紬「フェアリーのFはフォーエバーのF…?合言葉?」
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6: ◆a/VLka4bp3Eo
2018/06/30(土) 18:56:04.28 ID:KY+4F9Bu0
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姫たちが求めたのはその人自身。
天使たちが求めたのはその人の愛。
では妖精たちが求めるのは?
以下略 AAS



7: ◆a/VLka4bp3Eo
2018/06/30(土) 18:56:50.25 ID:KY+4F9Bu0
「と、いうことなの」

 そこは劇場の中の一室……ではない。
 どこぞのお姫様たちならともかく、妖精たちは劇場内の施設を勝手に占有したりはしない。
 というか、できないのである。フェアリースターズには765のご意見番、委員長以上に委員長らしい、恐怖の眼鏡こと秋月律子がいる。
以下略 AAS



8: ◆a/VLka4bp3Eo
2018/06/30(土) 18:58:02.84 ID:KY+4F9Bu0
「私もプロデューサーくんの仮眠室で寝泊まりすることあるわよ?」
「知ってます。潰れた時に運んできてもらうんですよね?」
「うん、そうだけど」

 と純真無垢な笑顔を浮かべるのは百瀬莉緒。
以下略 AAS



9: ◆a/VLka4bp3Eo
2018/06/30(土) 18:58:33.59 ID:KY+4F9Bu0
「だから私はやっぱり自分の歌声でプロデューサーに目覚めて欲しいの」
「わかります。たとえ心が離れても、たとえ一緒にいれなくても自分の歌声だけは聞いてほしい。さすが千早さんです」
「わかります。たとえ全部自分にしてくれていたことを覚えていても不安になるんです。だから形を残したい。さすが千早さんです」
「なんなん……」
「紬さんにもそういったことがあるのではないでしょうか」
以下略 AAS



10: ◆a/VLka4bp3Eo
2018/06/30(土) 18:59:01.37 ID:KY+4F9Bu0
「お兄ちゃんとキス……!?」
「話半分にきいときなさいよ、本人は口を割ってないわ。
 どーせ春香あたりが話をおっきくしたんでしょ」
「伊織は豪胆ですわね……」
「口を割ってないってことは本人に聞いてるのよ……」
以下略 AAS



11: ◆a/VLka4bp3Eo
2018/06/30(土) 18:59:40.55 ID:KY+4F9Bu0
 ともかくも。
 妖精とは姫たちや天使たちとは違い、基本的に何か表だって行動するわけでもない。
 ただああでもない、こうでもない、と思索を巡らすものの、直接彼女らの想い人の部屋に殴り込んだり、殴り込んだアホどもを止めるために実力行使にでたりするわけでもない。
 当然ありあまる財力を持っていても、とある青年の部屋に盗聴器やカメラを仕掛けようともしないし、仕掛けようとした奴らを止めるためにやっぱり実力行使にでたりするわけがないのだ。
 つまるところ。
以下略 AAS



12: ◆a/VLka4bp3Eo
2018/06/30(土) 19:00:17.79 ID:KY+4F9Bu0
 空にはまだ月はない。
 夕日は雲と眼下を染め上げている。
 見渡せば、ネオンや街灯がそこらに光を灯し、ビルもまたその中から光を放っている。
 すぐそばの道路でも、ヘッドライトをつけたばかりの車が走り始めていた。

以下略 AAS



13: ◆a/VLka4bp3Eo
2018/06/30(土) 19:00:47.88 ID:KY+4F9Bu0
 なんだ、お前がよんだのか、とそう答えそうになった。
 浮世離れした、という言葉が大概浮世離れしている劇場の中でも最も似合う女がそこにはいた。

 四条貴音。
 苗字からして大概浮世離れしているが、名前もタカネときたものだ。
以下略 AAS



14: ◆a/VLka4bp3Eo
2018/06/30(土) 19:02:10.80 ID:KY+4F9Bu0
「……考えてることがばれてるって怖いな。
 いや可憐も似たようなことできるけど」
「プロデューサーの視線が不躾だったからわかっただけにすぎません。
 わたくしはあの者とは違います」
「すげえよなあ……こっちが発情してるのが常にフルオープンとか。
以下略 AAS



15: ◆a/VLka4bp3Eo
2018/06/30(土) 19:02:51.34 ID:KY+4F9Bu0
 プロデューサー業に未練などない。
 やってることは楽しいし苦しいしやりがいはあるけど給料は人並みだ。
 きっと、高木という男に義理を感じていなければ、ここまでこの仕事を続けることはなかっただろう。
 アイドルは可愛いがそれだけでできる仕事でもない。当たり前だが。

以下略 AAS



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