過去ログ - とある暗部の軽音少女(バンドガールズ)
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2011/06/26(日) 10:54:28.33 ID:iNmol0qk0
(はあ、はあ……よかった、なんとか能力が発動した……
敵は……全員、倒したな)
澪は工場内を見渡す。あたりに生きている者はいない。
正面を見ると、ボスが座っていた椅子が遥か遠くに吹っ飛んでいるのが確認できた。
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2011/06/26(日) 10:55:35.49 ID:iNmol0qk0
「く、来るなっ……!」
澪が左手を掲げるが、その手は震えており、能力は発動できない。
ボスはひるむことなく近づいてくる。
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2011/06/26(日) 10:57:43.10 ID:iNmol0qk0
ボスと律の戦闘が始まる。
律はボスが潜っている場所を狙って高速で蹴りを叩き込むが、ボスが地面を移動するスピードもかなり速く、うまく捕らえられない。
「どうなってんだ、こいつ……地面と同化してんのか?」
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2011/06/26(日) 10:58:37.15 ID:iNmol0qk0
(このままじゃ……律が)
澪は精神を集中させようとするが、うまくいかない。
「澪! しっかりしろ! じゃないとお前の作ったポエムを今ここで音読するぞ!!」
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2011/06/26(日) 11:00:02.56 ID:iNmol0qk0
次のアジトへと移動する途中、澪が律にこっそりと話しかける。
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2011/06/26(日) 11:01:13.54 ID:iNmol0qk0
三つ目のアジトは、寂れた町の薄暗い廃ビル。
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2011/06/26(日) 11:02:20.78 ID:iNmol0qk0
四人の笑いは止まらず、レッドは顔色まで真っ赤になってくる。
「く、くそう……! 貴様ら、聞いて驚け! 俺はレベル3の発火能力者、レッドだ!」
「ふん、我はレベル3の風力使い、グリーン」
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2011/06/26(日) 11:03:43.08 ID:iNmol0qk0
「……え?」
振り返った律が目にしたのは、建物の屋上にあったコンテナや金属の板などの瓦礫が、
真下にいる澪と紬に向かって降り注ごうとしている瞬間だった。
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2011/06/26(日) 11:04:45.36 ID:iNmol0qk0
沈黙する四人をよそに、レッドたちがこの事態の解析を始めた。
「くそう! 惜しかったな。まさかあのデコ女があそこまでのスピードだとは……」
「ふん、よく見てなかったのか、レッド。デコ女の能力の有無にかかわらず、下の二人は脱出していた。
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2011/06/26(日) 11:06:10.27 ID:iNmol0qk0
だが、その「常識」を知らない唯は、あえて誰も言わなかったことを単刀直入に訊く。
「ムギちゃん、たくさん能力使えるの?」
まさか、と思う一同の予想に反して、ビクン、と紬の肩が揺れる。
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2011/06/26(日) 11:08:04.58 ID:iNmol0qk0
レッドの炎が紬に向けて放たれると同時に、紬はキーボードを素早く弾く。
不思議な音が鳴り、突如、壁際にあった水道の蛇口及び排水溝から水が噴き出す。
その水は意思を持ったように空中を移動し、レッドの炎を直撃して消し去った。
「なにぃっ、水流操作だと!?」
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