19:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 21:06:22.57 ID:u50g9+A20
  
  
  
  
  文香と事務所を出た時には、周囲は夜が強くなっていた。 
20:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 21:09:09.99 ID:u50g9+A20
  
  
 「私と文香、どっちが魅力的とか、そういう問題を考える方が馬鹿らしくない?」 
  
  
21:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 21:10:55.22 ID:u50g9+A20
  
  
 「そう……ですよね……」 
  
  
22:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 21:13:26.50 ID:u50g9+A20
  
  
  
  
  文香は、上手くなるのは万里の道だなんて言葉を使った。 
23:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 21:33:57.00 ID:u50g9+A20
   
  
 「あっ、カナデちゃんニーハオ〜」 
  
  
24:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 21:35:29.61 ID:u50g9+A20
  
  
  クスクスと笑っていたフレちゃんは、目線を私の手元に向けた。 
  
  
25:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 21:37:58.64 ID:u50g9+A20
  
  
  部屋につくと、そこには噂の元文学少女である文香の姿があった。 
  
  文香はいつものようにソファーで本に目を落としていた。 
26:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 21:40:00.99 ID:u50g9+A20
  
  
 「しかしあれだねー、奇跡みたいに同期のみんなが揃ってるねー。あとはユッキーだけなんだけどー……」 
  
  
27:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 21:42:06.09 ID:u50g9+A20
  
  
 「ほらほら、ユッキー……じゃなくてニナちゃん。そろそろレッスンだよー」 
  
 「もーそんな時間でやがるんですか?」 
28:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 21:45:21.53 ID:u50g9+A20
  
  
  
  口の中に広がった冷たい苦みに、私は眉間に皺を寄せたけど、何でもないようにカップを傾け続けた。 
  
29:名無しNIPPER
2021/11/27(土) 21:47:00.80 ID:u50g9+A20
  
  
 「練習でうまくいかないことがあった日などは……すぐに帰りたくなかったので。よくここで本を読んでいました……」 
  
 「あら、そうだったんだ」 
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