過去ログ - 撫子「これも、また、戯言なんだよね」
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146:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2011/10/17(月) 02:27:05.49 ID:ebFiQ8E3o
「よく頑張ったな、駿河!よくぞ我慢した!すこし、いや、かなり見直したぞ!」

「うん……阿良々木先輩のその真剣な褒め言葉を聞いて、初めて、私は今まで、ちょっと

阿良々木先輩の前でふざけすぎていたのかもしれないと、後悔しているぞ……」
以下略



147:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2011/10/17(月) 02:28:05.53 ID:ebFiQ8E3o
「撫子ちゃん」

「何?いー兄ちゃん」

「本当は、その痕――痛いんだって聞いたんだけど……大丈夫?」
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148:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/10/17(月) 02:29:47.44 ID:ebFiQ8E3o
「そ、その」

 撫子ちゃんはぎゅっと、帽子を深く被り直しながら言う。

 顔を隠すように。
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149:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2011/10/17(月) 02:30:15.01 ID:ebFiQ8E3o
 山に入る前に、雑貨屋で買ってきた虫除けスプレーを、お互いの身体に掛け合う。時間

は真夜中、目下の敵は、怪異よりも先に、まずは虫だった。一応、全員、長袖長ズボンの

完全防備なのだが、僕と駿河は念のため、撫子ちゃんは後々のため、だ。
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150:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2011/10/17(月) 02:30:54.48 ID:ebFiQ8E3o
「そう言えば、撫子ちゃん、撫子ちゃんはどうして、僕のことやあいつのことを『お兄ちゃ

ん』なんて呼ぶんだい?」

「撫子、一人っ子だから、お兄ちゃんって――羨ましいんだ」
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151:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2011/10/17(月) 02:31:51.16 ID:ebFiQ8E3o
「さてと――着いたよ」

 一番前を歩いていた僕が、当然、一番乗りだった。

 神社跡。
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152:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2011/10/17(月) 02:32:46.09 ID:ebFiQ8E3o
 その土に、その辺りの木の棒を使って線を引き、懐中電灯同士を繋いで、本当にスクエ

アを形成する――いわゆる結界という奴だ。相当に簡易式だけれど、それで構わないと、

忍野も言っていたので、大丈夫だろう。結界はとりあえずは区切られていることだけが重
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153:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2011/10/17(月) 02:33:26.12 ID:ebFiQ8E3o
 まあ、この意匠には、意味があるんだけれど。

 蛇祓いの経過を見るために、長袖長ズボンのままではまずいということで、術式の最中

には肌の鱗跡が見えるようにしておくこと、との忍野のお達しだったのだが、さすがに屋
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154:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage]
2011/10/17(月) 02:34:13.58 ID:ebFiQ8E3o
 神社で着替えたわけではなく、小学生みたいに、家から、長袖長ズボンの下に着てきた

のだった。スクール水着では、足の鱗痕は見えても、体感部分はほとんど隠れてしまうか

ら、被害の具合は分かり辛いが、ただ――気の持ちようなのか、鱗の痕が、首の辺りにま
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155:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2011/10/17(月) 02:34:52.54 ID:ebFiQ8E3o
「わかった……頑張る」

「うん」

「いー兄ちゃん……ちゃんと見ててね」
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156:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2011/10/17(月) 02:36:01.19 ID:ebFiQ8E3o
 両手をぎゅっと――胸の前で握り締めている。

 儀式は、既に、始まっていた。

 撫子ちゃんに見ているように言われたのに、何をやっているんだろう、僕は。今までの
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