83:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/19(水) 18:24:02.48 ID:Z9/RKEgRo
感情は成長する。それはまるで雪ダルマだ。
一度転がりだした小さなココロのカケラは何もせずとも少しずつ膨れ上がっていく。
溶けて消えてしまうこともあるだろう。でも私の場合、幸か不幸かそんな事はなかった。
新雪は常に降り続け、行く先には常に新しい淡雪が積もっていた。
84:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/19(水) 18:26:36.83 ID:Z9/RKEgRo
恋に恋する事なんてなかったけれど、私だって女の子だ。恋愛劇が嫌いなはずもない。
周りからは似合わないと言われるけれどコンビニで漫画雑誌を立ち読みしたりもする。
そういう少年少女向けの雑誌には大抵いくつか恋愛ものが連載されているのだ。
だって私くらいの年齢はどうしたってそういう話が好きなのだから。
85:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/19(水) 18:27:35.64 ID:Z9/RKEgRo
「――」
ふと会話が途切れた。
それがどうしてかはこの際あまり重要じゃない。
さっきまでならお互いにばつの悪そうな顔を浮かべて視線を逸らしてしまっていたのだけど。
86:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/19(水) 18:30:01.11 ID:Z9/RKEgRo
「……あ」
そのアイツの横顔のむこう、いい物を見つけた。
私はここぞとばかりにアイツの手を取って、有無を言わさず引っ張った。
87:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/19(水) 18:31:18.03 ID:Z9/RKEgRo
「ぐっ……おおぉ……」
「甘いもの嫌い?」
と言いつつ私はそれはないと確信していた。さっきチョコパイ食べてたもん。
88:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/19(水) 18:33:29.29 ID:Z9/RKEgRo
マナーがよろしくないと自覚しつつ歩きながら食べる。
出るゴミは包み紙程度だ。その辺にいくらでもあるコンビニのゴミ箱にでも捨てればいい。
ゴミ清掃ロボットに向けて投げつけるのはどこぞの夢の国みたいでなんかヤダ。
「どう?」
89:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/19(水) 18:35:09.18 ID:Z9/RKEgRo
「どう?」
「……甘い」
「アンタそれ以外に言えないの?」
90:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/19(水) 19:32:23.34 ID:x0sSSLhQo
甘いわー…
91:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/19(水) 20:10:15.99 ID:B5HE/kc3o
週の途中に投下がくるとは!
モノローグが素敵です。
次が何時なのか、待ちどおしい!
92:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/19(水) 21:47:45.37 ID:0FTCYc3IO
なにこいつら甘すぎだろ…
93:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/19(水) 21:55:38.13 ID:2IpCXldyo
とりあえず、この甘さが今二人が感じているのと同じ甘さなんですね、解ります
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