21: ◆YwuD4TmTPM[saga]
2011/04/14(木) 22:22:47.53 ID:z22boMOd0
『――けて――』
『――助けて!』
拡声器か何かで叫ぶような、耳をつんざくほど大きな声ではない。むしろ、声の大きさそのものはささやきにも似た微弱なものだ。
だが、それははっきりと聞こえてきた。
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/04/14(木) 22:25:44.82 ID:FkrT+asWo
ヌッ
23: ◆YwuD4TmTPM[saga]
2011/04/14(木) 22:42:18.93 ID:z22boMOd0
Dボゥイとアキが移動を開始する数分前。
まどかもまた、さやかと共に立ち入り禁止区域の工事現場を走り抜けていた。
頭の中をぐるぐる巡るのは、たった一つだけだ。
――どうしてこんな事に!?
24: ◆YwuD4TmTPM[saga]
2011/04/14(木) 22:52:26.43 ID:z22boMOd0
と――
カツーン……
足音が響いた。
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方)
2011/04/14(木) 23:08:02.86 ID:K+1Z+X/X0
ん?ここまでか?
26: ◆YwuD4TmTPM[saga]
2011/04/14(木) 23:21:04.52 ID:z22boMOd0
「しかし、なぜ君たちがここに? ここは危険だぞ」
「ごめんなさい……」
先頭にDボゥイ、まどかとさやか、そして殿にアキ。
そんな隊列を組みつつ、四人は人気の無い工事現場の中を歩いていた。
27: ◆YwuD4TmTPM[saga]
2011/04/14(木) 23:28:47.15 ID:z22boMOd0
>>25
今日はもうちょっとだけ続くんじゃ
28: ◆YwuD4TmTPM[saga]
2011/04/14(木) 23:30:57.18 ID:z22boMOd0
ぐらぐらと身体が揺れる。倒れまいと踏ん張ろうとしたけれど、硬い地面が見つからなかった。自分の足がなくなってしまったのか、はたまたわたしの知らない間に地球がなくなってしまったのか。
ようやく視力が回復すると、まどかは自分が尻餅をついているのだと気づいた。目を瞬かせながら、きょろきょろと首を回すと――
周囲の状況は一変していた。
鉄のフェンスだったモノは圧縮されたようにひしゃげた形に変わり。
29: ◆YwuD4TmTPM[saga]
2011/04/14(木) 23:36:19.14 ID:z22boMOd0
三人から正面の化け物の群れへと視線を戻すと、ゆっくりとDボゥイは身構えた。
懐へと手を伸ばす。指先へと伝わる冷たく硬い感触。
それは、テッククリスタル。
30: ◆YwuD4TmTPM[saga]
2011/04/14(木) 23:58:21.77 ID:z22boMOd0
「ペガスは連れて行けない、だって?」
「そうだ」
聞き返すDボゥイに、彼は頷いた。
ハインリッヒ・フォン・フリーマン。Dボゥイたちの直属の上司にしてスペースナイツの長である男。
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