみだったのに」

さやか「こんな寒いのに日々成長してるんだねー」

仁美「植物ってたくましいですわよね」


 花壇を眺めてから座る。はじめの頃から自然と位置は決まっていた。


さやか「このままテストのこと忘れて遊びたいな〜」

仁美「まだ明日もありますわよ」

さやか「テンション下がること言わないでよー」

貴方「さやかの場合はテンション上げすぎるよりは緊張感持ってたほうがいいんじゃないか?」

まどか「たしかに緊張感はある程度あったほうがいいかもだね……」

さやか「そういえば、あたしのことも名前で呼んでくれたんだね。教室では前のままだなって思ってたけど」

貴方「ま、まあなんとなく……」



 その理由は勘繰るの大好きな奴らの餌食になりそうでなんか恥ずかしいってだけだけど、

 呼び方を変えてからなんかさらに距離が縮まった気はする。



――――
――――



*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/26(金) 21:26:25.19 ID:EC54j1kk0
安価↓
923 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/26(金) 21:46:11.40 ID:Uc81KVZh0
たまにはまっすぐ帰る
924 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/26(金) 22:22:49.62 ID:KryOJ08C0
放課後



 午後のテストを終えると、帰りのHRだ。

 号令の挨拶とともに解散し、学校での一日が終わった。


 ……今日もまっすぐ帰るか。明日もテストだ。

 教室を出て階段を降りていくと、ふと見知った姿に出くわした。


マミ「あら、【貴方】くん。今帰るところ?」


 巴さんだ。最近は昼も屋上には行ってないから、久しぶりだった。


貴方「はい。明日もテストだし勉強しようかなって」

マミ「そう、偉いのね」

貴方「しないとまずそうだからってだけですよ。そっちはどうですか?」

マミ「私もしないとまずいから勉強はしてるけど……相変わらずパトロールもあるし、夜が遅くなりがちかも」

貴方「巴さんも体調に気を付けて頑張ってください。……あ、パトロール、今日も行くんですか?」

マミ「今日は他の人に任せようかしら」


 話しているうちに下駄箱を抜け、校門の前を通り抜ける。

 そしてその場で別れた。


マミ「【貴方】くんも、今日は忙しそうだけど……たまにはまたどこか行きましょうね」

貴方「はい!それじゃまた――」



四回目【貴方】 27日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・思ってたより強い
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美


強制ENDまで【残り:3回】
925 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/26(金) 22:33:36.23 ID:KryOJ08C0
28日目



 テスト期間三日目――――……。

 終わった。ついに筆記テストが全て終わった。

 開放感が教室内を包み、昨日までよりみんな少し賑やかだ。





*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
926 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/26(金) 22:40:59.12 ID:EC54j1kk0
1まどか、さやか
927 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/26(金) 22:41:46.35 ID:Uc81KVZh0
928 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/26(金) 23:14:38.52 ID:KryOJ08C0


さやか「よっしゃーー!あたしたちも遊びにいくか!」

まどか「うん。やっと羽を伸ばせるね」


 やたらとテンション上げてるさやかが目に入った。

 鹿目さんとどこか遊びにいくらしい。


さやか「もう緊張感なんていらないからね!テストさえ終われば、これからはクリスマスにお正月に楽しいイベントが盛りだくさんよ!」

貴方「冬休みももうすぐだな」

まどか「みんなと学校で会えなくなるのは寂しいけどね。でも、いつだって会えるよね」

貴方「まあそうだな。あ、志筑さんは旅行に行くって言ってたけど……どのくらいだろ」

さやか「あー、外国に何日も行っててもおかしくないかもね。そういえば【貴方】はなんか予定ないの?」

貴方「別に今のところ予定は……」


 ――と、少し未来のことを話してたが、そろそろ教室にも人が減ってくる。

 今日はどうしようかな。



1誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
2他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
929 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/26(金) 23:18:16.27 ID:EC54j1kk0
1マミ
930 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/26(金) 23:30:16.33 ID:kdj9LP420
1さやか
931 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/26(金) 23:39:37.30 ID:KryOJ08C0


さやか「じゃ、あたしたちそろそろ行くわ!」

まどか「【貴方】くん、また明日ね」

貴方「おう。また明日」



 そして二人も教室を出て行く。

 これから遊びに行くと話していた二人の楽しそうな声が廊下から聞こえてきた。



さやか「なにするなにする?ショッピング?カラオケ?」

まどか「久しぶりにカラオケいいなあ」


 ……俺もそろそろ出ようか?



1誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
2他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
932 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/26(金) 23:51:46.35 ID:EC54j1kk0
さやかは無理って言うこと?
安価↓
933 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/27(土) 00:00:54.59 ID:9yL53kzG0
まっすぐ帰る

ほむら攻略したいけど無理そうだな
934 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/27(土) 00:08:02.49 ID:SQJG9OlS0


貴方(……帰るか)



 特にここに残る理由もない。一人で帰ることにした。




四回目【貴方】 28日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・思ってたより強い
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美


強制ENDまで【残り:3回】
935 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/27(土) 00:32:24.01 ID:SQJG9OlS0
29日目



 テストも終わり、今日からは平常どおりに戻る。

 ただ、内容は普通の授業じゃなくてテスト返しだ。早くも一日目にやった教科のテストは返ってきていた。


さやか「テストどうだった?」

まどか「とりあえず赤点は回避……」

仁美「え、そこが基準ですか?まどかさんってそんなに余裕ありませんでしたっけ」

さやか「あー、まあ色々とほかにもやることがあるんだよ!色々と!」

仁美「はあ……そうなんですの?」


 とはいっても、契約してても勉強できるやつはいるし。

 人によるってのが大きい気がした。


さやか「もう来週で学校も終わりだよ」

貴方「そう言われると本当に早いな」


 今週は特に時が経つのが早く感じた。

 さすがに前日ともなると勉強優先してたし、昨日も疲れて放課後はどこにも行かなかったから。



――――
――――



*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
936 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/27(土) 00:45:56.86 ID:jTbqpiTe0
ksk
937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/27(土) 00:46:02.97 ID:apKJ06JKo
2まどか
938 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/27(土) 18:40:21.67 ID:SQJG9OlS0
放課後



まどか「今日はよろしくね、【貴方】くん」

貴方「ああ、こちらこそ」


 鹿目さんと学校を出て街の中を歩く。

 暁美さんからは誘っても断られていたし一人では行ってないから、こうしてパトロールに向かうのは実に1週間以上ぶりだった。

 感覚、鈍ってないかな。大丈夫かな。


貴方「鹿目さん、テスト期間中もパトロールやってた? 俺は今週は勉強優先だったし、なんか久しぶりで」

まどか「わたしは昨日と一昨日は行ってたよ。杏子ちゃんも昼から回ってるみたいだけど、テストがあるからって一人に任せておくのも悪いかなあ……って」

まどか「ほむらちゃんも行ってたのかな。魔法少女やってて強くて成績優秀って本当にすごいよね!」


 鹿目さんは純粋な憧れの気持ちを向けている。

 魔法少女の活動に対しての責任感もあるんだろう。けど、ちょっと無理してないかな。

 並み以上に両立してる人のことはすぐに真似できるものじゃない。――そう思って、あの時の随分と弱気だった言葉を思い出した。


まどか「うーん、わたしもテストの結果を犠牲にする気はなかったんだけどね……?」

939 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/27(土) 19:10:44.71 ID:SQJG9OlS0


 鹿目さんは――同じクラスでいつも近くにいるけれど、思い返してみれば直接関わったことはほとんどなかった。

 別の友達を介してとか、誰かと一緒にいるときについてきていたことが多かったと思う。


 そんな表面しか知らない彼女の印象は、純朴で優しそうな子、というくらいだった。誰に対しても人当たりは良さそうだと思う。

 けど、さやかほど活発じゃないし、スタンダードで控え目な女の子らしく見えるから意識しないと話題が出てこない。

 この前、魔法少女としては心配しなくていいくらいに戦っても腕は立つし度胸があるということがわかったけど……。

 ふと、この前『接近戦は苦手』だと言ってたことを思い出した。


貴方「鹿目さん! 近づいてくる敵からは今日は俺が守るから」

まどか「うん。じゃあわたしは遠くの敵を。みんな得意分野が違うからこそ守り合えば強いよね」


 それでも彼女は一方的に守られることは良しとしない。対等に肩を並べて戦うことを前提にしていた。

 それもこの前わかったことで、おおよそ好戦的には見えない性格から少し意外だと思っていたことだった。



 ――――寂れた景色の増えてきた街の片隅に、結界を見つけて押し入る。

 薄暗い路地裏から入ったそこは、薄暗い路地裏を更に複雑にさせたような迷路だった。

 知らずに取り込まれたらわけがわからなくなりそうだ。


まどか「どっちの道が正解かな?これ……!」

貴方「迷ったって仕方ない……こっち!間違ってたらごめん!」

まどか「それは言いっこなしだよ」


 決めた方向に足を進めながら鹿目さんの一足先を歩いて確認し、近くに迫っていた使い魔を薙ぎ払う。

 横を桃色の矢が駆けていく。不思議な曲線を描いて飛んだそれは吸い込まれるように命中し、離れた距離から飛びかかろうとする使い魔を貫いていった。

 不意打ちのごとく曲がり角で出くわすものやよほど素早いものを除けば、鹿目さんの攻撃だけでもほぼ接近を許さず片づけることはできる。

940 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/27(土) 20:11:12.86 ID:SQJG9OlS0


貴方「ここが迷路の奥か……!」

まどか「使い魔がいっぱいいるね。まずはわたしが!」


 通路を抜けた先。

 待ち伏せている敵がいないことを確認すると、さっきまでとは順序を変えて、道を開くために鹿目さんが斜め上に向けて弓を引き絞る。

 上に向けて射られた魔力の矢は上空に桃色の魔方陣を描き、そこから雨のように無数の矢を降らせた。


 ――使い魔の群れがこちらに気づく前にほとんどが雨に撃たれて消滅していく。

 そして、残りの使い魔がこちらに向かってくるより先に俺が前へと踏み出した。


貴方「うぉおおー――――っ!」


 わざと声を出したのは自分を鼓舞するためでも、敵の注意を引き付けるためでもあった。

 接近戦でも、その前に倒せるのなら中距離でもいい。とにかくここで仕留める。

 ここを守るのは俺の役目だ。……それに、どうせならカッコいいとこ見せたい気持ちはやっぱりある。


 使い魔を倒し、そのままの勢いで魔女へも武器を振るいにいく。

 真っ正面から大技をぶちこめるほどの余裕はないから、さすがに一発とはいかない。

 後ろからも太く迸る魔力の矢の援護を受け、遠近両方の攻撃で魔女を倒す――――。


貴方「なんとかなったね」

まどか「うん! この調子でいこう」


 結界から街中へと戻ると一息つく。

 鹿目さんのやる気に満ちた明るい声には元気をもらえる。

 そして、また次の場所へと歩いて行った――――。



四回目【貴方】 29日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・守り合う仲間↑
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美


強制ENDまで【残り:3回】
941 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/27(土) 21:00:35.84 ID:SQJG9OlS0
30日目



 今週も今日で最後だ。

 昨日も時が経つのは早いと思ったが、考えてみれば二年生の終わりも近づきつつあるのだとしみじみ思った。


 ……本当に、進路どうしようか。

 魔法少年の活動をしたり、学校でも授業はそこそこ真面目に受けてたけど、自分のこととなるとなんにも考えてはいなかった。

 来年の今頃には猛勉強でもしてるんだろうか。なんだかまだ実感がわかなかった。


 志筑さんに同じところを狙わないかなんて言われたこともあるけど――――……。


貴方「みんなって、将来なりたいものとかある?」


 帰りのHR前の小休憩で、ふとこんな話題を振ってみた。


さやか「どしたの急に?まじめな話?」

仁美「三年生も近いですものね……。私は漠然と親の事業を継ぐんだと思ってました」

仁美「『なりたい』――と言われると、ちょっと違うかもしれないですけど」

ほむら「【貴方】くんも実家を継ぐんじゃないの?」

仁美「【貴方】くんのご実家はなにをしてらっしゃいますの?」

貴方「ああ、近くの寺……まあ、それももちろん悩むことなくていいんだけどね」

貴方「自分がなにが得意でなにをしたいと思ってるか、って言われるとあんまり考えたことないなって思ってさ」

まどか「難しいね。わたしも就きたい職業って考えるとわかんないかも。そんなに取り柄もないし……」


 結局この時は、誰も明確な夢を口に出す人もいなくて曖昧なまま話が終わった。


――――
――――



*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
942 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/27(土) 21:02:07.64 ID:7oyxMzsV0
1まどか
943 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/27(土) 21:09:51.46 ID:bTJPMm000
1ほむら
944 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/27(土) 21:23:53.50 ID:SQJG9OlS0



貴方「そういえば、初詣のことって鹿目さんたちには話してないの?伝えておいてもいいっていってたけど」

ほむら「……忘れてたわ。誘いたいのなら直接誘ったほうがいいんじゃない?」

貴方「それもそうか。ちなみに、暁美さんもなりたいものって思い浮かばない?」

ほむら「ええ」



 ……暁美さんはそれだけきっぱりと言った。




1誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
2他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
945 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/27(土) 21:32:55.06 ID:bTJPMm000
1
946 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/27(土) 21:36:46.79 ID:7oyxMzsV0
1マミ
947 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/27(土) 22:27:10.19 ID:SQJG9OlS0



 教室を出て、1Fで巴さんと合流する。



マミ「待たせてしまったかしら? 帰りのHRが少し長引いちゃって」

貴方「あ、いえ、大丈夫っすよ。ちゃんとテレパシーで伝えてくれましたし」

貴方「テレパシーって便利ですよね。学校内で離れてても気軽に会話できて」

マミ「もっと気軽に話しかけてくれてもいいのよ?」


 とはいえ、さすがに授業中とかだと怒られそうだ。

 休み時間は直接誰かと喋ってることも多いし、便利とはいっても巴さんとはあまり雑談に使ったことはなかったか。


貴方「向こうの状況が見えないから、誰かと話してたりしないかな……とか考えちゃうんですよね」

マミ「私くらいになれば誰かと話しながらでも大丈夫よ」

貴方「あ、そうなんです?」


 ……どんな自慢なんだろう。
948 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/27(土) 22:27:42.65 ID:SQJG9OlS0


マミ「……大分誇張が入ったかな。長い事やっててもそんな器用な経験は積んでないわ」

貴方「で、ですよね?」


 この人、たまに冗談かわからないことを言うな。でもそんなところも面白い。

 雑談をかわしながら校舎を後にする。


マミ「で、今日は朝ちょっと気になるニュースを見たからそこを――――」


 雑談では気を抜いた様子だったけど、パトロールのこととなるとやっぱり真剣なものを感じた。

 本心では戦うことは恐いし進んでやりたいわけじゃない――巴さんと深く付き合って垣間見えたそれは、当たり前の感情だった。

 しかしそれ以上に巴さんは魔法少女に対して真面目でストイックだ。


 俺が志筑さんと約束して強く心に決めた目標――『全ての魔女を倒すこと』。これを達成すれば、もう彼女も戦う理由はなくなる。

 その日までの道のりは簡単なものではないけれど、巴さんと一緒なら明るく前を向いて戦っていけそうだと思った。


――――
――――



四回目【貴方】 30日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・守り合う仲間
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美


強制ENDまで【残り:3回】




――――


 明日は休日だ……。何をして過ごそうか?


・キャラ選択(まどか/さやか/ほむら/マミ/仁美)
・何に誘う?※キャラによっては断られることもあります
1遊びに行く
2パトロールに行く
3訓練する
4家に誘う
5相手の家に行く
6自由安価

 下2レス
949 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/27(土) 22:29:41.68 ID:7oyxMzsV0
5まどか
950 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/27(土) 22:29:48.98 ID:ch3qwd1s0
1ほむら
951 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/27(土) 22:30:35.16 ID:apKJ06JKo
5まどか
952 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/27(土) 22:42:35.12 ID:SQJG9OlS0
六週目休日



 ……当日の昼になって返事がきた。


 『他の人と約束があるから』 


 返事が来た、だけマシだろうか?

 いや、文面に言い訳くさいものも感じた……。



・ほとぼりが冷めるまで待ちましょう…手遅れになる前に…
1家の手伝いでもするか
2せっかくだから遠出してみるぞ
3そのへんふらふら
4別の人を誘ってみる?(好感度上げきってる相手のみ)
5自由安価

 下2レス
953 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/27(土) 22:47:36.60 ID:7oyxMzsV0
安価↓
954 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/27(土) 22:47:55.61 ID:apKJ06JKo
3
白女周辺ぶらぶら
魔法少女いるかもしれないし
955 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/27(土) 23:05:02.47 ID:SQJG9OlS0


 せっかくだから遠出してみよう。



 大きな敷地。グラウンドからは部活動中の女子生徒たちの声が聞こえた。

 お嬢様たちの花園。当然、男子禁制の場所。そりゃもちろん憧れではあるし自然とそわそわしてくる。

 実はこの中にも魔法少女とかいるんじゃないか?いたっておかしくない。あらゆる街の魔法少女が集まってるかも。

 契約者同士縄張りの垣根なんて超えて仲良くしたっていいじゃないか。


 汗水垂らす部活すら上品。むしろ良い匂いがしそう!


 畏れ多くも周辺をぶらぶらしていると、制服を着たお嬢様たちの視線がこっちに突き刺さった……。

 休みの日のお嬢様学校周辺をうろつく不審者という図が出来上がりかけていた。



 …………あれ? 俺迷走してる?




― 六週目休日 終了 ―



[好感度] to貴方
美樹さやか★★★巴マミ★★★志筑仁美★★★>鹿目まどか・暁美ほむら・佐倉杏子

★…フラグ一段階目 「気になる」
※大抵の場所なら誘ったらOKしてくれると思います。
※放課後行動では勝手についてくることもあるかもしれません。

★★…フラグ二段階目 「特別」
※【貴方】との行動を優先します。
※ここまでくればあとは流れに乗るだけだ!

★★★…フラグ三段階目 「恋慕」
※実質落ちてる。
※個別ENDにいってもいかなくても攻略済み。

☆…互いに恋人として誓い合った仲。他の人の好感度上げすぎると多分マズイことになる。
  もし他の人に言い寄るようなことしたら普通に浮気です。

▽…嫉妬Lv1
※ハーレムならつきものくらいの可愛い嫉妬だよ。
※この辺で留めておかないと色々濁るかもよ。マズそうな選択肢は控えよう。
956 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/27(土) 23:33:34.46 ID:SQJG9OlS0
――――
31日目



貴方「さむ……っ」


 昼食休憩にみんなで外に出た瞬間、思わず口をついて出る率直な感想。

 契約して身体が強くなっても感じる寒さは変わらない。

 ……いや、もしかしたらあっためたり軽減する魔法とかあるのかな?


さやか「今日の夜は雪が降るらしいよ。明日積もってるかな!?」

まどか「雪だるまとか作りたいね」

さやか「雪合戦もいいぞ!」

仁美「遊ぶのもいいですけど、登下校中に転ばないように注意しませんと」

さやか「あ……明日雪積もってたらこのテーブル使えなくない?綺麗にどけてくれるかな?」

貴方「朝掃除されてそれからずっと晴れてれば乾くかもな」

まどか「【貴方】くんは雪遊びといえば何が浮かぶ?」



1雪合戦
2雪だるま作り
3かまくら作り
4スノーエンジェル
5自由安価

 下2レス
957 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/27(土) 23:38:06.07 ID:cP185f0S0
1
958 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/27(土) 23:38:28.99 ID:7oyxMzsV0
1
959 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/27(土) 23:54:28.09 ID:SQJG9OlS0


貴方「雪合戦かな」

さやか「お、明日は一緒にやるか!」

仁美「少ない雪の量でもできますしね。形に残らない分、溶けていくような悲しさもありませんし」

まどか「あぁ……溶けるのはさみしいねえ」




 寒さに耐えつつ、明日のことを想像して話を弾ませた!



――――
――――


*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
960 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/28(日) 00:00:06.39 ID:PTo2gKFP0
1まどか
961 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/28(日) 00:00:27.95 ID:lf4cxbzA0
1まどか
962 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/06/28(日) 21:41:24.77 ID:mJLdWamA0
放課後



 帰りのHRが終わると、教室内は一気に賑やかになる。

 荷物をまとめて教室を出る準備をする人、まだ残って誰かと話している人、さまざまだ。


まどか「わっ、忘れるところだった」


 鹿目さんは鞄を取って立ち上がると、机を収納する前にもう一度しゃがみこんだ。

 ピンクのマフラーを首に巻いて、支度完了らしい。


貴方「冬は身に着けるものが多くて支度に時間がかかるよね」

まどか「うん、そうなの。朝はちょっとだけ早く準備をしなくちゃいけないのに、暑い時よりも布団から出たくなくなっちゃって……」


 のんびりとした調子で話す鹿目さんの言葉に、その光景が浮かんでほっこりした。


まどか「【貴方】くんはその格好で寒くないの?」

貴方「マフラーと手袋とか、つけてこようかと思っても毎回忘れちゃうんだよね。そもそもまともなの家にあったかな」

貴方「……まあ、今日は後悔するくらいには寒いな」

まどか「そうだよね。あ、余計なお世話かもしれないけど……よかったら前につくったのあげようか?」

まどか「少し大きく作っちゃって。【貴方】くんなら合うかなって」

貴方「えっ、くれるの? それは嬉しいな」


 そういう特技っていいなと思った。取り柄がないとか言ってたけど、ちゃんとあるじゃないか。

 何かお礼ができないかと考えてふと思い出した。


貴方「あ……そうだ。うちの実家が寺って話はこの前したと思うんだけど、よかったら、初詣こない?」

貴方「代わりと言ったらなんだけど、おみくじとかサービスするよ」

まどか「初詣か。もう近いもんね。家族で行ってもいい?」

貴方「もちろん」




1鹿目さんの家族って気になるな
2手芸が特技っていいね
3誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
4他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
963 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/28(日) 21:42:38.94 ID:PTo2gKFP0
2
964 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/28(日) 22:08:13.52 ID:y7168xZ30
2
965 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/03(金) 21:31:48.25 ID:/KOuU/NG0


貴方「手芸が特技っていいね」

まどか「あ、ありがとう……特技っていえるのかな」

貴方「十分特技だと思うけど。そうそうみんな出来るわけないし、俺もせいぜいボタン付くらいしか……」

まどか「でもわたしは【貴方】くんみたいに成績よくないし」

貴方「成績がいいだけだよ。勉強が特技ってのもしっくりこないしさ。俺は何が特技かって言われたら悩むくらいだよ」

貴方「鹿目さんはもっと自信もっていいんじゃない?」


 そう言うと、褒め言葉は慣れてないらしく、鹿目さんは少し照れた様子だった。


貴方「……引き留めたみたいになってわりい。そろそろ帰るか」


 教室を出て、廊下を通って階段を下りる。

 校舎を出てもしばらく自然と同じ道を歩いていた。


貴方「今日はまっすぐ帰る?」

まどか「うん、そのつもり。あ、【貴方】くんがパトロール行くなら付き合うよ」

貴方「俺も今日はいいかな……。鹿目さん家ってどのへん?」

まどか「大きい公園のあるほうだよ」

貴方「ああ、あの噴水のある公園か」


 何気ない話をかわして、それから鹿目さんがぽつりと話し始める。

 驚いているような不思議そうにしてるような、そんな雰囲気。


まどか「さっきの話、だけど……【貴方】くんもああいうことで悩むことあるんだね」

貴方「そんなに意外だった?」

まどか「うん。意外だった」

貴方「そっか。そういうふうに見えてるのか。褒められてるって思っとこうかな?」

貴方「でも、鹿目さんみたいな人が取り柄ないなんて言ってたらほとんどの人が取り柄なんてなくなっちゃうよ」

貴方「特技の話もしたけど、取り柄って別に特技だけじゃないだろ。鹿目さんと話してると気分が穏やかになる感じするし」

まどか「え、そう……かな?」

貴方「うん。そうだよ」


 鹿目さんについて深く知ってるわけじゃないけど、雰囲気はこうして話してても伝わってくる。

 さやかとかは誰かと一緒でも目に入りやすいけど、鹿目さんは多分、あまり自己主張しないタイプなんだろう。

 ……そんな彼女に、少しだけ興味を持った。



四回目【貴方】 31日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・守り合う仲間↑
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美


強制ENDまで【残り:3回】
966 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/03(金) 21:47:12.17 ID:7zTr31Cx0
ん?強制エンドあと2回でしょ?
967 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/03(金) 21:50:31.28 ID:7zTr31Cx0
そんなことなかったすまん
968 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/05(日) 19:35:38.19 ID:7R6Jf3os0
32日目



 昨日から噂されてた予報が的中し、教室の中は朝からどこか沸き立っていた。



さやか「いやー見事なもんだね。あー、早く遊べる時間こないかな」

まどか「触ったら冷たいけど、踏み固められてないところはふわふわしてそうで綺麗だよね」

仁美「ほむらさんも雪ってテンション上がりませんか?」

ほむら「私は別に……。寒いのは嫌よ」

さやか「なーにさ、大人ぶっちゃって」

ほむら「……雪景色を見る分にはいいけれど、足も取られるし外に出るには厄介だわ」

さやか「まあそれはわかるけど。あたしも雪が少し靴の中に入っちゃって足が冷たいんだよね」


 いつもは比較的冷静な志筑さんも今日は少しはしゃいでそうだ。

 対して、暁美さんはいつもどおりだった。まあ、こんな日は家でゆっくりしてたいって気持ちもわからないことはない。


まどか「昼休み、ほむらちゃんもいっしょに外どうかな?遊んでみたら楽しいよ、きっと!」

ほむら「……そう言うなら」


 やっぱり、いつもどおりだった。

969 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/05(日) 19:44:31.24 ID:7R6Jf3os0


 雪は昨日の夕方あたりから降りはじめ、朝起きたら晴れ空の下に積もっていた。

 ……昨日はまっすぐ帰って正解だった。


 この前気軽に話しかけてと巴さんに言われたのもあって、

 身体を温める魔法や寒さを和らげる魔法がないかどうかをテレパシーで聞いてみたが、

 『魔力を身体に纏うようにしてみたら?』ととても感覚的なことを言われた。


 授業中にこっそり試してみたら、コントロールを失敗したのかとても暑く――というか、熱くなってしまった。


 魔力の感知にも長けている暁美さんには気づかれた様子だったが、身体から謎の熱気を発していたら契約者じゃない人にも気づかれかねない。

 慌てて解除した。だが少なくとも寒さはなくなった。

 どうしようもなく寒い時に瞬間的に身体を温めるには悪くないかもしれない。


 ちなみにもう一つ、『寒さを和らげる魔法』のほうだが……――。


マミ『――戦ってる時って、集中すると痛みを抑えることができるじゃない?』

貴方『巴さんも怪我することあるんですね……』

マミ『最近はないけど前は一人だったし、私もいつも無傷とはいかないわ。特に最初のうちはね。そこそこ大きな怪我を負うこともあったから』

マミ『でも、痛いからってくじけていたら、もっと酷い目に遭って殺されてしまうのよ。痛みを感じることすらできなくなる』


 幸い、俺はそこまで大きい怪我をした経験はなかった。だからいまいちピンときていない。

 思わぬところで出てきた深刻な話――『殺される』という物々しい単語に、思わず唾を飲む。

 それからまた一転して、話は元の軽い調子へと戻ってくる。


マミ『……だから、寒さを和らげるなら、もしかしたら応用できるかなあって』

マミ『無理矢理感覚の伝達を妨げる物質でも出してるのか、脳内麻薬でも出してるのか、魔法とは関係なく生理的なものなのかもしれないけど』

マミ『医学の知識はないから詳しいことはわからないわね』


 しかしさっきの話のインパクトはまだ引きずっていた。

 ……巴さんはずっと死の恐怖と隣り合わせで戦ってきたんだ。

970 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/05(日) 20:24:29.96 ID:mkmm3Ccr0
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
971 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/05(日) 20:48:58.31 ID:7R6Jf3os0


 ――――昼休みになるといつもみたいに外に出て弁当を食べる。

 ちゃんと掃除されていたため、テーブルを使えないんじゃないかという心配は杞憂に終わった。

 そして、食べ終わった後はお待ちかねの雪遊びだ。



さやか「隙アリッ」

貴方「つめて〜!」


 最初は昨日から意気込んでたさやかと。

 なんだかんだ仁美と鹿目さんまで巻き込み、結局みんな一度は参加してた。その頃には暁美さんも来ていた。




1花壇の傍にいる鹿目さんに声をかける
2さやかとの雪合戦継続
3雪でなにか作っている仁美と暁美さんに声をかける
4巴さんも放課後には誘おう
5自由安価

 下2レス
972 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/05(日) 20:53:20.82 ID:mkmm3Ccr0
2
973 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/05(日) 20:58:03.78 ID:j4690x5S0
2
974 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/05(日) 20:58:20.10 ID:xSFI4wKa0
2
975 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/05(日) 21:42:19.05 ID:7R6Jf3os0


 鹿目さんは花壇のとこにいて、仁美と暁美さんもその近くにいる。

 ……雪で何か作ってるらしい二人はいいとして、鹿目さんは花の世話でもしているのだろうか。せっかくの休み時間なのに。


さやか「よそ見してると……こうだっ!」


 さやかは、よそ見してたのがなんか気に入らなかったらしく。今までで一番大きいやつ投げてきてた。

 それならこっちもやられっぱなしにはしてられない。大きいのを作って。


貴方「こっちもお返し!」


 子供は風の子、ってこういうことを言うんだろうなあ。

 今はこっちを全力で優先しよう。手や身体の表面は冷たくなったものの、内側はあったまった気分だ。

 結局二人していっぱい雪かかっちゃったから、内側まで落ち着いたときには冷えることになりそうだが……。



 ――そうして、雪の日だけの楽しみを存分に遊んだ。

 しかし昼休みは短い。切り上げないといけない時間もすぐにやってくる。

976 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/05(日) 21:59:58.39 ID:7R6Jf3os0


貴方「あれ、花壇の雪がなくなってる?食ってた時には手を付けられてなかったよね」

まどか「わたしがさっきやったんだ」

さやか「放課後でもいいのに。まどかは真面目だなあ」

まどか「そ、そんなに真面目なわけじゃないよ。たまにしか顔出さないし。ただ、やっと咲き始めたのに可哀想だな……って思って」

まどか「あ、ほむらちゃんは楽しめてたかな? 寒いの嫌だって言ってたけど……」

さやか「なんだかんだ雪も投げてたし、仁美と一緒になんか作ってたじゃん? やっぱほむら敵に回すと恐ろしいわ」

仁美「一緒に雪うさぎ作ってたんですよ!暁美さんのもとても綺麗でしたよ」

ほむら「寒いのはもちろん嫌だけど……」


 『だけど』と逆接の後に発されたのは、首をかしげるような言葉だった。


ほむら「雪って、冷たいのね」

さやか「……なにを当たり前のことを言ってるのさ?」

仁美「ええ。雪は冷たいですよ」

さやか「アンタってたまに天然な発言するよね??」



 微笑んで返した仁美に、わけわからないと言いたげなさやか。

 最近一緒にいることの多い仁美は何か理解したのかもしれない。


 ――――みんなで暖かい教室に戻って行った。



――――
――――


*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
977 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/05(日) 22:01:03.85 ID:xSFI4wKa0
2まどか
978 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/05(日) 22:02:46.12 ID:7ljBQInj0
2まどか
979 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/06(月) 00:26:29.23 ID:K3ReU8sN0
放課後



まどか「【貴方】くん。朝は渡せなかったけど、帰る前にこれを」


 鹿目さんが渡してくれたのは、昨日言っていたマフラーだ。

 鹿目さんのより幅が太めの赤色のマフラー。このデザインなら誰が着けるにも無難な感じだ。


貴方「おー、ありがとう! これもよく出来てるね」

まどか「そう言ってもらえてよかったぁ」

まどか「それと……わたしのほうこそ昨日はありがとうね。これも特技だって言ってくれて、少し自信を持てたから」

貴方「そんなのお礼言われることじゃないよ」

まどか「なんていうか、改めて手芸って楽しいなって思ったし、また一つ何か作ってみようかなって気になって」

まどか「最近はパトロールや訓練があったから少し離れてたんだけど……」


 鹿目さんの中で何かやる気のスイッチが入ったらしかった。


貴方「今度は何を作るの?」

まどか「それはまだ決まってないんだ」

まどか「冬だからまた編み物を作るのもいいし、季節に関わらず、ちょっとした刺繍やコースターづくりなんかもいいなあ」




1鹿目さんの作ったもの見てみたい
2なにかリクエストしてみる
3自由安価

 下2レス
980 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/06(月) 00:56:17.12 ID:2kCZ6SOh0
1
981 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/06(月) 00:56:28.95 ID:XM3eJjmqo
1
982 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/11(土) 00:35:05.97 ID:gYCbcSsI0


貴方「鹿目さんの作ったもの見てみたいな」

まどか「あ、それなら家庭科室にもいくつか飾ってあるよ!」


 家庭科室――教室とは違うフロアにあるし、部員でもない俺らが寄るのは授業でほんのたまにって程度だ。

 次がいつになるかもわからない。かといって放課後、部活動中に付近をうろつくのも勇気がいりそうだ。

 なにせ部員が女子ばっかりだから、俺みたいなのがいると確実に浮く。


貴方「家庭科室か……」

まどか「そこ以外だと……うちにはあるけど、身に着けられそうなものや使えそうなものがあったら持ってこようかな?」

まどか「新しいもの作ったら見せるね」



 まあ、さすがにそれだけのために家までお邪魔するのも気が引けるし。

 とにかく鹿目さんの熱意は伝わってきた。

 ――――そんな雑談を交えながら、今日も一緒に学校を出ていった。

983 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/11(土) 01:05:42.92 ID:gYCbcSsI0


貴方「そろそろ道はだいぶ雪がかかれて歩きやすくなってるね」

まどか「綺麗にしてくれた人に感謝しないとね」

貴方「今日はパトロール行く?行くならついてくけど」

まどか「うん。いこっか」


 昨日とは違って、途中の道を大きく曲がっていく。行先は話し合って決めているがいきあたりばったりだ。

 人のよく通る道は雪がどかされているものの、そこから少し外れると手の入っていない場所が出てくる。

 しかし、魔力の反応があるところというのは得てしてこんな人の立ち入らない場所ばっかりでもあった。


 ふわふわに積もった雪を踏みしめて足跡をつけるのは、これはこれで楽しくもある。

 ……これが、ただの革靴でなくしっかりと足を覆える長靴だったならだが。


貴方「ごめん、一旦帰って着替えてからにすればよかった……!」

まどか「そうだね。でもここまで来ちゃったんだし今は仕方ないよ」


 俺もズボンの裾が濡れる不快感はある。

 けど、鹿目さんは上着は着ていても下はスカートにニーハイソックスという軽装だ。余計に冷たそうに見えた。


まどか「使い魔の魔力もすぐそこなんだし……!はやく倒して、わたしたちが街の人を守らないと」

貴方「ああ……まあ、倒すまでは踏ん張るしかないな」


 鹿目さんの言葉にはいつになく強い意思を感じた。

 もちろん俺も同じ気持ちだ。けど、どこか新鮮に思えたのは普段自分の主張を強く出さない鹿目さんだからか。

984 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/11(土) 19:57:09.81 ID:gYCbcSsI0
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つぎの
そろそろタイトルネタが尽きてきたけど、多分この次スレでギャルゲスレは最後になりそう
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1594395036/
985 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/11(土) 20:27:30.47 ID:gYCbcSsI0


貴方「そういえば、巴さんやキュゥべえが言ってたっけ。俺たち以外は基本的に使い魔を倒さないって」

まどか「うん……言ってたね。グリーフシードを落とさないからって。杏子ちゃんも少し前まではそうだったんだっけ」

貴方「鹿目さんはそれ、どう思う?腹立たしく思ったりする?」


 使い魔を倒さないっていうのは、つまるところ自分さえよければいいって考えともとれるわけで。

 まっすぐに使命を受け入れて正義の味方やってる側としては、正直どうなんだと思ったりもする。


まどか「うーん……他の人がそう考えるなら強制はできないかな。同じ立場の仲間同士で争うことのほうが嫌だから」

まどか「でも、他の人がどうだってわたしは使い魔も魔女も倒すよ。わたしたちはそれでいいんじゃないかな?」

貴方「そうだね。違う意見を受け入れさせようとしたら、結局争うことになるんだもんな」


 ……今のでなんとなくわかった気がした。

 鹿目さんはあれこれと強く主張を押し付けることはしない。けど、ちゃんと自分の意見は持ってるんだ。


貴方「鹿目さんってしっかりしてるんだね。ちゃんと考えてるっていうか」

まどか「えっ、そうかな……それほどでもないよ」

まどか「でも……。わたしにとって魔法少女になれたことは誇りだから」

貴方「魔法少女になったこと自体が?」

まどか「うん。わたしって、魔法少女になるまで平凡だし何のとりえもないし、人の役に立てることなんてないって思ってたから」

まどか「今はこんなわたしでも誰かを助けることが出来るのがうれしいんだ。だから、精一杯頑張りたいなって」


 力強い意気込み。同時に感じたのは、少し卑屈に思える自己評価の低さだった。

 魔力の反応もかなり近づき、居場所の目処も立ってきた。使い魔相手とはいえ変なミスをして苦戦したりしないようにしないと。


まどか「結界はそこだね!」

貴方「ああ。変身しよう」



 ――――使い魔の潜伏する場所を突き止め、戦い始めてからは早かった。

 それほど数もいなかったし、逃げようとする使い魔も二人がかりで仕留めてすぐにもとの道に戻ってくる。


986 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/11(土) 21:41:14.43 ID:gYCbcSsI0


まどか「使い魔を倒して気が抜けたら、やっぱり寒いね。足がぐしょぐしょで冷たい」

貴方「それ俺も。靴の中まで入っちゃってるな。やっぱ革靴で雪の中歩き回るのは無謀だった」

まどか「次のとこ行く前に、今からでも着替えに帰る?」

貴方「そうしたほうがいいかな。風邪引いても困るし……まあ、魔法で治せるかもしれないけど」

まどか「魔法があるからって無理はよくないよ。魔力も限りがあるんだし……」


 それもそうだ。人通りの少ない道から大きい道路の方へと戻っていく。

 現在地からだと鹿目さんの家のほうが近そうだ。行ったことはないが、公園の近くと言ってたはずだ。

 それぞれ家に戻るとなると、少し待たせることになるかな。


貴方「……あ、そうだ!今日、巴さんから教えてもらったんだ。身体を温める魔法」

貴方「魔力を身体に覆うようにして熱を纏えばいいって。俺は授業中にやって、熱すぎて失敗したけど……」

まどか「失敗しちゃったんだ……?」

貴方「うまくコントロールできれば便利そうだけどね」

貴方「多分調整次第では暑いときに冷たくもできるんじゃないかな。氷の結界とか炎の結界ってのもないとも限らないし」

まどか「なるほど……たしかにそうだね」

貴方「もうひとつ、集中すれば感覚を操れないかみたいなことも言ってたけど……――――」


 そっちは魔法かどうかもわからない話。

 魔力の操作とか抽象的なことを言われるよりも魔法らしさを感じない分イメージがわきにくかった。

 追い詰められないと出来ないんじゃないか、という気もしてくる。


まどか「感覚? 魔法でそこまで出来るのかなあ……?」


 鹿目さんの反応も予想した通りだった。魔法は便利だけど、やりすぎるのは違う気がする。

 巴さんは、死んだら痛みすら感じられなくなるって言ってた。

 痛いのも寒いのも嫌だけど、最初からなんの感覚も感じなくなったらそれはそれで生きてる実感が遠くなるんじゃないだろうか。


 そんな話の途中、鹿目さんが何かを発見する。


まどか「あれ?そこの道のすみっこ」

貴方「ん?」

987 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/12(日) 00:25:57.34 ID:l4n910Bg0


 雪の積もった道の隅に、なにかが落ちている。

 誰かの落とし物かとも思った。黒くてふわふわした……。


まどか「……たいへん! 猫だよ、それもまだ子猫だよ!」

貴方「えっ!生きてる?」

まどか「息はしてるみたい。でもすごく冷たい。このままじゃ死んじゃうかも……あっ、そうだ!」


 子猫を雪の中から掬い上げ、鹿目さんが薄く桃色の光を輝かせる。さっき話した身体を温める魔法だ。

 俺が自分に向けてやった時にはコントロールをミスった魔法。

 基本的にこういう魔力の扱いっていうのは自分に向けるよりほかのものに向ける方が難しい。

 でも、鹿目さんの真剣な表情を見てると失敗する様子が浮かばなかった。


 やがて高い鳴き声が聞こえてきた。


まどか「よかったぁ……目を覚ましてくれて」

まどか「この子……わたしが学校にいくとき通る道でよく見かけてた子だ」

貴方「野良猫?かな?首輪もないし」

まどか「うん、たぶん」

貴方「もう大丈夫かな? ていうか何があったんだろう」


 見て取れることは、痩せていておなかをすかせていそうということだった。

 鹿目さんも同じことを思ったようだ。


まどか「家に何かあげられそうなものあったかな……うちこの近くなんだ」


 やっぱり、ほっとけない……よな。



1その間見てようか?
2何か買ってこようか?
3家で飼えたりってしないよね
4自由安価

 下2レス
988 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 00:33:00.74 ID:3zMlEUQzo
1
989 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/12(日) 00:33:52.98 ID:bEVT++t20
1
990 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/12(日) 01:41:15.35 ID:l4n910Bg0


貴方「とりにいくなら、その間見てようか?」

まどか「あ、うん。お願いするね」


 鹿目さんはそう言って足早に去っていった。

 目の前の猫に視線を移す。すると子猫らしい高い声で『みゃー』と鳴いた。

 人慣れしてるのか、幸い逃げる様子は見せなかった。頼ってきているようにも思える。

 まだ小さいのに、母親とははぐれてしまったのだろうか。飢えと寒さで弱ってしまったんだろう。


貴方「大変だな……野良猫ってのも」


 猫を膝で温めながら待っていると、それほど経たないうちに鹿目さんが戻ってきた。

 手には皿と牛乳。それから缶詰を持っていた。


まどか「牛乳だけじゃ足りないかもと思って、水煮缶ならいいかなって持ってきたんだけど……」


 サバの水煮缶を空けると、皿に出さないうちからすぐに顔を近づけて食いついてきた。

 腹を空かせていたのもあるだろうけど、とりあえず食べてくれないって心配はなさそうだ。

 むしろガツガツとたいらげていって、むせそうになってたことに心配したくらいだった。


まどか「お、落ち着いて食べていいんだよ。逃げたりしないから、ね?」

貴方「でも食べてくれてよかった」

まどか「これで元気になってくれるといいな……」


 猫のことが一段落すると、家から戻ってきた鹿目さんの格好が変わってないのも気になった。

 着替えてこようって話だったのに。

991 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/12(日) 01:42:26.51 ID:l4n910Bg0


貴方「そういえば、着替えてきてはいないんだね」

まどか「あ……時間かけたくないなって思ってて。急いでたから」


 昼休みのことといい、鹿目さんは自分よりも他人のことを優先する人なんだろう。

 今日までで少しずつ鹿目さんのことはわかってきた気がした。


貴方「そっか。また着替えに行って、パトロールする?」

まどか「うん。でも、もう少しこの子の様子を見てようかな」



 ……ご飯を食べ終えると、少し元気になったようでホッとする。

 猫が自分からどこかへ行くまで鹿目さんと一緒にしばらく様子を見ていた。




四回目【貴方】 32日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・守り合う仲間↑
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美


強制ENDまで【残り:3回】
992 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/16(木) 20:59:45.53 ID:S96vvvcx0
33日目



 人の歩く道からはすっかり雪の姿は消え、ほんのすみっこに名残が見えるくらいになった。

 昨日パトロールで行ったような人通りのない場所ならまだほとんどそのまま残ってるところもあるだろうか?

 なにはともあれ、あれだけ沸いていた教室の雰囲気も元通りだ。


貴方(今日はまだ来てないのか。揃って遅刻?)


 HRがもう少しで始まる時間になっても、なじみのあるいくつかの席が空席になっていた。

 いつも一緒に登校してるさやかたちの席だ。暁美さんを除いて、あのあたりは席が固まってるからごっそり空席だと寂しく感じる。


さやか「はよー! セーッ……フ?」

仁美「まだ先生は来てませんね。なんとか間に合ったみたいですわ」

ほむら「……それはなにより」


 どうしたんだろうかと思ってるとバタバタとやってきた。


貴方「今日は遅かったね。なんかあった?」

さやか「あー、まどかがね。なんか通学路で猫見つけたとか」

貴方「え、それって昨日の……?」

まどか「おはよう、【貴方】くん。うん、実は今朝茂みで昨日の子に会って……」


 話の途中でチャイムが鳴り、先生が入ってきた。

 本当にギリギリだったようだ。


まどか「ごめん、また今度ね」

貴方「ああ、うん」



――――
――――


*待ちに待った放課後です。
1下校前に校内でコミュ(キャラ指定)
2誰か誘ってパトロール行くか(キャラ指定・複数可)
3他の場所に寄り道
 ※人物指定はできません。また、知らない個人宅等も無理です。知り合いを誘うことはできます。

 下2レス
993 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 21:01:31.14 ID:wIGWLl+z0
1まどか
994 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 21:42:42.32 ID:Uq/4q2370
2まどさや
995 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/16(木) 22:20:27.05 ID:S96vvvcx0
放課後



 昼休みが終わった後、なんとなくテレパシーで話してるうちに今日の予定が決まった。

 放課後はさやかと鹿目さんと一緒にパトロールに行くことになっていた。

 どちらともなくアイコンタクトをして教室を出ようとすると、暁美さんに声をかけられる。


ほむら「どこへいくの?」

さやか「『さ・ん・ぽ』、だよ。正義のね」

ほむら「そう……」


 暁美さんの表情はわかりづらい。これはどちらかというと疎外感を感じてたりする反応なんだろうか。

 パトロールでもそれ以外でも、なんだかんだでみんな揃ってるとついてくることが多いタイプではあった。


貴方「……暁美さんも来る?」

ほむら「いえ……私は別に」


 しかし、今日はついてくる気はないようだった。

 予定通り三人で廊下を歩く。


さやか「ま、三人いれば十分だけどさ。てっきりまどかが心配でついてくるかと思ったのに」

さやか「まーでも最近そこまでべったりでもなくなってきたかな? 子離れってやつ?」

まどか「わたしはほむらちゃんの子供じゃないよ……」

さやか「ってのは冗談で……、なんかあったの? べったりでもなくなってきたけど、じっと見てることは多い気がするよ」

まどか「何もないと思うけど」

さやか「んー、やっぱ元からと言われれば元からな気もしてきたなあ……」

貴方「……」


 こっちはなにかあった、っていうのかな。

 でも、鹿目さんに対しても何か思うところがあるのか。


 結局その話題はそれ以上続くことなく、これからのパトロールの行き先についての話へと変わっていった。


996 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/16(木) 23:00:38.61 ID:S96vvvcx0


さやか「――――見て、このへんそのまま雪が残ってるよ!」


 学校を出てから街を回っていると、

 人気のない工業地帯の隅に足を踏み入れた時にさやかが急にテンションを上げて言った。


さやか「近くの魔女倒したらさ、せっかくだし遊ばない?」

貴方「昨日の二の舞にはなりたくないな……」

さやか「昨日?なにがあったの?」

まどか「パトロールで雪積もってるところ歩いてたら靴の中びしゃびしゃになっちゃって」

さやか「せっかくこのへんなら人目にもつかないしちょうどいいと思ったんだけどな。あ、なんなら変身するとか――」

まどか「いくら人がそうそう来ないっていっても、うっかり見られたりしないかな!?」

さやか「別にあたしたち、見られたら消滅するとか、カエルとか人ならざるものになっちゃうってわけでもないんだよ?」

まどか「それはそうだけど……。うーん、それもそっか。訓練とかも人目につかないとこ選んでやってるだけだもんね……」


 鹿目さんも意外と納得したようだった。

 それにしても、さやかも怖いこと言うな。それにちょっと悪ノリしてみた。


貴方「でも、それってさ……誰が証明できるの?」

さやか「え!?いやでもそんな――」

貴方「聞いてないからってのはナシだよ。この中で誰か素質も持たない一般人に正体とか変身した姿見られたことはある?消えてからじゃ取り返しはつかない……」

さやか「怖いこと言うなよおおお!!」

貴方「ま、ないと思うけどね。そんな危険があるならそれこそ訓練の時言うだろうし」

まどか「とりあえず魔女たおしにいこっか。あっちかな?それにたしか……杏子ちゃんってお父さんに知られたんじゃなかったっけ?」

さやか「あ、そっか! そうじゃん! もー、ビビらせんなよ」


 適当にビビらせるだけビビらせて、本題のパトロールに心を切り替えていった。

 一応車の通る道は綺麗に片付いているから結界のある近くまでは足を取られなさそうだ。

997 : ◆xjSC8AOvWI [saga]:2020/07/16(木) 23:33:23.47 ID:S96vvvcx0
――――
――――


 ――――遠近中と全距離に隙のない取り合わせ。

 さやかか鹿目さん、どちらかと組んで二人でもそれほど苦戦した覚えはなかったし、三人いれば割と早くに片付いた。


 パトロールを終えると結局遊んでいた。

 人に見られないことを前提に変身して身体能力を解放しての雪合戦は、昨日の昼休みにやったのとは比べ物にならないくらい苛烈を極めていた。


さやか「なんかこれ、結構いい訓練になってない!?」

貴方「たしかにこれは遊びっていうより……!」


 雪の剛速球が飛び交う。

 回避する動きも戦闘中や組手でのそれに近いものになっていた。主に動きの速いさやかに当てるのが至難の技になっている。

 そのうえ、動きが速いってことは回り込まれるのも速い。


まどか「きゃあっ、つめた!」

さやか「やったー、背中もーらい!」

まどか「うう、なかなかさやかちゃんに当てられない〜……」


 鹿目さんが雪のついた部分を払っている。

 よくよく考えてみれば制服より衣装のほうが薄着だけど、変身中のほうが寒さは感じない。

 魔力を纏って和らげるっていうのはこれと似たようなものだろうか。


貴方『鹿目さん、協力して! 奴をやっつけるぞ!』

まどか『え、うん!』


 ――とりあえず、さやか打倒は徒党を組んで攻める必要があると判断。


さやか「えっ、何!?急に動きが変わって――わぶっ!?」

貴方「よしっ!」

まどか「うまくいったね」



 さすがに明日にはもう遊べるほど残ってないかな。

 投擲と回避とコンビネーションを鍛えつつ、昨日から残っていた雪を楽しんだ。



四回目【貴方】 33日目終了

[知り合い]
・鹿目まどか・・・守り合う仲間
・美樹さやか・・・親友
・志筑仁美・・・親友
・暁美ほむら・・・気まずい
・佐倉杏子・・・仲間
・巴マミ・・・親友

[攻略済]
美樹さやか
暁美ほむら1
巴マミ
志筑仁美


強制ENDまで【残り:3回】
998 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/16(木) 23:58:11.12 ID:q06TMxFMo
>>984
もう二度と憑き物は出さないと誓ってください
ギャルゲーでオカルトはジンクスまでしか許されない
999 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/17(金) 00:06:58.53 ID:NBTIfJcS0
a
1000 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/07/17(金) 00:09:09.18 ID:NBTIfJcS0
埋め
1001 :1001 :Over 1000 Thread
                     ___, - 、
                    /_____)
.                    | | /   ヽ || 父さんな、会社辞めて小説で食っていこうと思うんだ
                    |_|  ┃ ┃  ||  
                   (/   ⊂⊃  ヽ)        /  ̄ ̄ ̄ \
  \僕はSS!/           \_/  !        ( ( (ヽ     ヽ
                   ,\ _____ /、       | −、ヽ\     !  <私は二次創作
   ゝ/  ̄ ̄ ̄ \     /. \/ ̄\/   .\     | ・ |─ |__   /
   / _____ヽ    |  |  _┌l⊂⊃l  |  |    ┌ - ′  )   /
   | | /  ─ 、−、!    |  |  / ∋ |__|  |  |    ヽ  /   ヽ <
   |__|─ |   ・| ・ |    |  /`, ──── 、 |  |     ` ─┐  ?h ̄
   (   ` ─ o−i    ヽ /         \ .ノ_      .j ̄ ̄ |
    ヽ、  ┬─┬ノ / ̄ ./            ヽ- 、\    /   ̄ ヽ\
  // /ヽ─| | ♯|  /   i  ぼくオリジナル   | ..) ) \  i  ./   |\\
  | |  /  `i'lノ))┘/ , ─│             !-l⊂⊃l┐__ヽ__/\ / |   | |
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