106:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 22:17:29.64 ID:CGXDMCHp0
「……圭介?」
『汀、時間がない。短く説明するから、すぐにその患者の中枢を見つけてくれ』
「私、ダイブしてるの?」
107:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 22:18:17.44 ID:CGXDMCHp0
「トラウマを見つけたよ。見つけられたって言ったほうが早いかな?」
『すぐに離れろ』
「無理っぽい」
108:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 22:18:44.61 ID:CGXDMCHp0
張り飛ばされ、男は簡単に床を転がり、壁にたたきつけられた。
汀は鎖を手で引きちぎり、それを脇に放り投げてから、鉄格子の空いた場所から外に出た。
そして、いくつも並んでいる牢屋の部屋の前を駆け出す。
少し行ったところに階段があり、その先のドアが開いていた。
そこに飛び込み、ゴロゴロと転がる。
109:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 22:20:15.50 ID:CGXDMCHp0
「マインドスイーパーだと思うけど、見つけたよ。トラウマに捕まってる」
汀がそう言うと、マイクの向こうで圭介は少し考え込み、言った。
『救出できるか?』
110:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 22:21:28.60 ID:CGXDMCHp0
第3話はここで終わりです。
続いて第4話を投稿させていただきます。
111:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 22:23:31.62 ID:CGXDMCHp0
圭介は、白衣のポケットに手を突っ込んだまま、病室をゆっくりと見回っていた。
その隣で資料をめくりながら、大河内が重い口を開く。
「こっちの区画は、もう駄目だ。お前の探してる適合者は、見つからないよ」
112:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 22:29:29.50 ID:CGXDMCHp0
「一番安定してるように見える」
「……バカを言うな。左半身と、下半身麻痺にくわえて、自殺病の第八段階を発症してる。もう長くはないよ」
「この子にしよう」
113:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 22:33:40.74 ID:CGXDMCHp0
4.蝶々の鳴く丘で
汀と小白が目を覚ました時、彼女達は、ゆっくりと落下しているところだった。
小白がまるでパラシュートのようになって、落下速度を低減しているのだ。
114:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 22:38:18.98 ID:CGXDMCHp0
「起きて。ね、起きて。もしかして死んでる?」
手を伸ばしてパシパシと女の子の顔を叩く。
「起きて」
115:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 22:41:21.65 ID:CGXDMCHp0
『汀?』
問いかけられ、汀は刀で体を切らないよう、注意して地面に降り立った。
そして手近な一本を手に取り、周囲の刀をなぎ払う。
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