13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:11:28.04 ID:iCVRijr50
「なんですかそれ」
『澪が私のほうを助けてって感じで見てくるからさー』
そんなふうには見てない!と澪先輩の大きい声が聞こえた。
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2011/11/23(水) 23:12:19.41 ID:iCVRijr50
「私は澪先輩に歌詞のことを聞こうと思って……」
『歌詞?』
「ほら、今日率先輩が明日考えて発表なって……」
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2011/11/23(水) 23:13:23.23 ID:iCVRijr50
それにしても、まだ律先輩が電話に出ない。
一旦切ってからまた掛けなおそうかと迷っていると、やっと誰かが電話口に出た気配がした。
『もしもし、梓?』
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2011/11/23(水) 23:13:54.03 ID:iCVRijr50
『いいよそんな。私も可愛い歌詞って言ってくれて嬉しいし。ただ、今日は律も来てるし明日でいいかな?』
「あ、はい」
『ごめんな、わざわざ電話してくれたのに』
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2011/11/23(水) 23:15:07.74 ID:iCVRijr50
翌日、雨で少し濡れてしまった鞄を下駄箱で拭いていると、「おはよう」と声がした。
澪先輩だった。
その後ろで、律先輩がたぶんクラスメイトだろう、誰かにちょっかいをかけていた。
律先輩の性格だからクラスでもきっと友達が多いんだろうな、とぼんやり思ったまま、わたしは澪先輩に頭を下げる。
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2011/11/23(水) 23:15:57.93 ID:iCVRijr50
昼休みの部室は朝から続く雨のせいでじとじとと湿っぽかった。
「私も行く〜」とうるさい純を諭していたせいで、遅くなってしまったかも知れない。
お弁当と筆記用具を持って中に入ると、なぜか澪先輩ではなく律先輩の姿があった。
「よっ、梓」
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:16:49.55 ID:iCVRijr50
「言われなくても座りますよ」
「こわーっ、言うようになったなあ」
「あっ……すいません」
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:17:47.55 ID:iCVRijr50
けれど、まあいいか。
みんながいない部室より、先輩たちが皆いる部室の方がきっと楽しい。
こんなこと、昔の私ならきっと思わなかっただろうけど。
「それより唯先輩は何か書いてきたんですかー?」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方)[sage saga]
2011/11/23(水) 23:18:52.95 ID:iCVRijr50
『誰に何を伝えたいのかを決めて、それを絞り込む』
伝えたいこと、思うこと。
誰に何を。
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2011/11/23(水) 23:19:44.04 ID:iCVRijr50
それでまた後日、となったのはいいのだけど、私の足りない頭はこれ以上言葉を探すことは出来ないらしい。
今日はもう眠ろうかな、そう思ってノートを閉じたとき、
突然携帯が震えだした。
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2011/11/23(水) 23:20:59.36 ID:iCVRijr50
「えっ、風邪引いたのは憂!?」
息を切らせ唯先輩の家へ辿り着いた私は、怒るのを通り越して呆れてへなへなとその場に座り込んでしまった。
唯先輩から今にも死んでしまいそうな電話があったから急いで駆けつけてきたというのに。
しかも、全員に同じ電話をかけたらしく、軽音部全員がその場にいた。
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