過去ログ - 番外個体「――ただいま、帰ったよ」
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207:1 ◆3vMMlAilaQ[saga]
2010/12/09(木) 22:27:16.08 ID:JQ0q84U0
番外個体がゲラゲラと笑うけれど、その姿はどこか弱々しくて、一方通行を不安にさせる。
何か言い淀んでいるような、無理しているような。そんな気がしてならないのだ。
そんな心配をする一方通行にはお構いなしに番外個体はというと、
208:1 ◆3vMMlAilaQ[saga]
2010/12/09(木) 22:30:40.69 ID:JQ0q84U0
「さっむー。おでんおでん」
コンビニから少し歩いたところにある公園のベンチに、番外個体と一方通行は並んで座っていた。
二人の間に置かれたおでんの容器からもくもくと湯気が上がっている。
209:1 ◆3vMMlAilaQ[saga]
2010/12/09(木) 22:31:54.31 ID:JQ0q84U0
「……死ぬかと思ったんだけど」
「そりゃ餅喉に詰まらせて死ぬ老人は沢山、っ痛ェ!」
210:1 ◆3vMMlAilaQ[saga]
2010/12/09(木) 22:33:22.93 ID:JQ0q84U0
「なンだよ女って。気配も無かったし『死角移動』でもねェ限り背中をとられるなンて事は、」
一方通行がそう言いながら後ろをゆっくり振り向こうとしたとき、
211:1 ◆3vMMlAilaQ[saga]
2010/12/09(木) 22:34:55.76 ID:JQ0q84U0
「……オマエって本当悪意の塊だよな」
公園を出て二人で帰路に就く。
212:1 ◆3vMMlAilaQ[saga]
2010/12/09(木) 22:37:26.68 ID:JQ0q84U0
気がつけばマンションに到着していたので、オートロックを解除してマンションの中に入っていく。
部屋まで歩いている途中で番外個体が挨拶したのだが、
213:1 ◆3vMMlAilaQ[saga]
2010/12/09(木) 22:40:16.14 ID:JQ0q84U0
「……番外個体」
てっきりチェーンでも掛けられているかと思ったがそれもなく、すんなりと開いた玄関。
214:1 ◆3vMMlAilaQ[saga]
2010/12/09(木) 22:42:38.39 ID:JQ0q84U0
静かな静寂が訪れて、どれくらい経ったか分からない。
一方通行には1分にも1時間にも感じられ、おかしくなった時間の感覚は何の役にも立たなかった。
215:1 ◆3vMMlAilaQ[saga]
2010/12/09(木) 22:44:24.31 ID:JQ0q84U0
「……やっぱり、ミサカがクローンだったからかな」
微かな振動と共に、番外個体の声が直ぐ近くから聞こえた。
216:1 ◆3vMMlAilaQ[saga]
2010/12/09(木) 22:45:51.65 ID:JQ0q84U0
何と答えて良いか分からなかった。
「別に、あなたのせいで第三次製造計画が立案、結果としてこのミサカが作られた事を恨んでるわけじゃない。
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