過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.9
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518: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/04/17(日) 20:44:50.36 ID:tbBN9wvGo

「その事務所の先輩ってのは、あやせか? あやせだろ、あやせなんだろっ」
「マ、マネージャーさん? ……あ、あの、その、ふっ、ふぇ」
「えっ、あ〜申し訳ないっ。ブリジットちゃんのことを怒ったんじゃねえんだ。
 この通り謝っから、なっ、勘弁してくれ、なっ」
以下略



519: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/04/17(日) 20:45:32.32 ID:tbBN9wvGo

俺とあやせの世にも奇妙な光景を見ていたブリジットは、
肩から提げていた小さなポシェットから何やら取り出すと、トコトコとあやせに近づいた。

「あやせお姉さん、お姉さんから渡されていた……これ、お返しします」
以下略



520: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/04/17(日) 20:46:28.96 ID:tbBN9wvGo

しかし、俺とあやせの気まずい雰囲気を打ち破ったのは、ブリジットだった。

「あ、あの、マネージャーさん、あやせお姉さんは……」
「分かってるって、心配すんな。俺はあやせのことを殴ったりなんかしねえから。
以下略



521: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/04/17(日) 20:47:02.89 ID:tbBN9wvGo

あやせは今までの俺とのやり取りなんかまるっきり忘れたかのように、
しれっとした顔でブリジットの相談事というのを話し始めた。

「お兄さんは、ワイヤーアクションというのをご存知ですか?」
以下略



522: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/04/17(日) 20:47:42.29 ID:tbBN9wvGo

「それでお兄さん、ここからが大切なんですが……
 ブリジットちゃんは、空中に引っ張り挙げられることには何の問題もないんです。
 高所恐怖症でもないようですし。
 でも、こんな感じで身体を水平にする場面になると、上手くバランスが取れなくなるんです」
以下略



523: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/04/17(日) 20:48:19.42 ID:tbBN9wvGo

俺たち三人は、地面の柔らかそうな芝生の生えた場所へと移動し、何度も手順を確かめた。
万が一にも失敗して、ブリジットが怪我でもしたら大変なことになるからな。
先ず初めに、俺は両膝を地面に着けてからブリジットの腰の辺りに手をやった。
そして、あやせは俺の背後に立って、ブリジットが頭から落ちないように身構えて準備した。
以下略



524: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/04/17(日) 20:48:56.42 ID:tbBN9wvGo

「よっ! ど、どうよっ、ブリジットちゃん、怖くねえか?」
「は、はいっ、大丈夫です。……でも、少しだけくすぐったいです」
「あやせ、ブリジットちゃんのスカートが目に掛かって前が見えねえんだ……
 後ろにいるんだろ? 何とかしてくんねえかな、このミニスカート」
以下略



525: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/04/17(日) 20:49:46.00 ID:tbBN9wvGo

あやせは準備運動を続けながら、ブリジットに優しく何やら語り掛けていた。
その一方で、俺には無表情の顔を向ける。

「よしっ、こんな感じかな。……それではお兄さん、お願いします」
以下略



526: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/04/17(日) 20:50:38.99 ID:tbBN9wvGo

慌ててブリジットを見ると、彼女は俺たちに背を向けて電話の真っ最中だった。
電話の相手と英語で話している様子から、多分親父さんだろうと俺は見当を付けた。
俺に抱き締められ、と言うよりも、胸に顔をうずめられてすっかり固まっていたあやせも、
恥ずかしさと怒りの入り交じった表情で俺を突き放すように身体を離した。
以下略



527: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/04/17(日) 20:51:19.99 ID:tbBN9wvGo

ブリジットの後ろ姿が見えなくなるのを待って、俺も出口に向かって歩き出した。

「じゃ、あやせも気を付けて帰れよ」
「お兄さんっ、いくら何でもそれは無いんじゃないですか?」
以下略



528: ◆Neko./AmS6[sage saga]
2011/04/17(日) 20:52:46.19 ID:tbBN9wvGo

だからといって、俺があやせと釣り合うとも思ってねえけど。
あやせは読モをやっているだけあって人並み以上に可愛くて美人だし、
スタイルだって申し分の無いことは、さっきのリフトのときに実証済みだった。
あやせがどういうつもりで、いま俺とこうして腕を組んでいるのかは分からねえ。
以下略



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