27:1
2011/09/03(土) 16:07:19.58 ID:GwxAzmJI0
  
  ---どこだ。早く見つけて始末しなければ。でないと、被害が出る恐れがある。 
  焦る気持ちを抑えながら、もう一度店舗を見渡す。 
  その時、店舗入り口にひとりの少女が立っていることに気がついた。 
  その少女もほむらに気がついたらしく、目が合うと、ニタァ、と歪んだ笑顔を返してきた。 
28:1
2011/09/03(土) 16:08:42.25 ID:GwxAzmJI0
  
  ほむらは叫んだが、途中でやめた。もう手遅れだった。 
  すぐ目の前にあったCDの置かれた棚、レジのあったカウンター、 
  店内に流れていた音楽、それらが一瞬にして姿を消す。 
  そして店内の明るかった色彩が、グロテスクな色彩に一変する。 
29:1
2011/09/03(土) 16:09:45.48 ID:GwxAzmJI0
  
 「きゃああああぁぁ!!!」 
 「うあぁ!!くるなぁ!!」 
 「た、助け---ぎゃああ!!」 
  
30:1
2011/09/03(土) 16:11:03.29 ID:GwxAzmJI0
  
  ここで時間停止の効果が切れた。 
  時間が動き出すと同時に、弾を撃ち込んでいた使い魔が爆ぜる。 
  残った使い魔は気にしてないのか気づいていないのか、変わらず人を襲おうとする。 
  そんな使い魔に落ち着いて銃を向け、撃つ。撃つ。撃つ。 
31:1
2011/09/03(土) 16:12:23.98 ID:GwxAzmJI0
  
 「落ち着いて。事情は後で必ず話すわ。ここは危険なの。 
  とりあえずここから脱出しましょう。二人とも、決して私の傍から離れないで。さあ行きましょう」 
  
 「待って!」 
32:1
2011/09/03(土) 16:13:22.41 ID:GwxAzmJI0
  
  ほむらは生存者達に向き直る。 
  
 「…皆さん。一度ここに集まってもらえますか」 
  
33:1
2011/09/03(土) 16:14:49.13 ID:GwxAzmJI0
  
  
  言い終わると同時にほむらは踵を返し歩き出す。 
  だがその歩みはすぐに止まった。 
  そして疑問に思う生存者の目の前でスッ、と姿が消えた。 
34:1
2011/09/03(土) 16:16:16.04 ID:GwxAzmJI0
  
  キリカはまどかの正面で足を止めた。ただならない空気に、誰も口を開かない。 
  そんな中、まどかがおずおずと質問する。 
  
 「…えっと、あなたは?」 
35:1
2011/09/03(土) 16:17:30.96 ID:GwxAzmJI0
  
 「………え?」 
  
  しかしキリカの爪はまどかにも結界にも届いていなかった。 
  キリカは自分の右腕を見る。肘から先が無くなっていた。 
36:1
2011/09/03(土) 16:18:47.54 ID:GwxAzmJI0
  
  ほむらはまどかの顔をちらっと見る。不安。心配。そんな表情をしている。 
  
  ここで呉キリカを殺しておかないと後々面倒なことになる。 
  だが、まどかの目の前で人を[ピーーー]わけにもいかない。 
37:1
2011/09/03(土) 16:20:07.98 ID:GwxAzmJI0
  
 「キミは織莉子の存在を知っている。 
  つまりそれは織莉子に危害が及ぶ可能性があるということ。 
  そんなの、許せるわけないじゃないか!」 
  
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