過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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822:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/03/01(木) 02:05:42.88 ID:nPimD933o

「キュゥべぇ、この結界――土御門さんが作ってくれたシャボン玉の中から出ても平気かな?」

「あまりお勧めはしないね。この結界の広さは僕でも把握しきれないほどだ。
 光と共にまっすぐ上へ押し上げられているのは確かだけど、なにかの拍子で外に外れてしまう可能性だってある」
以下略



823:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/03/01(木) 02:06:09.39 ID:nPimD933o

 まどかの沈黙を見守っていたキュゥべぇが、わずかな声を漏らした。

「……厄介だね。そうやって考えれば考えるほど、君はあの理(ことわり)に近づいていく」

以下略



824:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/03/01(木) 02:06:36.09 ID:nPimD933o

 ――春の陽射しのような温もりを持った風が少女、美樹さやかを包み込んでいる。

 だが目を開いてもそこに彼女を照らし出す光は無い。
 深い暗闇だけがただただ広がるばかりだ。
以下略



825:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/03/01(木) 02:07:03.71 ID:nPimD933o

 魔女狩りの王が、灰色の地面に炎の尾にも似た痕跡を刻みながら少女に飛び掛る。
 両脚部を爆発させたスピードのあるものだ。並の魔法少女ならば衝撃だけで吹き飛ばされてしまうだろう。
 ましてやあの炎の巨人は何千℃という熱量を誇っているのに。

以下略



826:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/03/01(木) 02:07:34.56 ID:nPimD933o

 何が、と疑問を口に出そうとして。
 さやかはすぐに口を噤んだ。
 噤まざるを得なかった。

以下略



827:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/03/01(木) 02:08:17.62 ID:nPimD933o

「アタシが目を覚ました時には、もうステイルはああして戦ってたんだ。いや、戦うってのはおかしいね」

 杏子は眉間に皺を刻んだまま耳の上辺りを激しく掻いた。

以下略



828:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/03/01(木) 02:08:51.19 ID:nPimD933o

 さやかが言葉を漏らすのと、ステイルが駆け出したのはほとんど同時だった。
 普段のステイルからは思いも寄らない早さだ。
 少女と――魔女とステイルの距離が見る見るうちに詰められていき、限りなくゼロに近づく。
 ステイルが炎の剣を魔女目掛けて叩き込んだ。
以下略



829:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/03/01(木) 02:09:25.09 ID:nPimD933o

「槍を投げれば投げてないことになるし、幻惑魔法には引っかからない。
 炎剣をぶつければ炎剣を生成してないことになって、殴りかかれば殴りかかってないことになる」

 どんな威力の高い攻撃も、時間を巻き戻らせてしまえば攻撃足りえない。
以下略



830:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/03/01(木) 02:10:53.29 ID:nPimD933o

 細い指も、手の甲も、手のひらも、手首も腕も肘も。
 つま先も膝も足首もすねもふくらはぎも膝も太腿も股も。
 腰も腹も背も胴も脇も胸も肩も首も顎も頬も耳も鼻も額も髪も。

以下略



831:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/03/01(木) 02:11:30.18 ID:nPimD933o

 ――希望と絶望のバランスは、差し引きゼロだ。

 ほむらはまどかを救うために世界をやり直して希望に満ち溢れた未来を手に入れたが、
 同時にそれ以上の絶望で埋め尽くされた最悪の未来を招き寄せてしまった。
以下略



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