38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/28(月) 00:44:02.43 ID:Yy1uM7Da0
「うわぁ。やっぱり外は気持ちいいね、マミ」
屋上のベンチに腰掛けたあきは、空を見上げながら気持ちよさそうに伸びをする。マミはその様子を見ながら、くすっ、と笑った。
「本当に変わらないのね、あき」
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/28(月) 00:45:20.60 ID:Yy1uM7Da0
「マミはずいぶん変わったね」
「え?」
その一言にマミはどきりとする。
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/28(月) 00:46:39.93 ID:Yy1uM7Da0
空はきれいに晴れ渡っていた。
遙か頭上で、一羽の鳶が円を描きながら宙を舞っている。
校庭で遊びに興じる生徒たちの笑い声が、風に乗って微かに聞こえてきた。
41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/28(月) 00:47:35.55 ID:Yy1uM7Da0
それを聞くとあきはしばらく神妙な顔をしていたが、やがてくすくすと笑いだした。
「?どうしたの?私、何かおかしなこと、言ったかな」
「ううん。ただ、何だか本当に、お姉さんみたいって思ったの。私よりもずっと先のほうを歩いてるって感じ……」
42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/28(月) 00:48:32.19 ID:Yy1uM7Da0
「ねえ、マミも勉強してみない?イタリア語」
そろそろ戻りましょうか、とマミが言おうとしたとき、あきが唐突にそう言った。
43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/28(月) 00:50:42.95 ID:Yy1uM7Da0
「そう……なの?」
マミが聞き返すと、あきは俯いたまま、ぽつりぽつりと語り始めた。
「お父さんがあまり家に帰ってこないようになって……。お母さんもそれでふさぎ込んじゃって、最近じゃ私が家事なんか全部してるの」
44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/28(月) 00:52:33.83 ID:Yy1uM7Da0
その夜。
「危ないマミ!」
キュゥベえの声で、マミはすぐ脇に迫っていた使い魔の攻撃をかろうじてかわした。
45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/28(月) 00:53:36.87 ID:Yy1uM7Da0
「ふう……」
マミは変身を解くと、大きく息をついた。
「どうしたんだいマミ?」
46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/28(月) 00:54:22.82 ID:Yy1uM7Da0
マミにはむしろそのことが気がかりだった。
先ほど片づけた使い魔たちは、マミが目下その行方を追っている、二人の中学生を自殺に追い込んだであろう魔女とは魔力のパターンが異なっていた。
無関係ということだ。
47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/03/28(月) 00:55:25.11 ID:Yy1uM7Da0
今日はここまで。
がんばって何とかペースを上げていくつもりです。
48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]
2011/03/28(月) 01:18:27.06 ID:Yt4+noTWo
乙 楽しみに待ってる
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