542:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:54:22.50 ID:J4PEtpCFo
美琴は八月の後半につんつん頭の少年に遭遇し、一方通行の狂った計画を話した。
彼はそれに応え、何の見返りも求めずに戦い、勝利した。
もう不毛な争いは終わった。
543:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:55:34.08 ID:J4PEtpCFo
彼女はあの時の事を不意に思い出すたびに、ゆらと自分の内面に形容しがたい憎悪の念が吹き出るのを知覚する。
かといって、とりたてて何か復讐しようとかそういう気持ちになるのではない。
しかし、実際に一方通行やあの女達にまた会ったらどうなるのだろうか?と美琴は思う。
544:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:56:19.50 ID:J4PEtpCFo
(うわ、野球部邪魔…)
大会に向けての追い込み練習だかしらないが、美琴にとってはただの邪魔な壁程度にしか映らない野球部。
その何十人もの列が通過していくと佐天と話している人達が土手から降りていくのがちらと見えた。
545:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:56:45.64 ID:J4PEtpCFo
――調布の市街地
ステファニーはホテルでゆっくりと沈みゆく太陽を眺めていた。
高層ビル群に隣接してるこのホテルから見る学園都市の夕日は格別だった。
546:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 02:02:34.58 ID:J4PEtpCFo
「デーニッツ」
『レーダー』
「ウルトラ」
547:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 02:04:28.53 ID:J4PEtpCFo
「俺がアイテムの連絡係の護衛役に抜擢された」
「ええ!?本当ですか?」
548:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 02:04:54.41 ID:J4PEtpCFo
――木原数多が勤務しているとあるオフィス
顔に刺青が入った男を見たことがあるか?
あまり居ないだろう。
549:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 02:05:34.32 ID:J4PEtpCFo
数多の間延びした声とは裏腹にザッ!と数十人の隊員の踵を揃える音が聞こえてくる。
彼はその音が自分の耳に届くか否かという時に淡々とした口調で話し始めた。
「妹からオーダーが入った。アイテムのボディガードとアイテムの連絡係の監視、それと、あ、そーだ、忘れてた、あと、肝心のアイテムの監視だ」
550:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 02:06:03.50 ID:J4PEtpCFo
妹の感じ取った不穏な雰囲気を信じ、最低限の兵力だけれども油断せず監視に当たれと厳命する。
顔にトライバルの様な刺青の入った数多は腕を組みながら指示する。
猟犬部隊で名前が上がった選抜要員達は木原の指示通りに動く駒だ。
551:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 02:06:29.75 ID:J4PEtpCFo
――移動中の車内 オスカー オーソン
オスカーはフレンダが暮らしていると言われているアイテムの共同アジトに向かっていた。
同僚の隊員が送る車の助手席に腰を落ち着かせているオスカーは折角、定時で上がれたのにと内心に愚痴る。
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