82:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/08(火) 00:21:57.35 ID:IsVcDC9H0
「確かに私も、面白いものには価値を感じるし、興味もある。」
狐面の男の背後から声がした。
大して驚きもせずに振り返ると
金髪の――人間の形をしたものが立っていた。
83:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/08(火) 00:23:07.34 ID:IsVcDC9H0
「エイワス…。どういうつもりだ?」
唸るような声で尋ねる容器の中の男。
呪うようにつぶやく容器の中の男。
声色からは――
84:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/08(火) 00:24:17.61 ID:IsVcDC9H0
「そうか。良かったんじゃないか?自分の最初の研究に幕が下ろせて。」
容器の中の男は苛立ちとともにそう答える。
これは明確に読み取れた。
狐面の男も
85:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/08(火) 00:25:17.71 ID:IsVcDC9H0
「ふん。俺が面白かろうがつまらなかろうが、そんなことは同じことだ。なあ、ヒューレット。こいつは何だ?」
自分のことを「君」呼ばわりする者には当面は会ったことがなく
そして、とても人間とも思えなかったので
かつての「師匠」にその存在を尋ねる。
86:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/08(火) 00:26:21.86 ID:IsVcDC9H0
「『エイワス』…そろそろ自重していただきたい。」
「何故だ?私は今や、あなたの『プラン』よりもこの男の因果律の話のほうに価値と興味を感じている。」
これはもはや挑発だな、と狐面の男は思った。
87:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/08(火) 00:27:23.12 ID:IsVcDC9H0
狐面の男は、その面を取った。
相変わらずの鋭い眼光が容器の中の男を射抜く。
今度は、容器の中の男は、明確に身震いした。
大きな気泡が沸く。
円筒形の容器のランプは赤く点滅を始める。
88:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/08(火) 00:28:19.26 ID:IsVcDC9H0
計器類やモニタ、無線に干渉を始める容器の中の男だが
できない。
いつもはできている当たり前の作業ができない。
『エイワス』がジャミングしているに違いない。
そういう作業ができない容器など、さだの牢獄だ。
89:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/08(火) 00:29:15.67 ID:IsVcDC9H0
「『生命維持装置』これが?――なら、これをどうにかすればいいのか。」
狐面の男は適当に、
本当に適当に
計器類やパイロットランプの周辺をいじり始めた。
90:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/08(火) 00:29:58.87 ID:IsVcDC9H0
「お前はよぉ、ヒューレット。」
ついには師匠を「お前」呼ばわりして
狐面の男は計器類の操作を続けながら
91:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/03/08(火) 00:30:29.98 ID:IsVcDC9H0
「人の物を盗りすぎなんだよ。」
計器類をいじりながら。
容器の中の男は回転を始める。
92:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/03/08(火) 00:35:20.00 ID:IsVcDC9H0
「何でよぉ、さっきから、学園都市なのに、モニタ越しに人が死んでるんだよ…。」
計器類を回しながら
容器の中の男は咳をし始める。
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