まゆ「Dear my moon」
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12: ◆0PxB4V7kSI[sage saga]
2017/09/08(金) 00:54:51.61 ID:xMQ2bOga0
「ええ、そんな……プロデューサーさん無しだと……もりくぼの責任も重大……」

早くもプレッシャーで胃を痛めそうになる森久保。
勿論、今まで一人一人の誕生日を大切にしてきたプロデューサーのことである。
努力に努力を重ねた末のどうしようもない結末であり、
以下略 AAS



13: ◆0PxB4V7kSI[sage saga]
2017/09/08(金) 01:07:42.95 ID:xMQ2bOga0
事務所から、数十分といったところか。
夜の都会の街並みを抜け、少し田舎然とした場所で車は停止した。

「よし、着いたぞ」

以下略 AAS



14: ◆0PxB4V7kSI[sage saga]
2017/09/08(金) 01:16:54.87 ID:xMQ2bOga0
星々の灯り以外に頼るものなどない暗夜、
二人は足元に意識を集中させ、苔むした階段を一段一段と丁寧に登っていく。
石段を登りきると、今度は舗装されていない真っ黒な坂を上っていく。
その中途で土に濡れた三毛猫が忙しそうに通り過ぎて行き、虫は静かに合唱していた。

以下略 AAS



15: ◆0PxB4V7kSI[sage saga]
2017/09/08(金) 01:23:14.75 ID:xMQ2bOga0
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16: ◆0PxB4V7kSI[sage saga]
2017/09/08(金) 01:33:13.57 ID:xMQ2bOga0
「……月が綺麗ですね、プロデューサーさん」

「…………ああ、そうだな」

小さな世界から、大きな月を見上げた。
以下略 AAS



17: ◆0PxB4V7kSI[sage saga]
2017/09/08(金) 01:37:51.80 ID:xMQ2bOga0
多幸感で胸がつっかえそうになる中、まゆは深い息と共にその言葉を吐き出した。

「奏さんが言ってました。アイドルとプロデューサーは、まるで月と太陽のようだ、って。
太陽が居てくれるからこそ、月は輝ける。アイドルもそうだと。
明るい光で照らしてくれたから、私達は真っ暗闇から輝きを放つことが出来たんだって」
以下略 AAS



18: ◆0PxB4V7kSI[sage saga]
2017/09/08(金) 01:42:48.90 ID:xMQ2bOga0
「…………これが、俺からお前への誕生日プレゼントだ。
今この場所で、開けてみてくれないか」

そう言って、プロデューサーはまゆに包装された箱を手渡した。

以下略 AAS



19: ◆0PxB4V7kSI[sage saga]
2017/09/08(金) 02:01:58.38 ID:xMQ2bOga0
……赤い月光だけが視界を覆う中、暫し舞台は静寂に包まれていた。
とてもとても長い沈黙に思えたが、
実際のところあれから数分程度だったのだが。

「……プロデューサー、さん。手を……出してくれませんか?」
以下略 AAS



20: ◆0PxB4V7kSI[sage saga]
2017/09/08(金) 02:14:08.60 ID:xMQ2bOga0
嬉し涙を浮かべながらも、余裕そうな表情でまゆはプロデューサーを見つめて言う。

「まゆは『いつでも』準備できてますって、言ってましたよね?
あれは冗談なんかじゃないですから。まゆはいつだって本気です。
だから……貴方へと贈るエンゲージリングだって、持ち歩いてて当然ですから♪」
以下略 AAS



21: ◆0PxB4V7kSI[sage saga]
2017/09/08(金) 02:33:58.44 ID:xMQ2bOga0
婚約指輪(エンゲージリング)。一般的には、男性が愛の告白をするために女性に贈るもの、とされている。
でも、女性が男性へ贈ってはいけないという決まりなどない。
事実、両思いのカップルがお互いに指輪を渡すことだって普通にあるのだ。

それは、一つの約束。今はまだすぐには結婚できないけれど、きっといつか2つめを渡す日が来るから。
以下略 AAS



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