過去ログ - 真宵「これも、また、戯言ですかね」
↓ 1- 覧 板 20 
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 10:49:17.76 ID:4VTMtEH9o
 井伊遥菜 (いい・はるかな)―――――――――――――――???? 
 玖渚友 (くなぎさ・とも)――――――――――――――――???? 
 想影真心 (おもかげ・まごころ)―――――――――――――???? 
 西東天 (さいとう・たかし)―――――――――――――――???? 
 哀川潤 (あいかわ・じゅん)―――――――――――――――???? 
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 10:50:00.47 ID:4VTMtEH9o
 人間は、努力するかぎり迷うものである――ゲーテ 
  
  
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 10:51:09.04 ID:4VTMtEH9o
 「真宵ちゃんは、死というものをどう定義する?」 
 「なんとなく、ネタバレの予感がするのですが……まあ、いいでしょう。読んでいる方の 
 ほとんどが、戯言も物語も、読んでいるでしょうし……そうですね、わたしは――みんな 
 に死んだと思われたときだと思います」 
 「……どういう意味?」 
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 10:52:28.39 ID:4VTMtEH9o
  とにかく、僕がなかなか死なないとはどういう意味だろうか? 
 「本当に鈍いですね阿良々木さんは、いや、わかってて無視しているのかもしれませんが… 
 …あなたに何が遭っても、私はあなたを忘れないということです」 
 「……そりゃ嬉しいな」 
 「ええ、何が遭っても。例えば、アメリカのテキサス州ヒューストンあたりから刺客がきて、 
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 10:53:45.08 ID:4VTMtEH9o
 「今の突っ込み、なかなか、元の阿良々木さんぽかったですよ」 
 「それじゃ、駄目だろう」 
  とは、言わない。 
  正直、真宵ちゃんにぼくの事情がどれほど知られているのかはわからないけれど。 
       ・ ・ ・ ・ ・ ・ 
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 10:55:20.69 ID:4VTMtEH9o
 000 
 無から人は有を学び、有から人は無駄を学ぶ。 
   
  
 001 
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 10:56:10.09 ID:4VTMtEH9o
  そんな日。 
  そんな日の、午前九時。 
  僕は見知らぬ公園のベンチに座っていた。馬鹿みたいに青い空を、馬鹿みたいに見上げな 
 がら、疲れた身体を休めるため、見知らぬ公園のベンチに座っていた。見知らぬどころか聞 
 いたこともない、そこは、公園だった。 
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 10:57:00.02 ID:4VTMtEH9o
  結構広い公園だった。 
  といっても、それは絶対的に遊具が少なく人間がいない所為だろう。広く見えているだけ 
 なのだ。端っこの方にブランコと、猫の額ほどの砂場があるだけで、他には、シーソーもな 
 ければジャングルジムもない、滑り台すらない。僕としては、公園というその場所は、本来 
 もっと思い出深い座標なのだが……まあ、いい、語る必要のない戯言は、語るべきではない。 
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 10:57:39.59 ID:4VTMtEH9o
  それにしたって、日曜日の公園に、僕しかいないだなんて、まるで世界に僕一人しかいな 
 いみたいじゃないか。とても孤独だ。とてもとても孤独だ。しかし、この状況こそが僕には 
 ふさわしいのかもしれなかった、こんな――生きているだけで――他人を殺してしまうよう 
 な――できそこないの僕には――独りこそふさわしい。 
 「戯言なんだろうけどな、ったく」 
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 10:58:29.77 ID:4VTMtEH9o
 002 
 「あらあら、これはこれは。公園のベンチの上に犬の死体が捨てられていると思ったら、阿 
 良々木くんじゃないの」 
  人類史上恐らくは初めての試みになるであろう奇抜な挨拶が聞こえた気がして、地面から 
 顔をあげると、そこにいたのは、見知らぬ可愛い女の子だった。ポニーテイル風に結わえて 
80Res/69.07 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 
板[3] 1-[1] l20 
	このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
	もう書き込みできません。