6:1[sage]
2010/05/30(日) 02:38:44.51 ID:1o/NXgko
すでに満月も傾いていた。
もう夜更けもいいところだが、森羅万象の天然の中で完全に沈黙がおりることはない。
耳を澄ますと虫たちの合唱は無論のこと、夜行性の獣モンスターの鳴き声も遠く響いている。
いくら闇の力を業とする精霊使いでも、不慣れな外界での夜は決して油断ならない。
7:1[sage]
2010/05/30(日) 02:39:23.48 ID:1o/NXgko
小一時間ほど歩いただろうか。
寝静まった木々が次第にまばらになっていき、ある地点で唐突に視界がひらけた。
(……あった)
8:1[sage]
2010/05/30(日) 02:42:09.90 ID:1o/NXgko
背筋に一気に緊張が走る。
ダルクは臨戦態勢を整え、黒い影の動向を見守った。
ときどきチャポンチャポンと水音を立てていることから、なにか水作業の真っ最中らしい。
(夜行性のモンスターか……?)
9:1[sage]
2010/05/30(日) 02:43:43.92 ID:1o/NXgko
自分と同じくらいの年と思しき女の子が、泉で水浴びをしていた。
ハダカだ。直立した恰好で、一糸まとわぬ白肌を惜しげもなく晒している。
体型は絶妙な均整美を誇っており、髪の天辺から水に沈んでいるフトモモに至るまで、まるで動く芸術。
その細い指で水面を撫ぜ、そのまま掬った水を自分の身体に染み込ませるように塗る。
動作の一つ一つがとてつもなく優美で、現実から隔てた幻想情景が頭の中を馳せていく。
10:1[sage]
2010/05/30(日) 02:50:48.93 ID:1o/NXgko
(いくぞ)
使い魔に囁き、ダルクは音を立てないよう注意深く身を引いた。
引いたには引いたが、やはりすんなりとは立ち去れない。
11:1[sage]
2010/05/30(日) 02:54:29.31 ID:1o/NXgko
書き溜め終わり
以後1、2レスペースのまったり更新をご了承下さい
とりあえず全員登場させるまでは書き上げるつもりです
ではまた
12:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga sage]
2010/05/30(日) 02:57:38.54 ID:C.5zaQk0
乙、今出たのはエリアかな?
13:1[sage]
2010/05/30(日) 03:31:57.98 ID:JV0o9.SO
>>12
即行2get素敵です。読んでくれてありがとうございます
そうですエリアです。おいおい書いていきます
14:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]
2010/05/30(日) 10:07:23.27 ID:UyWn1DEo
ダルクの腕の壊れた手錠はちゃんと物語に絡んでくるんだろうか
15:1[sage]
2010/05/30(日) 17:35:40.69 ID:1o/NXgko
――――
――
……
彼女の後ろ姿が見える。
16:1[sage]
2010/05/30(日) 17:37:12.85 ID:1o/NXgko
「ここは私の家だよ。傷、大丈夫?」
言いながら、彼女はダルクの頭に手をやった。
至近距離。
め、目の前に胸が……スカートが……。
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