過去ログ - 安部菜々「その先も、ずっとずーっとウサミン星
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1:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:17:37.73 ID:mnHvmUBA0
菜々さんがデビューしてから10年後のお話です。
よろしくお願いします。

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2:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:18:47.01 ID:mnHvmUBA0
 春が来て、桜が咲く。
 夏が来て、木々が緑に色ずく。
 秋が来て、山々が紅葉に染まる。
 冬が来て、世界が白で多い尽くされる。
 そして、長い冬を経てまた春が来る。
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:20:01.02 ID:mnHvmUBA0
-----
 
 春の日差ざしが街を照らし、若葉の香りが混ざった風が吹く。爽やかな春の朝。

「ああー、遅れちゃう遅れちゃう!」
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:23:25.77 ID:mnHvmUBA0
「おはようございまーす」

 勢いよく事務所のドアを開けて、精一杯挨拶をします。この瞬間だけは疲労なんてなんのそのっ!
 現役の時ほど体は動かなくなった。ダンスなんて以ての外だし、歩く速度だってどんどん遅くなっていく。
 だけど、朝一番の挨拶だけはあの時からずっと、事務所全体に響くくらいに出している。
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:24:38.07 ID:mnHvmUBA0
「よ、どうしたんだ、ナナ」

 そんなナナの耳に、慣れ親しんだ声が届いた。

「は!? プロデューサーさん?」
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:25:14.91 ID:mnHvmUBA0
「そういえば」

 そう言うと、プロデューサーさんは壁に掲げられたポスターを指差します。
 そこには、ピンク色にデコレートされたポップなフォントでこう書かれてます。

以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:26:06.50 ID:mnHvmUBA0
 アイドルになりたい――
 そんな漠然とした願いだけを抱えたナナは、メイドカフェでアルバイトをしながらただ只管にオーディションに挑んでいました。
 けれど、結果は芳しくありませんでした。
 それは当然です。

以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:27:47.78 ID:mnHvmUBA0
「自分は中つ国が実在すると思っている」

 その人は、ナナをスカウトする時にそんなことを言いました。

「中つ国?」
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:28:57.33 ID:mnHvmUBA0
「ゼテギネア暦も存在するし、遥か昔宇宙の彼方ではジェダイの騎士とシスの暗黒卿がフォースで戦っていたとも思う」

「ゲームも映画もファンタジーもごった煮じゃないですか!」

 思わずキャラ作りも忘れて突っ込みを入れてました。
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:31:58.08 ID:mnHvmUBA0
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 それからは、休むまもなく駆け抜けていく日々でした。
 仕事先への挨拶とレッスン。先輩のアイドルたちのサポート。
 そうして小さな仕事をこなしていくうちに、少しずつ増えていく安部菜々のアイドルとしても仕事。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:33:24.20 ID:mnHvmUBA0
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 ところで、ナナは今までの生涯で二人だけ、自分よりも夢見がちな人に出会っています。
 一人はプロデューサーさん。もう一人は、あの子です。

以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:34:23.33 ID:mnHvmUBA0
「ありがとうございます、菜々さん」

 瞳にうっすら涙を浮かべながらも、その子は菜々をまっすぐに見て感謝の言葉をくれたんです。
 信じられますか? 夢を壊したナナに、あの子は感謝の言葉をくれたんです。

以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:35:25.12 ID:mnHvmUBA0
「なら、君がウサミン星を語り継いでみないか」

 その時から、ナナがステージに立つための『設定』だったウサミン星は、沢山の人の意思が紡ぐ『物語』に生まれ変わったんです。

 ウサミン星から安部菜々を追いかけてきた、ちょっとあわてんぼうの女の子。
以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:36:24.77 ID:mnHvmUBA0
『ウサミン星交流開始十周年記念祭』

 それは、ナナがデビューしてから10年。いまや5人に増えたウサミン星人たちの節目のイベント。
 そこに、ナナは特別に出演させてもらえることになりました。
 と、入っても実際にステージに立つ訳ではないです。遠いウサミン星から、音声だけでファンに感謝を伝える。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:36:55.06 ID:mnHvmUBA0

 前に、川島さんが言っていました。

 アイドルは、ふわっとしたイメージだからこそみんなが憧れて、追いかけるもの。

以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:37:42.70 ID:mnHvmUBA0
「最初はノートの角にちょっとだけ書いた、ツギハギだらけの夢見るだけだった女の子妄想」

 それが、ナナの始まり。

「いつかそれが夢の形を借りた呪いになって、ナナを蝕みました。だけど、王子様は呪いを希望に変えてくれました」
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:38:35.21 ID:mnHvmUBA0
「夢見がちな俺に、まだ夢を見させてくれますか?」

「あはっ、なんか立場が逆ですね」

「ずっとこうしてきただろ。お互いに一緒に歩いてきたんじゃないか」
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2016/02/14(日) 18:39:36.80 ID:mnHvmUBA0
以上となります。長々と失礼しました。


19:名無しNIPPER[sage]
2016/02/14(日) 19:12:11.82 ID:L7UtwAvJO
おつ


20:名無しNIPPER
2016/02/14(日) 19:31:07.49 ID:+SvWL0eKO
めちゃくちゃ読みづらいのはなんで



21:名無しNIPPER[sage]
2016/02/14(日) 19:40:48.83 ID:mnHvmUBA0
>めちゃくちゃ読みづらいのはなんで
大変申し訳ないです。
課題とし、他の方々の投稿を読ませていただき勉強して改善していきます。

読み返すと、タイトルの括弧が閉じていない、一箇所トールキンがトルーキンになってるなど、見直してミスが目立ち、恥ずかしい限りです。
以下略



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