51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/06(日) 23:39:35.16 ID:cWK+k8160
積雪が手を叩く。
武器に愛された
呪われた者のオーダー。
『敵性を殲滅せよ』
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2011/03/06(日) 23:41:35.87 ID:cWK+k8160
「…いいでしょう。これで研究所の皆様方に喜んでいただけますね。」
胸から取り出したノートにメモを取りながら
満足げに頷く積雪だった。
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2011/03/06(日) 23:42:25.28 ID:cWK+k8160
まず聞こえたのは
カツコツ、という足音だった。
そして
ドレスの少女が現れた。
少女は笑みを浮かべて積雪に話しかける。
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2011/03/06(日) 23:44:06.55 ID:cWK+k8160
『心理定規』
対象と自身の心理的な距離感を概数値化し
調節することでその通りの間柄になることができる。
55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/06(日) 23:45:37.49 ID:cWK+k8160
「1週間くらいで物を握れるくらいには慣れるでしょう。慣れですよ、慣れ。」
「ふーん。義手って、もっと野暮ったいと思ったけど、案外かっこいいのね。」
愛織の左手を握り締めたまま、右手をつんつんする『心理定規』。
56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/06(日) 23:47:02.05 ID:cWK+k8160
積雪は面食らったように唸る。
「…便利な能力ですね、『窒素装甲』。」
「望んで手に入れたものでは、超ないですけどね。」
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2011/03/06(日) 23:49:01.14 ID:cWK+k8160
「その通りです。まあ――曲識くんとの友人関係の延長といったところですか。
彼とは音楽、つまり仕事以外のところで繋がっていたかったですから。」
『罪口』とか『零崎』とかは関係なく。
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2011/03/06(日) 23:50:41.79 ID:cWK+k8160
「愛織さん。妹に玉砕を望む兄など存在しません。
軋識さんも曲識くんも、あなたには幸せに生きて欲しいと思っていると思いますよ?」
「積雪さん…」
59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/06(日) 23:52:04.94 ID:cWK+k8160
「それに、報復をしなくても『戦う者』であり続ければよいのです。それだけのことですよ。」
積雪は半ば強引に結論を出した。
愛織には前を向いて生きて欲しかった。
これ以上同じ話題では余計に暗い気持ちにさせてしまうだろうし。
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2011/03/06(日) 23:53:22.39 ID:cWK+k8160
「はい。ああ、『罪口』との取引は初めてですか。」
ここで笑顔が営業スマイルっぽくなった。
つまり嘘くさくなった。
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